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三浦とし子議会報告
平成16年11月25日 決算特別委員会
大阪府議会議事録より転載

◆(三浦寿子君) 公明党の三浦寿子でございます。
 それでは初めに、商工労働部の方から質問させていただきたいと思います。
 中小企業支援センターについて伺いたいと思います。
 先ほどもお話がありましたように、大阪の経済の再生に向けては、まずは地域の中小企業の方々の元気を回復することが大きなポイントであるとともに、新しい企業が誕生するための環境整備が大きな重要課題ではないかと思います。そのためにも、既存の中小企業の新事業展開など、経営革新に対する支援を強化するとともに、産業活性化の原動力であり、雇用創出効果が大きい創業を促進していくための支援策を充実することが重要ではないかと思います。
 大阪府はこれまでから中小企業の経営革新や創業を支援するためのワンストップサービスの窓口として、マイドームおおさか内に大阪府の中小企業支援センターを、また府内九カ所の商工会議所等に地域中小企業支援センターを設置されておりますが、大阪経済の再生を果たすためには、これら中小企業支援センターの機能を充実強化させていくことが大変重要ではないかと思います。
 この平成十五年度決算の関係については、この中小企業支援センターにかかわる概要として、決算審査資料の三十一ページ並びに五十五ページに掲載があり、大阪府中小企業支援センター補助金として約四億九千万円を、また地域の中小企業支援センターに対しては、地域中小企業経営資源強化対策費補助金として約一億四千万円を交付されております。まずは、これらがどういう補助金であり、平成十五年度の実績はどうなっているか、お伺いしたいと思います。

◎商工振興室経営支援課長(明瀬正武君) 補助金の内訳についてでございますが、大阪府中小企業支援センターにつきましては、事業運営のための人件費が約二億七千万円、事業費が約二億二千万円で、地域中小企業支援センターにつきましては約一億四千万円すべてが事業費補助金となってございます。
 両支援センターの主な事業内容といたしましては、まず創業予定者や中小企業が抱えておりますさまざまな課題に対しまして、中小企業診断士等の専門家による窓口相談指導事業がございます。平成十五年度の相談件数は、府支援センターで六千四十七件、府下九カ所の地域支援センターで一万四千六百九十三件となっており、両支援センター合わせまして約二万件となっております。
 次に、専門家派遣事業でございますが、この事業は、窓口相談に訪れました相談者の中で、資金調達や販路開拓、IT化などの専門的な課題に対しまして、企業の希望により公認会計士や中小企業診断士あるいはITなどの専門家を直接企業に派遣いたしまして、アドバイスを行う事業でございます。平成十五年度の派遣件数は、府支援センターで千八百九十一件、地域支援センターで百九十七件となっておりまして、両支援センター合わせまして約二千百件となっております。
 また、創業や経営革新等に関する情報やノウハウの提供でありますとか、人材育成等を目的とする講習会やセミナー等を随時開催いたしております。
 さらに、府の支援センターにおきましては、創業予定者等のビジネスプランを、技術の先端性やノウハウの独自性などの観点から実現可能性について評価いたしまして、事業化を支援するテイクオフ大阪21事業を平成十二年十一月から実施いたしております。平成十五年度には四十九件の申請があり、十三件の認定をいたしました。これまでの四年間のトータルでは、百二十八件のビジネスプランを認定し、事業化を支援しているところでございます。

◆(三浦寿子君) 今、府の支援センター独自の事業と、窓口相談やセミナーなどの基本的な支援策というのは両支援センターも実施している状況ということでお伺いしましたが、支援センターを利用しようとする創業予定者や、また中小企業者や個人事業者などが、どちらの支援センターに行ったらいいかどうか、またどちらの支援センターに行っても同じようにサービスが受けられるようにしていくべきではないかと思います。
 そのためには、相談者が一カ所の窓口でできる限り用が足せるような情報の一元化を図っていくことが大事やと思いますし、また他の適切な支援機関などを、スムーズに紹介がそこでされるようなワンストップサービスをいかに今後とも充実させていくかがかぎを握っているのではないかと思います。
 ワンストップサービスを充実させるためにも、両支援センター間はもとより、各種の中小企業の支援機関との連携を強化していくことが重要ではないかと思います。府支援センターと地域支援センター、さらに各支援機関との連携体制はどのように構築されているのか、お伺いします。

◎商工振興室経営支援課長(明瀬正武君) 両支援センターと支援機関との連携体制についてでございますが、中小企業者等に対する相談・支援をより効果的、効率的に推進するためには、各支援機関が有します情報を共有化していくことが不可欠であり、各支援機関との連携強化を図りまして、ワンストップサービス機能を充実させていく必要があることはお示しのとおりでございます。
 そのため、府支援センターにおきましては、府立産業技術総合研究所や特許情報センター、金融機関などの中小企業支援機関との連携を図るため、毎年連携促進会議を開催いたしまして、各支援機関の有する支援情報の共有化に努めております。
 さらに、府支援センターでは、地域支援センターとも情報交換会を開催しており、情報交換や支援スタッフとの交流を図るとともに、事業面では共同でセミナーを開催するなど、より連携を密にしながら中小企業者等への支援を実施いたしております。
 また、経営革新法に基づく知事の承認に係る支援業務につきましては、地域支援センターと府立産業開発研究所が連携を図りながら、計画案のブラッシュアップや承認後の計画遂行のフォローなど、中小企業の経営革新のための一体的な相談支援業務を実施いたしております。
 こうした取り組みを通じまして、府支援センターと地域支援センターにおきましては、中小企業者等からの相談に対するスピーディーな情報提供や各機関の紹介など、ワンストップサービスの充実に努めているところでございます。

◆(三浦寿子君) 各種の中小企業支援機関と連携を図っていらっしゃるとのことですけれども、中小企業支援センターにおける相談・支援実績の中で、連携しながら支援した具体的な事例について教えていただきたいと思います。

◎商工振興室経営支援課長(明瀬正武君) 両支援センターにおける具体的な支援事例でございますが、中小企業支援センターにおきましては、中小企業診断士や公認会計士などの専門家が、創業予定者や経営の革新を目指します中小企業が抱える資金調達やマーケティングあるいは販路開拓などの課題に対しまして、各支援機関と連携を図りながらきめ細かな相談・支援を行っております。その結果、多くの支援事例がございます。
 具体的な支援事例といたしましては、まず創業に関する事例でございますが、特殊樹脂の販売、施工を業として創業いたしました四條畷市の企業が、ふろの浴槽の改装に際して、浴槽を取りかえるのではなく、特殊樹脂により浴槽を強化し、リサイクルできる樹脂工法を開発した例でございます。
 本事例では、まず地域支援センターに創業についての相談があり、技術の内容を専門家が調査指導するとともに、開業資金について国民生活金融公庫と連携し融資につなげております。その後、府支援センターのテイクオフ大阪21事業を紹介し、両支援センターの専門家が連携して支援を行った結果、事業認定を得て、創業の実現に結びつけております。また、株式会社の設立に当たりましても、設立手続の支援を行い、現在も事業の進捗状況をフォローいたしております。
 次に、経営革新の事例でございますが、ワイシャツの製造販売業者が、熟練技術の必要なオーダーシャツの裁断について、パソコンを使って裁断できるアパレルCADシステムを開発し、その支援システムの販売による業務拡大と経費削減等の経営革新を果たした守口市の企業の例でございます。
 この事例では、地域支援センターにおきまして、新商品の販路開拓のための中小企業ビジネスフェアへの出展について支援するとともに、経営革新支援法の承認申請のための計画づくりを支援しております。また、新たな裁断方法につきまして、府立産業技術総合研究所がレーザーによる裁断技術の開発支援を行っております。これらの支援を地域支援センターの専門家が中心となり、各支援機関の協力を得ながら、この企業の新事業展開を後押しいたしております。
 このように、相談者の取り組み状況に応じまして、当初の相談から創業や経営革新の実現、その後のフォローアップに至るまで企業を支援する体制を整備しており、このほかにも多数の支援事例がございます。

◆(三浦寿子君) 今の事例を伺いまして、地域支援センターが中心となって、地域の企業にとって非常に有効な支援を受けていることが理解できました。
 こういった中小企業者、また経営基盤の脆弱な個人事業者からの相談にきめ細かく対応していくためには、そういった気軽に相談できる身近な支援拠点として地域支援センターのワンストップサービス機能を高めていくことが重要であると思うんです。それとともに、地域の状況に応じた産業の活性化が今後また大切であると思うので、そのためにも地域支援センターの役割は大切ではないかと思います。
 先ほど大阪府の中小企業支援センターにおいて、各種中小企業支援機関との連携促進会議を開催されていると伺いましたけれども、地域支援センターにおいても、そういった点で、市町村を初め各管内の支援機関との意思の疎通や連携を強化する仕組みが重要ではないかと思いますが、地域においてはどのような取り組みが行われているか、お伺いしたいと思います。

◎商工振興室経営支援課長(明瀬正武君) 各地域におきまして、地域支援センターを初めとする各支援機関が連携を図りながら事業を推進していくことにつきましては、地域産業の活性化を図る上で大変重要であると認識いたしております。
 このため、各地域支援センターにおきましても、管内の商工会議所や商工会などの支援機関と連携会議を開催し、支援事例の紹介や地域特性に応じた地域独自の情報収集を行うなど、相互連携を図ってきたところでございます。
 今後は、各地域支援センターを中心に、商工会議所、商工会に加えまして、地域の市町村や金融機関などの支援機関が一堂に会する幅広い連携会議を定期的に開催し、地域の中小企業が抱える具体的な課題や支援事例などに対する共通認識を深めまして、地域の特性を生かした事業に取り組んでまいりたいと考えております。
 まず、今年度の取り組みといたしまして、北大阪地域支援センターにおいてこうした幅広い連携会議を開催することとし、来年度から順次全地域の支援センターに広げてまいります。地域の各支援機関の連携をより一層強化することによりまして、地域中小企業の活性化に努めてまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) 中小企業支援センターについては、具体的な支援事例もありまして、各種中小企業支援機関との連携を深めながら事業を推進しているようですが、これらの事業は、その施策を必要とする創業予定者や中小企業主に利用してもらって初めて効果が出るものだと思います。そのため、支援センターの取り組みを十分浸透させていただくとともに、積極的な情報発信が不可欠ではないかと思います。
 せっかくよい事業を展開していただく中でも、地元の事業主等に知られていなければ意味がないものです。中小企業の経営革新や創業を支援するため、各種中小企業支援機関との連携をより一層強化しながら、地域中小企業支援センターの支援機構を充実強化させていくとともに、同時に積極的な広報、またPRに努めていただきたいと思います。
 さらに、いろいろお伺いしていく中で、九つの地域中小企業支援センターに対し、この事業費補助を一律に単年度ごとに交付されていると伺いました。
 ただ、今後は、この交付された補助金の執行内容については十分部内で検証され、実施内容等を評価されながら、評価内容に沿った補助金の交付をされてはどうかと思います。そういった点を要望として、商工労働部の質問は終わらせていただきます。
 続きまして、警察本部の方にお伺いします。
 先ほどの杉本委員とちょっとダブるんですけれども、少年の非行対策についてお伺いしたいと思います。
 大阪は、安全なまちづくりということで、積極的な事業に取り組みをされてきたところです。ひったくりや路上強盗等の街頭犯罪については、府警の総力を挙げて取り組んでいただき、その成果として、本年の刑法犯の認知件数は、昨年に比べ約一割減少していると聞いておりますし、また街頭犯罪の象徴とも言うべきひったくりについても、約二割減少していると伺っておりますが、先ほどの話では、まだまだ治安を取り巻く状況は厳しいということでございます。
 そういった状況の中で、少年非行の状況というのは予断を許さないと私も考えております。そういった点でも、今そういった少年の非行というのは、世間、全国を震撼させるような少年事件が相次いで発生しておりますし、少年グループによるコンビニ強盗事件や、またアイドルのファン仲間の女子グループによる傷害や強盗事件等、本当に大人も顔負けするような事件が多発しているのが現状でございます。
 そこで、まず大阪の少年非行の現状についてお伺いしたいと思います。

◎生活安全部参事官(木山裕司君) お答えいたします。
 大阪府下の少年非行の現状についてでありますが、平成十五年中に刑法犯で検挙、補導した少年の数は一万三千九百四十一人で、前年比七百二十三人、率で四・九%減少しており、東京に次いで十年ぶりに全国第二位となりました。
 本年に入りましても減少傾向は続いており、本年十月末現在、刑法犯で検挙、補導された少年は九千五百八十五人で、前年同期比千七百八十二人、率で一五・七%の減少となっておりますが、依然として高水準で推移しております。
 刑法犯の検挙・補導人員に占める少年の割合を見てみますと、刑法犯全体では三四・四%、ひったくり等の街頭犯罪については六四・九%を占めており、中でもオートバイ盗につきましては九七・四%と、そのほとんどが少年の犯行であります。
 また、一度犯罪を犯した少年が再び犯罪を犯す、いわゆる再犯率も高く、三人に一人が再び非行に走るという状況がうかがえます。さらに、犯行の手段も、先ほど委員御指摘のとおり、グループを組んで金属バットや鉄パイプを使用するなど悪質、凶悪化しており、少年の非行情勢は依然として厳しい状況にあります。
 警察といたしましては、非行少年グループを重点とした検挙・補導活動を強化するとともに、中学校等における非行防止教室の開催や、立ち直り支援活動などの再非行防止活動等に積極的に取り組んでいるところであります。

◆(三浦寿子君) そういう再非行に走る少年の割合が高いということでお伺いしましたが、本当にそういう非行少年の検挙・補導活動を強力に推進することが大事なことではないかと思います。
 先ほど杉本委員からも、再犯防止のための取り組みの質問がありましたが、再度、それ以外に何か対策をとられているようでしたら、お聞かせ願いたいと思います。

◎生活安全部参事官(木山裕司君) お答えいたします。
 少年の再非行防止対策についてでありますが、大阪では中学生が非行の中心となっておりますことから、警察では学校や教育委員会との連携を強化し、問題行動を繰り返している少年に対して継続的な指導を行っております。
 これらの活動は、府下に十カ所あります少年サポートセンターが中心となり、大阪府や市町村、地元の警察署や民間ボランティアの方と一体となって社会参加活動や社会奉仕活動等を通じた立ち直り支援活動を活発に行っており、最近の具体例を申し上げますと、去る十月二日にJR京橋駅周辺において、ふれ愛クリーン作戦と銘打って、継続補導中の少年四十名と地元の住民の方々や民間ボランティアの方々二百名参加のもとに、大阪府塗装工業協同組合等の協力を得て、ガード下の落書き消しを実施したところであります。
 また、十一月三日には、大阪市立北区民センターにおきまして、ロックバンド塾、ブレークダンス教室、ギター教室等で日ごろから活動している少年たちの成果を発表し合う場として、少年、保護者、民間ボランティアなど約三百人の参加を得て、ふれ愛フェスタを開催するなど、再非行防止のための立ち直り支援活動に積極的に取り組んでいるところであります。
 警察といたしましては、今後とも自治体や学校との連携を強化しまして、関係機関・団体、民間ボランティアの方々の御協力を得まして、少年の再非行防止に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) 次代を担う子どもたちが健やかに、非行に走らないような環境をつくっていくためには、まず変わらなければいけないのは周囲にいる私たち、大人自身ではないかと私は思います。
 今回、こういう大人が変われば子どもも変わるというようなスローガンに、できる大人の変身術ということで、いいこと率先スマッシュとか書いたパンフレット、このごろこういうのを置いてあるのをよく見るんですけれども、そういった次代を担う子どもたちの健全な育成というのを目指していかなければいけないというふうに思います。
 先ほどから話がありましたように、そういう意味では、警察だけの力だけでは限界があるのではないかということで、私の地域においても、各連合自治会等が中心になって、保護司さんと地域の青少年対策委員の方々が一緒になって夜回りをするなど、積極的な地域での取り組みが進んでいる状況でございます。
 そこで、府警では、今後こういった民間ボランティアや関係機関と連携した具体的な取り組み、活動をされているのか、さらにどう取り組まれていくのか、お伺いしたいと思います。

◎生活安全部参事官(木山裕司君) お答えいたします。
 民間ボランティアと連携した活動についてでありますが、府警では、次代を担う少年の非行防止、健全育成という観点から、民間ボランティアの方々と緊密に連携し、地域社会が一体となったさまざまな活動に取り組んでおります。
 従前から行っております少年補導員、少年補導協助員、少年指導委員のボランティア活動に加え、平成十五年度には、現役の大学生による兄や姉の立場から相談や指導を行う大学生少年育成ボランティア制度を設け、立ち直り支援活動を実施しているほか、本年度からは、社会奉仕、社会参加活動等の体験型の活動による少年の居場所づくりを通じた立ち直り支援活動を行う少年サポート推進員制度を発足させております。
 警察としましては、これらのボランティアの方々の御協力を得まして、少年たちと一緒になって介護や保育の体験、田植えから稲刈りまでの農業体験、野外キャンプ、料理教室など、さまざまな活動を行っているところであります。
 また、自治体等との連携といたしましては、大阪府の育成支援室とともに、継続補導少年に対する立ち直り支援活動を行っているほか、教育委員会委嘱の教員OBの学校応援かけつけ隊と警察官OBの中学校非行防止支援員とが一組となりまして、中学校からの相談などに対する助言指導を行っております。
 さらに、警察署単位で、学校、教育委員会、児童相談所などの行政機関を初め、少年補導協助員や保護司の方、PTAなどの方々と少年健全育成ネットワークを構築し、非行少年の立ち直り支援が必要な場合には、その都度関係者によるサポートチームを編成しまして、それぞれの専門知識、技術や社会的立場を生かして、個別、具体的な問題に対して協働して対応するという取り組みを進めております。
 具体的な事例としましては、不登校で万引きや無抵抗なホームレスの方に投石を繰り返すなどの非行を繰り返していた男子中学生四人に対しまして、サポートチームを編成の上、継続的な立ち直り支援活動を行った結果、問題行動がなくなり、学校にも通うようになって、四人全員が志望の高校に合格し、少年などから感謝の手紙が届けられたというのがあります。
 今後とも、自治体、関係機関・団体、民間ボランティアの方々などとの連携を図りながら、地域社会全体としての取り組みを一層強化してまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) 今後とも、しっかり地域との連携、また関係機関との連携を図りながら、少年の非行の防止を図っていっていただきたいと思いますし、また教育・子育て日本一を目指す大阪府政としても、こういう少年の非行が横行していくということは問題であると思いますので、どうか本当に万全な対策をとって頑張っていただきたいと思います。
 続きまして、性犯罪被害者に対する対応についてお伺いしたいと思います。
 我が日本も、一昔前は世界一安全な国と言われ、世界に誇る治安のよさを誇っておりました。しかし、この二〇〇四年版の犯罪白書によると、二〇〇三年の刑法犯の認知件数は、一九九四年の約一・五倍となる約三百六十四万件、そのうち暴力色の強い強盗は約二・八倍増の七千六百六十四件、傷害は約二倍増の約三万六千件、暴行は三・六倍増に迫る二万一千九百三十七件と急増しているようです。
 一方、性犯罪の件数も多く、強姦が千六百十六件から二千四百七十二件、一・五倍に、そして強制わいせつ罪が三千五百八十件から約一万件に、それぞれ急増しているのが現状でございます。
 そういった中で、今回、刑法とか刑事訴訟法の改正案が出され、今国会中に成立するというふうに聞いております。その中で、特に今回の改正案においては、集団強姦罪などの新設など性犯罪への罰則が強化されたとも伺っております。
 そういう中で、今まで国際的な流れの中で、国連の女子差別撤廃委員会が、昨年七月、日本に対して、強姦罪に対する罰則が比較的寛大であるとして、強姦罪の罰則を強化するよう改善勧告を出してまいりました。その意味でも、現行の日本の刑法では、物を強奪する強盗罪の下限が五年以上であるのに対して、強姦罪は二年以上と刑罰が軽いというのが現状です。
 ことしでしたか、大学生らのイベントの企画サークルによる女子大学生の集団暴行事件というのも大変大きな事件で、これも法整備へのきっかけとなった事件でございます。
 そういった中で、性犯罪に関する事件が本当に多く、それが幼児をねらった強制わいせつ事件等、本当に頻繁にはびこるようになってきたのではないかと思います。
 そこで、まず大阪府下における性犯罪の発生と検挙の状況についてお伺いいたします。

◎刑事総務課長(川端富雄君) 府下における性犯罪の発生・検挙状況について御説明いたします。
 まず、性犯罪のうち強姦事件につきましては、昨年の認知件数は二百三十六件と、一昨年に比べますと四十八件増加し、検挙件数につきましても、昨年は百十六件と、一昨年に比べますと三十件増加しております。
 また、強制わいせつ事件につきましては、昨年の認知件数は千二百五十件と一昨年に比べますと九十六件増加し、検挙件数につきましても、昨年は三百六十六件と一昨年に比べますと百四十六件増加しております。
 なお、本年十月末現在の認知・検挙件数につきまして御説明いたしますと、強姦事件につきましては、認知件数は二百三十四件と昨年同期に比べますと四十二件増加し、検挙件数につきましても、百件と昨年同期に比べますと二十一件増加しております。
 強制わいせつ事件につきましては、認知件数は八百三十七件で、昨年同期と比べますと二百十七件減少し、検挙件数につきましても、二百十件と昨年同期と比べますと四十四件減少しております。
 警察といたしましては、今後とも性犯罪を初めとする犯罪の総量抑制のため、府警の総力を挙げて抑止、検挙両面にわたる諸対策を推進してまいる所存であります。

◆(三浦寿子君) 強姦事件等が増加しているということでございますが、まだまだこういった性犯罪による事件というのは、警察に対して届け出がされてないという件数も含めると、実態はもっと厳しいものではないかと思います。
 特に、この性犯罪というのは、個人の性的自由だけではなくて、人間としての人格と尊厳を踏みにじる本当に卑劣な犯罪で、被害者の方は心身ともに傷つき、ストレス等がたまり、そういう精神的なダメージというのははかり知れないばかりか、被害者の人生を大きく変えることになりかねない犯罪だと思います。
 このような傷ついた被害者への対応というのは、とても難しい点ではないかと思いますが、府警としては、これら性犯罪の被害に遭った女性に対してどのような対策とか対応、その現状をお伺いしたいと思います。

◎刑事総務課長(川端富雄君) 府警では、現在、性犯罪等の被害女性の精神的負担の軽減等を図る施策として指定女性捜査員制度を設けて運用しているところであります。
 具体的には、各警察署において約七百人の女性警察官を指定女性捜査員に指定し、被害女性からの事情聴取や供述調書の作成、被害現場や病院等への同行、被害女性の身体や着衣等に係る証拠品の取り扱いや写真撮影、被害女性の同行を必要とする検証や実況見分等を行うなど、被害女性の心情に配意した活動を行っているところであります。
 また、性犯罪被害に遭って、一人で悩んでいる方のために、性犯罪被害の相談専用電話−−ウーマンラインを設置し、専門の女性警察官が相談を受け、助言、指導、情報提供、精神的支援等の活動を行っております。
 なお、府警全体の施策として、性犯罪も含め、殺人等の凶悪犯罪の被害者は精神面での被害が極めて大きいことから、事件の発生直後から被害者支援要員として指定された警察官が付き添い等の支援活動を実施する被害者支援班制度や、専門的なカウンセリングが必要となる場合もありますことから、警察本部長が委嘱するカウンセラーによる被害者カウンセリング制度を導入するとともに、被害者の要望に応じて、検挙状況、処分状況、捜査状況等を連絡する被害者連絡制度を運用し、被害者の視点、立場に立った被害者支援を組織的に推進しております。
 さらに、民間ボランティア団体であるNPO法人大阪被害者支援アドボカシーセンターの相談員を、民間被害者相談員として警察本部長が委嘱し、裁判傍聴への付き添い等の直接支援や電話相談等を行い、専門的、継続的な被害者支援活動を行っているところであります。
 このほか、被害女性の要望により、大阪府立女性総合センターや大阪府こころの健康総合センター等の大阪府の相談窓口や財団法人関西カウンセリングセンター、関西いのちの電話等の民間相談窓口を教示するなどして、関係機関・団体との緊密な連携を図っているところでございます。

◆(三浦寿子君) 今、各機関の連携を伺いましたが、こういった性暴力被害というのは、秘密性というのが高く、被害者というのは孤独に追い詰められやすい状況になります。被害の特性から、他の被害と比べて声を上げにくいという点もございます。
 そういった点で、ぜひこのサポート体制の整備、また周知は大事かと思いますし、ウーマンラインの活用、各機関との連携を−−余り知られていないようですが、そういった女性被害者の支援をする民間のNPOも最近幾つか出てまいりました。そういった情報を警察の方でも熟知していただいて、さらにそれらとの連携を図っていただきたいと思います。
 さらに、性犯罪被害者の精神的被害の軽減を図るために、今お話のありました指定女性捜査員が対応されているということでございますが、中にはその女性警察官がいらっしゃらない場合、その女性警察官が対応せず男性警察官が対応したという話も聞いております。
 こういった女性の被害者の心理的な状況、また精神的なダメージというのは、男性、女性は問われないかわかりませんが、男性警察官というのは特に理解が得られないということも聞いておりまして、例えば配偶者からの暴力を受けたときに、それが犯罪として取り扱われなかったり、届けをしても受け付けられなかったりということも聞くことがあります。そういった意味で、男性警察官に対する教養の実情についてお伺いしたいと思います。

◎刑事総務課長(川端富雄君) 性犯罪事件におきましては、男性警察官の方が話しやすいなどの理由から、被害者が男性警察官による事情聴取を希望する場合もあります。このことから、事情聴取の前には、必ず対応する警察官の性別について希望を確認し、男性警察官を希望する場合は男性警察官が被害者からの事情聴取等を行っております。
 そこで、男性警察官に対しても、被害者の精神的負担を軽減し、二次的被害を防止するための知識と技能を習得させることを目的に、現在、警察学校における採用時教養、捜査員への任用時教養、各種専科教養、本部員による警察署への巡回教養等におきまして、性犯罪被害者の心理と対応要領、性犯罪被害者からの事情聴取や調書の作成要領等につきまして教養を実施しております。
 さらに、刑事課長研修、捜査係長研修等におきましても、性犯罪被害者に対する対応要領につきまして指示を行っているところであり、今後とも実践的教養に努めてまいる所存であります。

◆(三浦寿子君) できるだけ回数を多くして、周知をしていただきたいと思います。
 対応のまずさから、届け出をあきらめたり、そういった点がたくさんあることも聞いております。それは本当に、届け出をあきらめるということは、被害が表面化しない、そういった原因にもなりますし、事件の再犯にもつながるのではないかと思っております。
 今回、こういった強姦容疑というのは、再犯の可能性が高いということで、警察庁によると、二〇〇二年に強姦容疑で検挙されたのは千三百五十五人、このうち七百九人が何らかの犯罪の再犯者であると伺います。そういう意味では、性犯罪者というのは、他の犯罪者に比べ同種の事件を再び犯す傾向が高いとも伺っております。
 今回はその対策についてはお伺いしなかったんですけれども、先ほども杉本委員の方から話がありましたように、アメリカではメーガン法というのがあり、四十州ほとんどの州で導入され、性犯罪者数十万人の情報がインターネットなどで公開されているということも伺っております。これにもいろいろ問題もあるとは伺いますが、まずは性犯罪者の人権よりも、住民の知る権利を優先させた結果ではないかと思います。
 愛知県警も、この二月から連続強姦などの容疑者の顔写真は原則公開することを決めたと聞いております。これは、泣き寝入りしていた被害者からの情報提供のほか、性犯罪抑止の効果もねらったというふうに聞いております。
 大阪府でも、さまざまな対策が練られていると思いますが、今後も被害者の人権という点において、しっかりこの対策に取り組んでいただきたいと思います。
 それで、今回、決算委員会ではふさわしくないかと思いますが、きのう、ある若いお母さんから、奈良県での事件を含めて、きょうこういう場があるということを言いましたら、ぜひ聞いといてほしいと言われましたので、大変お時間をとって申しわけないんですが、連れ去り未遂事件ですけれども、奈良県の事件におきましては、大変心が痛む事件でございました。
 しかし、きょうの朝の新聞におきましても、平野区で車から少女の手を引っ張ったり、またきのう、茨木の方でもそういった事件があったという記事が新聞に掲載されてました。既に、こういった連れ去り未遂事件が七十件以上起こっているのではないかというふうにもお伺いしております。
 こういう状況の中で、大阪府警としてどのような対策を講じて子どもたちを守っていくのかということを、お答えできるようでしたら、大変申しわけございません、お答えしていただきたいと思います。

◎生活安全部参事官(木山裕司君) お答えいたします。
 このたび奈良県下におきまして、子どもさんが被害者となる誘拐殺人事件が発生しましたことは、まことに残念なことであり、まずもって被害者の方の御冥福をお祈りしますとともに、御遺族の皆様に心からお悔やみを申し上げたいと思います。
 府警といたしましては、本事件の発生に伴いまして、速やかに登下校時に重点を置いた通学路や公園などにおける警戒及び警ら活動の強化、学校、教育委員会等との緊密な連携、PTAなど学校関係者、地域の住民の皆様に対するタイムリーな情報の提供、PTAなどの学校関係者による自主防犯活動実施の働きかけとその支援活動を図っているところでございます。
 また、大阪府教育委員会に対しまして、府内の小学校について、学校関係者による通学路の警戒活動等、子どもの安全確保に向けた取り組みを行っていただくよう要請したところでもあります。
 さらに、広く一般に子どもの安全を呼びかけるため、十一月十九日から府警ホームページに、子どもをねらった事件防止についての地域安全情報の提供を実施しております。さらに、今月二十二日には、大阪府及び大阪府教育委員会の協力によりまして、大阪府と教育委員会のホームページにそれぞれリンクの上、広く府民の方々に対する広報を実施しているところでございます。
 府警としましては、子どもの安全を守るために、今後とも大阪府を初め各自治体、教育委員会、学校、地域の住民の皆さんやボランティアの方々と強く連携し、力を合わせて取り組んでまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) ありがとうございました。
 今、低学年を持つ若い母親というのは、本当に通学路、また遊びの場での危険性を危惧し、常にそれが一番の心配の種であると聞いております。
 どうか、府警の皆様、頑張っていただいて、大阪を女性が一人でも安心して夜道を歩けるまちに、そして子どもや老人、弱者が本当に健やかに過ごせるまちづくりに向けて全力で頑張っていただきたいと思います。
 ありがとうございました。以上で私の質問を終わらせていただきます。