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三浦とし子議会報告
平成16年11月29日 決算特別委員会
大阪府議会議事録より転載
◆(三浦寿子君) 公明党の三浦寿子でございます。
 土木部に関しましての質問をさせていただきます。
 まず初めに、老朽化護岸の点検と対応についてお伺いしたいと思います。
 昨年の九月二十五日なんですけれども、連日の大雨により、私の地元であります吹田の上の川の護岸が崩壊いたしました。幸い、道路の陥没までには至らなかったんですが、この川の側道であります府道吹田箕面線なんですが、これも五・五メートル弱の歩道もない大変狭い道路でございまして、また車の往来が大変激しい道路でございます。そういった中で、今回事故があり、もし道路が陥没していたら、大きな事故に至っていたのではないかと、後から考えると、本当に怖い思いがしました。既に改修済みとは聞いているんですが、なぜこういう被害が起こったのかを教えていただきたいと思います。

◎河川室河川環境課長(田中義宏君) 上の川は、流域の地形が急峻であることから、流れの勾配を緩くする多くの階段状の構造物、いわゆる落差工が設けられておりまして、その落差に伴う川底の洗掘を防止するために、川底をコンクリートで固めた構造となっております。当該箇所の災害は、被災箇所の直上流にあります落差工から流れ落ちる洪水の衝撃で川底のコンクリートが破損し、これに伴い老朽化した護岸の一部が崩壊したものと推定いたしております。

◆(三浦寿子君) この災害以降、上の川から糸田川に沿いまして、住民がすごく意識を持って、何とか自分たちの川を守り、環境整備を図っていこうと努力していた中で、こういう事故が起こった結果、まず砂防が大事ではないかという住民の意識が非常に高まっているのが現状でございます。
 こうした災害に至るまでに何らかの現象があったはずではないかと思いますし、早い段階で掌握していただき、対策を講じることが災害の未然防止につながるのではないかと思いますが、現状掌握のための点検をどのように実施されているのか、お伺いしたいと思います。

◎河川室河川環境課長(田中義宏君) 河川では、毎年二月に河川安全点検旬間を定めまして、災害の未然防止あるいは軽減を図るために、河川管理施設や占用工作物の巡視点検を実施しております。この巡視点検では、大阪府所管河川のうち、洪水により想定される被害が大きい区域、全体で百四十九河川、左右岸合わせまして千二百六十キロメートルの要水防区域を対象といたしまして、市街地を流れるなど重要度が高い区域につきましては毎年、その他の区間は二年に一回の点検を実施しております。
 点検方法につきましては、大阪府を初め市町村や水防事務組合などの水防管理団体のほか、ガス、水道などライフラインの河川占用者が一体となりまして、それぞれの施設を徒歩及び目視で巡視点検を実施しております。また、専門的な立場から、府のOB職員で構成されております河川ボランティアの協力も得まして、点検技術の向上にも努めているところでございます。
 ちなみに、本年二月に実施いたしました点検では、百三十七河川、千百四十キロメートルの区間を延べ七百二十二人の参加を得て実施いたしております。

◆(三浦寿子君) 七百二十二名という多くの参加を得て点検をされたとか、また河川ボランティアの協力を得ているということでお伺いしたんですけれども、その点検の結果はどうだったのか。また、発見された異常箇所については、どのような対策を講じておられるのか、お聞かせ願いたいと思います。

◎河川室河川環境課長(田中義宏君) 点検の結果につきましては、確認されました異常箇所の状況により、大きく次の三つに分類いたしております。一つ目は、既に護岸などが崩壊しており、早急に対応しなければならない箇所。二つ目は、今すぐ対応する必要はないものの放置すれば損傷が拡大し、崩壊を招くおそれのある箇所。三つ目は、小さなひび割れなどはあるものの特段の手当ての必要がなく、今後の経過観察が必要な箇所といたしております。
 平成十五年度の調査結果と対処の状況でございますが、一つ目の早急に対応しなければならない箇所につきましては、三か所ございまして、これは既にすべてが対処済みでございます。二つ目の放置すれば崩壊を招くおそれのある箇所は、約六百カ所ございまして、そのうち十カ所が対処済みで、さらに十カ所を今年度内に措置する予定でございます。残る箇所につきましては、これまでの限られた予算の中では処置できておりませんでしたが、防災対策を推進する観点より、来年度からの予算の重点化を図りまして、平成十九年度までの三カ年を目標に対策を講じてまいります。
 また、対策の実施に当たりましては、堤防により背後地を守っているいわゆる築堤区間、改修工事後の経過年数、補修の履歴、川沿いの市街化や家屋の密集状況など、危険度や影響度によりまして優先度の高いところから順次対処してまいります。

◆(三浦寿子君) 今お伺いしましたら、放置すれば崩壊を招くおそれのある箇所が六百カ所もあるということで、まだまだ対応が大変な状況はすごく理解はできるんですけれども、こういう状況の中では、予算も限られた中でなかなか大変ではないかというふうな気もしますが、やはり災害を未然に防ぐためにも、そういう優先順位を即刻つけていただいて、できるだけ多くの点検をしていただいて、対策を練っていただきたいと思います。
 今後、そういう点検を充実していただくとともに、今回台風二十三号で大きな被害が発生した円山川というのは、私もあの側道は走ったことがあるんですが、昔も走っていて、堤防が低いなというふうに思って、今回の災害を見て、やっぱり堤防から水があふれて、取り崩されてしまったというのは、事前にあの堤防を何でもっと感知できひんかったんやろうと、素人目でもわかるような状況であったのにもかかわらず、現実として災害が起こってしまったというのを感じた次第です。
 府下では、土の堤防の安全性を確認することとか、上の川のような老朽化した護岸は、目視による表面点検だけでは不十分ではないかというふうにも思います。この十五年の監査委員の指摘にも、豪雨等の災害によって崩壊した河川の護岸を復旧するに当たっては、単にもとの状態に復元するのではなくて、崩壊の原因を調査し、それに対応できるような護岸を施工されるとともに、河川巡視を徹底し、洗掘状況の点検を行い、護岸の崩壊を防ぐ取り組みを実施されたいというふうにありました。
 特に、上の川というのも、今回すぐに復旧工事はしていただきましたけれども、老朽化というのは、一般の市民が見てもわかるような状態で、まだまだ崩壊するおそれがあるのではないかなという不安は持っております。そういう意味で、目に見えない異常な箇所を早期に発見することが大事ではないかと思いますし、このような箇所の点検を−−大変な作業にはなると思うんですけれども、今後どのように進めていこうと思っておられるのか、意見を聞かせていただきたいと思います。

◎河川室河川環境課長(田中義宏君) 昨年、上の川で発生した災害のように、護岸崩壊の主な原因であります護岸基礎付近の洗掘の程度を確認するため、また今委員お示しがございましたように、昨年の監査意見も踏まえまして、本年度から新設の護岸や洗掘が著しい箇所において、計画時点の川底の高さを示す目印を設置することといたしております。
 一方、損傷が拡大する前の段階で護岸のひび割れなどを補修することにより、構造物の延命化を図ることも必要であると考えております。このため、護岸本体のひび割れの程度などをきめ細かく経過観察し、劣化の進行状況を把握するとともに、データを蓄積しながら劣化予測や最適な補修時期、補修工法の検討を行うため、今後さらに定期的な点検の充実強化を図ってまいります。
 また、本年度全国各地で発生いたしました台風や豪雨による被害の事例を踏まえ、土でできた堤防は破堤時の被害が甚大となりますことから、委員お示しのように、護岸で覆われ、外見では観察できない堤防内部の安全性を確認する必要があると認識いたしております。このため、来年度以降に実施を予定しております堤防の詳細な調査に向けまして、本年度中に土質データ、被災履歴、背後地の状況などをもとに、堤防の安全性について検討が必要な箇所を選定してまいります。
 さらに、護岸の裏や川底のコンクリートの下など目に見えない箇所につきましては、具体的な点検方法が確立されておりませんが、空洞の状況を確認するハンマーでの打音調査や鉄の棒などを利用した簡易貫入試験など、有効な点検手法について技術的な検討を行ってまいります。

◆(三浦寿子君) 本当に大変な作業にはなると思うんですが、どうか安全な対策をしていただくためにも、いろんな試験等を導入していただいて、積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 続きまして、橋梁の耐震対策と維持管理についてお伺いします。
 来年一月で、阪神大震災から十年目に当たります。阪神大震災が終わって、府民の中には危機感がなくなってきたところに、あの新潟の地震があり、府民一人一人の中に南海・東南海の地震に対する危機感がちょっと出てきたかなという気がするんですが、昨日も私の地元の川園府営住宅において、裏に済生会病院がありますので、その済生会病院と地元の吹田の消防と消防団が一体となって、大規模な防災訓練がされていました。高齢者の方も子どもたちも参加して、車いすでけがをした状況を設定したり、骨を折った状況とかを設定しながら、また煙に巻かれたときはどういうふうになるかとか、本当に大々的な防災訓練をされていました。そういう意味で、住民の中には危機感というのがぼつぼつ見えてきた状況でございます。
 大阪府としても、阪神大震災以降、大規模地震に対する取り組みが進められてきたところでございますが、私は、新聞報道で一カ月ほど前に、会計検査院が調べたところ、国などにおいていわゆる橋梁の耐震補強工事がおくれており、計画的、効果的な補強の必要があるというふうに大々的に出ていたような記憶がございます。そこで、大阪府における橋梁の耐震対策について伺いたいと思います。

◎交通道路室道路環境課長(竹内廣行君) 橋梁につきましては、阪神淡路大震災の後、災害に強いまちづくりの骨格となる都市基盤の早期形成を図ることを目的に、直下型地震を想定した耐震対策工事を進めてまいりました。
 具体的には、阪神淡路大震災のときに、特に被害の大きかった昭和五十五年以前の基準で設計されました一本柱のコンクリート橋脚のうち、緊急度の高い−−これは道路が並走する区間や鉄道線路をまたぐ跨線部、幹線道路をまたぐ跨道部など、倒壊による第三者被害の影響の大きい区間を対象に、震災直後から橋脚補強工事を実施してまいりました。
 また、災害発生時の広域的な救助救援活動を支えるため、府県間や災害時の拠点となる病院、輸送基地等を連絡する主要な道路ネットワークの確保として、大阪府地域防災計画で指定されている広域緊急交通路の耐震性の強化を図ることといたしまして、平成十年三月に策定した地震防災アクションプログラムに位置づけて取り組んでおります。
 なお、計画的に耐震対策を進めるため、広域緊急交通路五十七路線の中でも、特に災害発生後直ちに交通規制を行い、緊急車両の通行を確保することとしております重点十四路線にかかる主要な橋梁の橋脚補強や落橋防止装置の設置などの耐震対策工事を最優先に進めているところでございます。

◆(三浦寿子君) この耐震のアクションプログラムに沿った、計画的な耐震対策を進めていらっしゃるということでございます。橋梁の被災というのは、ある意味、先ほどもありましたが、救援とか救助の活動には多大な影響を及ぼす大事な都市基盤整備ではないかと思うんですが、現在までの進捗状況というのはどうなっているでしょうか。

◎交通道路室道路環境課長(竹内廣行君) 現在までの進捗状況といたしましては、昭和五十五年以前の設計基準で建設された一本柱のコンクリート橋脚のうち、第三者被害の影響の大きい区間にあります千脚の補強を平成十二年度までに完了しております。
 また、広域緊急交通路のうち重点十四路線にかかる橋梁百九十三橋については、平成十五年度までに、その六割に当たる百二十四橋で橋脚の補強や落橋防止装置の設置などの耐震対策工事を実施しております。

◆(三浦寿子君) 百二十四橋で一応工事が完了されているということでございます。広域緊急交通路のうち、重点十四路線にかかる橋梁の耐震対策を最優先で積極的に進められているということですが、府内にはそれ以外にも橋梁がたくさんあるというふうに聞いておりますが、そういう意味で府民の安全を確保していくためにも、まだまだ多くある橋梁の地震対策について計画的な取り組みが必要ではないかと考えますが、どうでしょうか。

◎交通道路室道路環境課長(竹内廣行君) 財政状況の厳しい中ではありますが、今後とも広域緊急交通路の確保を最優先に、重点十四路線のうち残る六十九橋の耐震対策工事を進めるとともに、重点十四路線以外の広域緊急交通路におきましても、第三者被害の影響の大きい跨線橋の耐震対策工事を進めるなど、優先順位を見ながら計画的に耐震対策を推進してまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) 一番課題の広域緊急交通路の橋梁の補強・耐震対策というのは優先的に、本当に財政が厳しい状況でございますが、率先して補強していただくとともに、計画的に耐震対策を進めていただきたいと思います。
 次に、先ほどの老朽化した護岸と同じように、老朽化した橋というのもたくさんあると思うんです。そういう意味も含めて、維持管理について伺いたいと思います。
 私の地元の近くに糸田橋という十五メートルに満たない橋があるんですが、これも欄干が石でできていまして、橋のつけ根のところに、今二つとも並行してクラックが走っております。交通量も多いことから、一般素人からしたら、クラックがあることによって、この橋はいつか落ちるのではないかという単純な発想のもと、不安を感じて通過している人たちが多いのが現状です。実際聞いてみたら、舗装の関係でクラックができているだけで、橋そのものには影響はないということですが、素人から見ると、クラックがあることによって橋は落ちてしまうのではないかという単純な発想になってしまいます。できたら、そのクラックをすぐに直してもらうのが一番だとは思うんですが、そういう意味でも老朽化した橋というのがたくさんあるんですけれども、そういう橋梁の現状と点検はどうなっているのか、お伺いしたいと思います。

◎交通道路室道路環境課長(竹内廣行君) 府が管理する道路は、平成十五年度末現在で二百九路線、千七百二十六キロございます。この管理道路の中に十五メートル以上の主要な橋梁が約九百橋、十五メートル未満の橋梁が約千五百橋あり、合わせて約二千四百橋の橋梁がございます。これら管理橋梁の建設年次としては、一九六〇年から一九七五年の高度経済成長期に架設されたものが主要な橋梁の半数程度ございまして、建設後既に四十年前後経過しており、その老朽化する橋梁への対応は重要な課題と認識しております。
 これら橋梁への対応といたしましては、まず橋梁の劣化の状況を的確に把握することが重要であり、このための点検の強化が必要であります。このため、主要な橋梁については、平成十一年度に専門家による詳細点検を実施いたしまして、その後は五年に一回を基本に定期点検を実施することにより、点検後の劣化の進行状況の把握を行うことといたしておりまして、現在二回目の詳細点検を実施しております。また、十五メートル未満の小規模な橋梁についても、今年度より新たに専門家点検を実施しているところです。
 さらに、よりきめ細かい対応を行うため、これまでのパトロールや府民から寄せられる情報に加えまして、職員による点検の実施や府土木部OBで組織されているロードサポーターの協力による道路面の点検など、さまざまな機会を通じデータを収集いたしまして、損傷の早期発見、早期対応に努めておるところでございます。

◆(三浦寿子君) こういう点検結果を踏まえて、すべての橋梁の補修を行っていただければいいんですけれども、現実として厳しい予算状況の中で大変だと思います。一時にそれらをすべて補修することは難しい面もあると思いますが、そこで、点検結果なども踏まえ、どのような考え方で今後補修を行っていくのか、お伺いしたいと思います。

◎交通道路室道路環境課長(竹内廣行君) 現状では、緊急に対応すべき箇所を中心に橋梁補修を順次実施しております。具体的には、事故につながる危険性が高い箇所については、緊急的に補修するとともに、詳細点検などで確認された損傷については、損傷の程度、コンクリートの剥落などによる第三者被害の可能性、交通量による路線の重要性などをもとに、総合的に判断いたしまして、優先順位づけを行いながら補修を行っております。
 しかしながら、現状の厳しい予算状況の中では、中長期的な視点に立った、より一層計画的な維持管理を進めていくことが重要であると認識しております。今後は、これまでのように損傷が大きくなった後で大規模な補修を行うのではなく、損傷が大きくなる前に適切な補修をきめ細かく実施することにより、施設の耐用年数を延ばすとともに、全体としてのコスト縮減を図る予防保全型の維持管理に取り組んでいく必要があると考えております。
 このため、点検データの充実をさらに図るとともに、これらデータを活用し、専門家の意見を聞きながら、劣化がどのように進んでいくのか、どういう補修をすればどの程度耐用年数が延びるのかなど、将来予測の技術的な検討もさらに進めまして、より計画的、効率的な橋梁の維持管理に取り組んでまいります。

◆(三浦寿子君) ありがとうございました。本当に厳しい財政状況の中ではあると思うんですけれども、道路というのは、災害時などの輸送路として重要な役割を果たすものです。そういう意味で、厳しい財政状況の中ですから、橋梁にしても護岸の整備にしても、人数も時間もかかる大変な作業ではないかと思うんですけれども、地道な事前の点検が、長い目で見れば、いわゆるコスト縮減ともなるのではないかと思います。そういう意味でも、今後とも努力をしていただき、安心で安全なまちづくりに、府民も安心して暮らせるように努力していただきたいと思います。
 それと、この橋梁の点検なんですけれども、点検が終わったら、その橋の上に点検が終わったと明示とかはできないんでしょうか。それはちょっと予想外の質問なんですけれども、済みません。

◎交通道路室道路環境課長(竹内廣行君) 先生お示しのような現地の橋梁へのプレートみたいなものは、現在つけてございませんけれども、我々管理しております橋梁台帳に点検した点検データを残しておりまして、それをもとに、現在、それから将来とも維持管理していくというふうにしております。

◆(三浦寿子君) ありがとうございました。またよろしくお願いいたします。以上で私の質問は終わります。