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三浦とし子議会報告
平成16年11月1日 決算特別委員会
大阪府議会議事録より転載
◆(三浦寿子君) 公明党の三浦でございます。
 初めての決算特別委員会での質問でございますので、どうか理事者の皆様、よき回答をお願いしたいと思います。
 まず初めに、私の方から、今アレルギー疾患患者が拡大しているということで、各行政機関でのアレルギー対策というのが本当に早急に望まれているというのが現状でございます。そういう意味で、初めに呼吸器・アレルギー医療センターについてお伺いしたいと思います。
 この呼吸器・アレルギー医療センターというのは、昭和二十七年に、結核診療の拠点、大阪府立結核療養所羽曳野病院として発足されたそうです。今日の呼吸器・アレルギー医療センターに至るまでどのような変遷をたどってきたのか、疾病構造の変化に応じた診療科の変遷も含めて説明をしていただきたいと思います。

◎呼吸器・アレルギー医療センター事務局長(米田俊義君) 昭和二十七年に結核療養所羽曳野病院として開院をいたしまして、その後の疾病構造の変化に対応いたしますために、昭和五十一年には条例を改正いたしまして、大阪府立羽曳野病院と改称の上、呼吸器・アレルギー疾患の大阪府の基幹病院としての役割を果たしてまいりました。その後も、呼吸器疾患患者の合併症に対処するため、消化器及び循環器の診療部門を加えてきたところでございます。
 平成十五年度には、呼吸器疾患、結核、アレルギー性疾患を対象といたします医療部門と、これらに付随する疾患に対応する合併症医療部門に再編をいたしまして、呼吸器、結核、アレルギー性疾患のセンター機能を担う医療機関としての位置づけを明確にしたところでございます。また、病院の名称も、重点的に提供していきます高度専門医療をあらわすため、呼吸器・アレルギー医療センターといたしました。

◆(三浦寿子君) 呼吸器・アレルギー医療センターというと、私たちにとっては、呼吸器疾患とアレルギー疾患という別々の二つの疾患を取り扱うように聞こえるのですが、なぜ異なる二つの疾患を一つの病院で行うようになったのか、説明していただけますでしょうか。

◎呼吸器・アレルギー医療センター院長(露口泉夫君) 当センターは、結核診療を目的に設立されましたが、結核の化学療法の進歩によりまして結核が減少傾向となったものの、結核患者の高齢化に伴い増加してまいりました呼吸器関連の合併症にも対応してきたところでございます。
 一方、感染症とアレルギーと申しますのは、医学的には表裏一体の関係にございまして、結核に代表されますところの感染症が減少いたしますと、反対に花粉などの抗原に対する反応が過敏になっていく。それで、花粉症を初めといたしますアレルギー疾患が増加してまいりました。
 また、昭和四十年ごろには、社会問題となりました、いわゆる大気汚染に関連いたしました気管支ぜんそくなどのアレルギー疾患の診療に、当センターが呼吸器医療で培ってまいりました専門知識と治療経験を生かすことも必要になってまいりました。
 そのため、これらの疾患に即応して適切な医療を行うために、結核療養所を整備、近代化することが必要となりました際に、当センターの全面的な改築整備を行いまして、結核、呼吸器、アレルギー疾患の基幹病院として、その役割を果たしてきたところでございます。

◆(三浦寿子君) 今、アレルギー疾患の診療においては、呼吸器医療で培った経験を活用しているということです。それでは、昭和二十七年の開院以来、きょうまで呼吸器・アレルギー医療センターではどのような活用実績を上げられてきたのか、紹介していただきたいと思います。

◎呼吸器・アレルギー医療センター院長(露口泉夫君) まず初めに、結核に関しましては、当センターは、昭和二十七年に結核療養所羽曳野病院として開設して以来、五十年にわたる結核診療に関する実績を有しております。具体的に申しますと、施設面では、複数の薬に対して耐性を持ち、効く薬がないという、いわゆる多剤耐性結核の広域拠点病院といたしまして専門病棟を有するとともに、結核専門外来棟を独立して整備しております。また、診療面では、直接服薬確認治療法−−これはDOTSと呼んでおりますけれども−−や、また短期間に判明することができますところの分子遺伝学的な手法により結核菌を検出するという最新医療にも先駆的に取り組んできたところでございます。
 一方、呼吸器疾患に関しましては、コンパクトな酸素供給器具を用いまして入院せずに酸素療法を行う、いわゆる在宅酸素療法、これは私どもが全国に先駆けて実施いたしまして、肺がんを初めとする難治性呼吸器疾患にも先進的に取り組んでいるところでございます。
 また、アレルギー医療の分野では、ぜんそくなど個々の疾患に最適な治療を提供するとともに、アトピー性皮膚炎の原因解明にも取り組んでいるところでございます。

◆(三浦寿子君) 今御紹介のあった実績を踏まえた上で、十五年度から、呼吸器疾患、また結核、アレルギー疾患に診療機能を重点化したとのことでございますが、このことに伴い、診療科の新設とか何か新たな取り組みは行っておられるのでしょうか。

◎呼吸器・アレルギー医療センター事務局長(米田俊義君) 当センターは、難治性の呼吸器疾患医療、結核医療及びアレルギー疾患医療のセンター機能を果たしますために、診療機能の見直しを行いまして、呼吸器医療部門、結核医療部門、アレルギー医療部門、合併症医療部門への再編を行ったところでございます。また、急性期の呼吸・循環不全に対する集中的治療機能の充実を図りますために、集中治療科を新設いたしまして、呼吸器系集中治療室−−IRCUというように呼んでございますが、この集中治療室に陰圧室二床を設置するなど、施設の整備を行ってきたところでございます。

◆(三浦寿子君) 呼吸器医療部門に集中治療科を新設するとともに、IRCUの整備を行ったとのことでございますが、これまでにそこでどのような患者さんにどのような治療を提供されてきたのか、説明をしていただきたいと思います。

◎呼吸器・アレルギー医療センター院長(露口泉夫君) 呼吸器集中治療室、ただいまのIRCUの主な治療内容といたしましては、慢性呼吸不全や肺結核の後遺症、また慢性閉塞性肺疾患などの病状が急変いたしまして、いわゆる急性増悪を来した場合に、人工呼吸療法を中心といたします呼吸・循環器管理を行って、治療を行っておるところでございます。
 また、整備を行いました陰圧室二床につきましては、ことしの一月からフルに稼働させておりまして、結核排菌患者さん、あるいはその他の感染症患者さんの呼吸不全に対する呼吸管理、あるいは手術後の集中治療に使用しておるところでございます。

◆(三浦寿子君) ただいま病院での再編に伴う新たな取り組み等をお伺いいたしましたが、私がこれから入っていきたい質問は、アレルギー性皮膚炎などアレルギー疾患に関する関心が今高まっております。今、二〇〇四年六月の厚生労働省の保健福祉動向調査によりますと、皮膚や目などのかゆみ、ぜんそくなどのアレルギー症状が三五・九%と、国民の三分の一以上にこういった疾患があるというふうに調査で示されております。また、二〇〇三年学校保健統計調査でも、アレルギー疾患の増加というのが裏づけられておりまして、ぜんそくの児童生徒の割合が十年前のほぼ二倍になっているというふうにもお伺いします。
 本当にアレルギーというのは、なかなか私たちにも、どういう内容で、どういう症状で、どういう状態かというのも、はっきり情報提供されていないのも現実だと思うんですが、今後、病院でのアレルギー医療部門の新たな取り組みとしてはどのようなものがあるのでしょうか。

◎呼吸器・アレルギー医療センター院長(露口泉夫君) アトピー性皮膚炎を初めといたしますアレルギー疾患に関する臨床研究への取り組みといたしましては、アレルギー患者の遺伝子を分析いたしまして、過去に行った治療のデータから、遺伝子が類似する治療例をもとに、患者さんに最適な医療を提供いたします、いわゆるオーダーメード医療の実現に向けて、大学やまた基礎研究機関との共同研究への参加、また気管支ぜんそく患者さんには、ステロイドの吸入療法、また全身投与に関する研究など、そういうものに取り組んでおるところでございます。

◆(三浦寿子君) 平成十五年度より名称変更されたわけでございますが、アレルギー疾患に対する患者数とか相談数というのは、この一年間でどのように−−状況というか、ふえたというか、今までとは違って、この名称が表に出ることによって、その変化というか、そういうものはどうでしょうか。

◎呼吸器・アレルギー医療センター院長(露口泉夫君) 私どもの病院に通院されてこられている患者さんの増減に関しましては、ぜんそくの患者さんでは、内科あるいは小児科、これをトータルいたしまして、内科が実数で申しますと約三千五百人、小児科が四千人、アトピー性皮膚炎に関しましては七千人の数になっておりまして、特にアトピー性皮膚炎に関しましては、初診の患者さんは、毎月二百五十から三百人の患者さんが見えておられるような現状であります。ただ、入院と通院に関しましては、いろんな治療法の改善とかによりまして、入院の患者さんが減り、逆に通院主体の治療になってきております。

◆(三浦寿子君) もう一つ、特にアレルギー疾患というのは、投薬療法だけではなくて、体力づくりとか、いわゆる環境整備とかも必要ではあると思うんですが、こういう患者さんのオーダーメード医療というのは、羽曳野の方の病院ではどのような対応をされているでしょうか。

◎呼吸器・アレルギー医療センター院長(露口泉夫君) いわゆる厳密な意味でのオーダーメード医療というのは、現在まだいたしておりません。これは現在、それぞれの大学あるいは理化学研究所とかの基礎研究機関との共同によりまして、私どもは、先ほど申しましたように、非常に多くの患者さんを抱えておりますので、きれいな疾病の患者さんの血液材料なりを提供いたしまして、そこにどういうような違いがあるかというようなところから、いわゆる将来的な予防あるいは治療に結びつけていきたいと。
 また、抗アレルギー剤一つとりましても、あるぜんそくの患者さんにはよく効く、片一方の患者さんは全く効かないと、これはなぜなのかというようなところを現在遺伝子レベルで調べまして、そうすることによって、その薬を使う場合には、あらかじめその方の遺伝子を調べることによって、副作用がないようないい薬が選択できるだろうというようなところを今進めているところでございます。

◆(三浦寿子君) まだまだ研究段階ということでございます。呼吸器医療部門、またアレルギー医療部門と、それぞれ最適な医療の提供を目指して尽力をいただいているようでございます。
 ただ、患者を受け入れる病床数については、府立の病院改革プログラムに基づき、二カ年にわたって段階的に削減し、十六年四月からは、一般病床四百四十床、結核病床二百床の合計六百四十床で運用しているということでございます。この病床を削減されたことで、医療の提供に支障を来すようなことはないのでしょうか。

◎呼吸器・アレルギー医療センター院長(露口泉夫君) 病床数につきましては、衛生対策審議会の答申で示された基本方向に基づき、入院患者数の状況を踏まえるとともに、検査機能や治療技術の向上等により入院期間が短縮していることや医療技術が進歩していることなど、またぜんそくや結核で長期入院から外来通院中心の治療に転換が進んでいることなども見通しました中で、高度専門医療にかかわる機能につきましては充実を図りながら病床数を設定したものでございまして、今後の患者ニーズには十分対応できるものと考えております。
 また、入院期間の短縮化を図るため、治療内容を標準化した診療計画表であるクリニカルパスを導入しまして、計画的な治療を進めることや、また地域医療機関との連携を強化いたしまして、症状が安定した患者さんについては、地域の医療機関への逆紹介を進めるということで在宅医療に切りかえるなどさまざまな取り組みを進めているところでございます。

◆(三浦寿子君) 症状が安定した患者は地元の診療所等に帰しているということですが、地域医療機関との連携ということでは、より多くの府民に高度専門医療を提供していくため、地域の医療機関からさらに信頼され、安心して患者を紹介してもらえるよう努力することも必要であると思います。
 しかし、先ほど院長より説明がありましたアレルギー疾患患者が増大しているようにも伺いますし、とりわけ就学前の子どもを持つお母さん、保護者の方は、小児アレルギーに本当に関心が高い状況です。特に今、食物アレルギーについては、過敏なほど関心を持っておられる保護者の方もたくさんいらっしゃいます。今、まだまだ研究段階ではあると思いますが、アレルギーについての基本的な知識の普及や啓発に努めることも今後大切ではないかと考えますが、その点はどうでしょうか。

◎呼吸器・アレルギー医療センター事務局長(米田俊義君) 当センターといたしましては、他の医療機関からの紹介患者の受け入れに重点を置きました病院運営を行うことが必要であると認識をいたしておりまして、地域医療推進室を中心に、病病・病診連携の充実強化によります紹介患者の拡大を図るため、当センターの診療機能や特色等を紹介した冊子を配付するなど、センターを挙げて情報発信やPRに努めているところでございます。そのような取り組みの一つといたしまして、このたび、入院などを必要といたします近隣医療機関からの紹介患者を受け入れますために、午後九時まで検査などの職員が待機をいたしまして、緊急検査にも対応できる体制を維持するなど受け入れ体制の充実を図ったところでございます。
 また、アレルギーに関する知識の普及につきましても、当センターの経験に基づきます専門的な医療情報を他の医療機関に向けて発信をいたしまして、実際の診療に役立てていただくことも重要でございますので、連携先の医療機関と頻繁に情報交換を行いますなど、病病・病診連携強化の一環として取り組んでいきたいというように考えております。
 さらに、地域の医師を対象といたしました医師研修会の充実を図りまして、学校や医療関係者などが主催いたします講演会に講師を派遣いたしましたり、府民を対象とした医療フォーラムでもアレルギーをテーマとして取り上げるなど、さまざまな機会を通じまして知識の普及に努めますとともに、ホームページや広報紙による情報提供にも積極的に取り組んでまいりたいと存じます。

◆(三浦寿子君) 今、回答の中で、学校や医療関係者などが主催する講演会に講師を派遣したり、府民を対象とした医療フォーラムでもアレルギーをテーマとして取り上げるというふうにもおっしゃっておりましたが、特にアレルギーというのは、不登校やいじめの原因となる、そういう要因もあるということで、よく学校の関係者とかお母さんたちから聞きます。そういった学校、教育機関のさらなる理解を深めることが大切だと思いますが、今のところ、そういう講師の派遣ということだけで行っておられますでしょうか。

◎呼吸器・アレルギー医療センター事務局長(米田俊義君) 現在取り組んでおりますのは、PTAでありますとか学校の先生方の研修会等に当院の医師を講師として派遣して、専門的な知識をお伝えしておるような場、それから地元で健康フォーラムというような形で一般の府民の方を対象に講座を開かれたりするような場合にも、私どもの専門医を派遣するようなことをやっております。

◆(三浦寿子君) 今後とも積極的な取り組みをお願いしたいと思いますが、呼吸器疾患、アレルギー疾患に対するセンター機能を今後どのようにさらに発揮されていくのでしょうか。

◎呼吸器・アレルギー医療センター院長(露口泉夫君) 急性、慢性の呼吸不全や肺がんなどの難治性呼吸器疾患、また結核、アレルギー疾患など、当センターの専門分野の医療につきまして、早期診断を初めとした、患者に合った適切かつ最高水準の医療を一貫した診療体制で提供することが当センターに求められている機能であると認識しておるところでございます。
 また、例えば在宅酸素療法患者につきましては、慢性期には地域の医療機関と連携しながら患者さんの在宅医療を支援いたしまして、急性期には当センターのいわゆる集中治療室−−IRCUに受け入れるというようなことで、患者さんの生活の質の向上も図れる医療を提供してまいりたいと存じております。

◆(三浦寿子君) 府立の病院として、呼吸器疾患、結核、アレルギー疾患の専門分野で高度な医療を提供し続けてもらうことは大切ですけれども、他方で、そのノウハウを活用して、地域の医療水準の向上に貢献していただくことも重要であると思います。呼吸器疾患、アレルギー疾患のセンター機能を果たしていくに当たっての病院長の抱負と決意を伺わせていただきたいと思います。

◎呼吸器・アレルギー医療センター院長(露口泉夫君) 当センターの理念は、最新の医療水準で最適な医療サービスを思いやりの心を込めて提供するということでございまして、職員が誠意と温かみのある医療、看護を提供し、思いやりあふれる安心安全な医療環境を維持していくことが必要であると考えております。
 また、当センターは、昨年度に新しい臨床研修制度の研修病院に指定されましたことにより、今まで以上に医師の人材育成に取り組むとともに、今後入院診療や外来診療と並んで重要となると考えられます在宅医療の発展を目指して、当センターが果たすべき役割を十分認識しながら、地域の医師会や民間の医療機関との連携をより密にしていきたいと存じております。
 当センターが、今後とも府民の期待にこたえるとともに、病院の理念に沿った質の高い医療、看護を提供し、患者さんが安全で安心して治療に専念していただくための機能を充実するとともに、きめ細かいサービスの充実を図り、魅力ある病院を目指し、今後とも取り組んでまいりたいと存じます。

◆(三浦寿子君) 今病院長の決意がありましたように、今後ともセンター機能というものを、本当に大阪の基幹病院としてのさらなる機能を果たしていただきたいと思います。また、今後、アレルギー疾患に対する−−まだまだ研究段階ではあると思いますが、今後はさらに関係部局との連携等を図っていただきながら、病院が中心となってアレルギー対策にしっかり取り組んでいただきたいことを望みます。
 それでは次なんですが、先日インターネットで府民のモニターアンケートというのを見てみました。そのアンケートの回答は二百五十六件だったんですが、大阪市が三〇・一%、三島が一二・一%、豊能が七・四%と、北方面が五〇%を占めていたアンケートでございました。私も、実は吹田なんですけれども、議員になるまでは、府立の病院がどんな機能でどこにあるのかというのは余り知らなかったことは事実です。事実、このモニターアンケートの結果も、府立病院を利用したことがないというのがやはり五〇%を占めておりました。そういう意味で、せっかく名前も変えられて、専門性というものを出されているわけですが、まだまだ知られていないのが現状だと思います。
 そしてまた、このモニターアンケートの中で、医療機関を選ぶときに重視する条件というのがございました。もちろん近いことが第一の条件ではありましたが、よい医師、また医療設備の充実、医師の説明が十分である、評判がよい病院というのが上位を占めておりました。そういう意味で、府民というのは、どれだけ遠くても、専門性が高い病院を選択していくと思います。そういう意味で、今後もっと府立の病院のPRを行っていく必要があると思いますが、その点はいかがでしょうか。

◎経営管理課長(松田頼人君) 府立の五病院が担っております医療分野でありますとか、病院改革の取り組みについての理解が得られるよう、病院情報等の積極的な発信を行う必要があるというふうに考えております。このため、府立の各病院のパンフレットや広報紙によりますPRはもとより、大阪府政だより、大阪府が提供いたしますラジオ番組、またホームページなどの各種広報媒体を積極的に活用し、病院のPRに努めているところでございます。さらには、診療や研究で蓄積してまいりました有用な医療情報を各病院の専門のドクターから直接府民に提供し、予防や治療に役立てていただけるよう、平成十三年度から公開講座を実施しており、この機会も活用してPRに努めているところでございます。
 今後とも、さまざまな手法、機会を通じましてPRに取り組み、五病院への理解が一層深まるように努めてまいりたいというふうに考えております。

◆(三浦寿子君) このアンケートの中に、病院に対する意見、提言の中に、病院のPRや情報公開に関することも意見として出ておりました。さらなるPRに積極的に取り組んでいただき、患者の確保というか、収益の上がるような努力をしていただきたいと思います。
 続きまして、同じく収益のアップということで病床の有効活用についてお伺いします。
 平成十五年度の単年度資金収支の決算は、五病院合計で一・三億円の赤字となり、目標に達しなかったとのことです。経営改善のための収入確保策、先ほど増収対策ということで五病院がそれぞれ積極的な対策に取り組んでおられるということもお伺いしました。紹介率のアップであるとか、病床の利用率の向上とかいうことでおっしゃっておりましたが、さらなる病床の有効活用による入院患者数の確保に努力していただきたいと考えます。
 昨年の決算特別委員会において、我が党の光澤議員の、特に病院は急性期・総合医療センターではございましたが、総合医療センターの平日の入院患者数と、土・日曜日の入院患者数を比較した場合の病床利用率はどうですかという質問に対して、平日に比べ、土曜日、日曜日、祝日の病床利用率は低いという回答がございました。それは、土曜日、日曜日、祝日には、医師や看護師の人数が少ない、また新たな入院を受け入れる体制が十分でなかったり、入院を受け入れても検査も十分に行えないといったことが影響しているかとも思います。
 しかし、こういった中、経営状況が厳しい状況である府立五病院にとって、収入増につながる入院患者数を確保するためには、また早期入院の実現による患者サービスの向上のためにも、きめ細やかな病床管理を行い、土曜日、日曜日、祝日の入院を促進するとともに、入院患者に対する検査などを積極的に行っていくべきであると思いますが、その点はどうでしょうか。

◎経営管理課長(松田頼人君) 府立の病院におきましては、クリニカルパスの導入などによります計画的な入院患者への治療を進め、平均在院日数の短縮に取り組んでいることから、休日の前の日の退院が多くなり、休日の入院が少なくなるという傾向が見られます。しかしながら、経営改善の視点からも、また患者・府民サービスの向上という視点からも、休日における入院の確保でありますとか入院患者の検査の実施ということは重要であるというふうに考えております。
 こういったことから、急性期・総合医療センターにおきましては、土曜日、日曜日を活用した肝生検、腎生検などの検査入院、化学療法を目的とした入院、糖尿病の教育入院などの取り組みができるかどうか、採算性であるとか安全性の観点から具体的な検討を始めたところでございます。また、地方独立行政法人化いたしました場合には、検査日時でありますとか人員配置等について、現在よりも機動的、弾力的な対応が可能となりますことから、サービスの向上、収入の確保の観点から、より柔軟な対応ができるよう検討を進めてまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) これは昨年の質問があったわけでございますが、できるだけそういう質問に対しても早急な調査、対応というものを求めたいと思います。厳しい財政状況の中ではありますので、やっぱり採算性もあるかと思いますが、積極的なサービス、また稼働率の対策等に取り組んでいただきたいと思います。
 そういった収入のアップに対して、これからはもう一つ支出経費を抑えるということも大変重要なことだと思います。先ほどから、いわゆる医業収益に占める職員の給与費の割合が高いということで、いろんな質問がございました。そのためにも、事務事業の見直しや、いわゆるアウトソーシング、そういったいろんな対応も積極的に取り組んでいらっしゃることもお聞かせいただきましたが、確かに府立五病院では高度専門医療を行うため、一般の病院に比べて職員の数というのは多くなるということも理解できます。しかし、まだまだそういった見直しというのはできるのではないかと思いますが、今後、外部へ委託するということで、給与費の抑制のためどのような業務の委託化を進めていこうと考えていらっしゃるのか、お聞かせ願いたいと思います。

◎経営管理課長(松田頼人君) 府立五病院では、これまで医事会計窓口業務でありますとか請求業務などの事務部門や清掃、警備、設備管理業務等の委託化などを推進し、給与費の抑制を図ってきたところでございます。今後とも、患者の安全とサービス水準、これに十分留意しつつ、費用対効果も見きわめた上で、職員の退職や異動の時期に合わせて計画的な業務の委託化を進めてまいりたいというふうに考えております。特に事務部門などの間接部門につきましては、業務の委託化に加え事務の集約化なども進めながら、効率的な業務執行体制を確保していきたいというふうに考えております。
 なお、現在検討しております地方独立行政法人制度では、効率的な業務体制の導入というものが求められているところでございまして、今後より効果的な業務委託のあり方について検討していきたいというふうに考えております。

◆(三浦寿子君) ただいま余り回答に具体性がなかったと思います。今後、十八年度の独立行政法人化に向けて、独立行政法人になれば自律性が求められますし、独立採算ということで、大変厳しい経営責任も問われてまいります。そのためにも、もっと計画的に具体的な、いわゆる給与費のあり方等に取り組んでいただかなければ、独立行政法人になったときにつぶれるのではないかという不安さえ、私はちょっと懸念するところでございます。今後とも積極的な取り組みをお願いしたいと思います。
 最後に、女性専門外来についてお伺いしたいと思います。
 この女性専門外来というのは、平成十四年の九月の議会において、我が党の林議員の質問に対して、知事が府立病院における女性専門外来の早期開設を約束され、十五年一月から開設されました。これは、女性特有のそういった不安、また悩み等がある場合、女性の医師の診察を受けることによって、同性による診察という安心感だけではなく、女性ならではの心身の特性を考慮した最適な診察を受けられるものとして、府立病院の方で積極的に取り組んでいただいたわけでございます。その取り組みが今、大阪府下でも市立の病院等でそういった女性専門外来の開設が相次いでいるわけです。府立急性期・総合医療センターの女性専門外来、開設後一年半を経過したところでございますが、運営の状況や今後の課題などについて質問させていただきます。
 まず、女性専用外来の体制についてお聞かせ願いたいと思います。女性医師の確保が大変厳しい中で、さまざまな工夫をされて取り組んでこられたと思いますが、それらの状況も踏まえ、教えていただきたいと思います。あわせて、どういった患者さんが多く受診されているのか、受診後の状況や現在の予約状況についてもお聞かせ願えますでしょうか。

◎急性期・総合医療センター事務局長(南一成君) 当センターの女性専用外来でございますが、女性医師が更年期障害や婦人科系疾患等女性特有の疾患に関する相談をお受けしまして、必要があれば専門医を紹介する総合外来として開設したものでございます。当センターでは、常勤女性医師の在籍数が少ない中で、当時センターに在籍していました常勤女性医師九名のうち、麻酔科医などを除きました診療業務に携わっております小児科、内科などの女性医師全員が、それぞれ通常の診療の傍ら、毎週交代で女性専用外来の診察を担当する体制をとりまして、女性専用外来をスタートさせました。また、当センターには女性の産婦人科医が在籍していなかったこともあり、府の保健所に勤務する産婦人科医一名を派遣していただいて対応してきたところであります。
 なお、今年度に入りまして、産婦人科におきまして二名の女性医師の採用がございまして、七月から新たに女性専用外来のスタッフに加わったことから、現在は、産婦人科三名、小児科二名、消化器代謝内科、免疫リウマチ科が各一名の合計七名の女性医師による体制となっておりまして、開設当初に比べ専門性の充実が図られたものと考えております。
 次に、患者さんの診察状況でございますが、女性専用外来は完全予約制をとっておりまして、毎週水曜日午後二時から四時までの二時間、患者さん一人当たり三十分の時間をかけまして、一日四名まで診察を行っているものでありまして、平成十五年一月の開設以来、本年十月末までの間の受診者は二百四十三名となっております。受診者の年齢構成を見ますと、四十歳以上の方の受診が六割を超えておりますが、十代から六十代まで幅広い年齢の方に受診していただいております。また、疾患別に見てまいりますと、婦人科疾患に関する内容が全体の五割程度を占めております。
 次に、受診後の患者さんの状況ですが、診察後、当センターの診療科に紹介させていただいたケースが約五割、他の診療機関に紹介したケースが約二割、特に治療の必要がない方が約三割でございます。また、開設当初は、多くの方から申し込みがあり、予約待ちの日数が大変長くなり、患者さんに御迷惑をかけたこともありましたが、現在は、お申し込みいただければ、おおむね次回の診察日に受診していただける状況となっております。

◆(三浦寿子君) 次に、府立急性期・総合医療センターの女性専門外来の開設以降、府内の医療機関での女性専用外来の開設が相次いで、私も幾つかの病院を聞かせていただいておりますが、具体的に府で掌握されている状況はどのようなものでしょうか。

◎急性期・総合医療センター事務局長(南一成君) 府内の医療機関での女性専用外来の開設状況につきまして、当センターが把握しておりますところでは、女性専用外来を開設した当時、府内では三病院でしか女性専用外来は開設されておりませんでしたが、十五年度中には、公立の四病院−−和泉市立病院、市立岸和田病院、市立吹田市民病院、泉大津市立病院で開設され、また南港病院など民間二病院で女性専用外来が新たに開設されまして、平成十六年四月からは市立堺病院、またこの七月からは大阪市立の三病院と市立大学附属病院でそれぞれ女性専用外来が開設されるなど、現在十五の病院で開設されている状況でございます。

◆(三浦寿子君) 府立急性期・総合医療センターの取り組みを契機に、この一年間に公立病院を中心に女性専用外来を開設する病院が増加してきているということは、大変好ましい状況であると思います。先導的取り組みとして、府立急性期・総合医療センターにおける女性専用外来の開設は大変評価できるものと考えております。
 女性専用外来という形で女性の医療の受け皿が広がっていくことは重要なことですが、一般的に見て、女性専用外来を担当されている医師の専門分野は、必ずしも患者のニーズに合致しないことがあると思われます。
 府立急性期・総合医療センターでは、三月に受診者へのアンケートを実施されたと聞いておりますが、どのような結果であったのか教えていただけますでしょうか。また、そういった声にどのように対応してきたのか、教えていただけたらありがたいです。

◎急性期・総合医療センター事務局長(南一成君) 女性専用外来に関しますアンケートについてでございますが、女性専用外来の開設後一年を経過しました本年三月に、これまでの受診者の方々の意見をお聞きし、今後の運営に生かしていくことが重要でありますことから実施したものでございます。アンケートは、開設から本年三月までの受診者を対象として行いました。
 その結果の一部を御紹介申し上げますと、女性専用外来を評価する意見としては、時間をかけてじっくり症状を聞いてもらえた、適切な専門診療科に紹介してもらったなどがございます。また、今後に期待する意見といたしましては、相談だけでなく、実際に検査、投薬等をやってほしい、女性専用外来に婦人科系の専門医をふやしてほしいなどという声がございました。
 本年度、産婦人科において新たに採用させていただきました二名の女性医師が七月から女性専用外来のスタッフに加わっておりまして、受診者の要望にもこたえられる体制が充実したところでございます。
 今後とも、受診者の皆様の声に耳を傾けまして、女性専用外来の運営に当たってまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) 今のお話を聞きまして、患者さんの声も聞きながら、女性専用外来の改善が行われていることがよくわかりました。
 さきのアンケートの説明の中で、適切な診療科に紹介されたことを評価する意見があったということでしたが、私のところでは、適切な診療科への紹介がなかったこととか、できれば女性の医師がいる専門医への紹介をしてほしいというような声も届いております。もともと女性の専門医の数が少ないという状況は理解できますが、ぜひ府域の女性専門医のネットワーク化などを図り、情報の共有化を行い、患者さんへ女性専門医に関する情報提供がしっかりできるよう、今後も取り組んでもらいたいと思います。
 また、これからは、単に女性専用外来を開設しているというだけではなく、その質が問われることになってくると考えます。府立急性期・総合医療センターの女性専門外来が、府民にとって利用しやすく、また内容がより充実したものとなるよう期待しております。特に、幅広い診療科を有する特性を生かし、各専門診療科間との連携を密にされて病院が一体となって、女性にとってよりよき医療を展開されていくよう要望しておきます。
 以上でございます。