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三浦とし子議会報告
平成20年3月14日(金) 定例会健康福祉常任委員会
大阪府議会議事録より転載
(三浦寿子君) 公明党の三浦寿子でございます。よろしくお願いいたします。
私のほうから二点にわたり質問させていただきます。
 まず初めに、大阪府の地域ケア体制整備構想というのが二十年一月に出されたわけですが、この内容についてまず質問させていただきたいと思います。
 前回も私も高齢者の認知症のことで質問してきたわけですが、私自身も高齢の母を抱えるという意味から大変関心のある内容ですので、またちょっと質問させていただきたいと思います。
 本当に今、大阪府も全国の平均を上回るペースで急速に高齢化が進んでおります。ひとり暮らしの高齢者はもちろんですが、先ほど小沢委員からありましたように、夫婦のみの高齢世帯、これも一段と増加すると予測されております。本当にそういう意味では、認知症の課題や介護の課題、そして今、老老介護とかそういった本当に多くの課題がありますし、また医療と介護が必要になった高齢者をどのようにケアしていくかが大変大きな課題ではないかと思います。
 高齢者自身もそうですが、高齢者を抱える家族にとっても、できるだけ在宅でのケアというものをしていきたいのはやまやまなんですが、しかし、こういったライフスタイルが変わっていく中で、在宅で介護をしたくても働いているためなかなかできない、十分な介護のケアができないというのが現状でありまして、多くの高齢者の家族は自然と施設に頼らざるを得ないというのが現状ではないかと思います。
 こういった中で、高齢者の医療・介護サービスの将来像と療養病床の転換推進計画を柱とした大阪府の地域ケア体制整備構想というのが策定されたわけですが、この策定された構想の概要についてまずお伺いしたいと思います。

◎高齢介護室副理事(池田幸雄君) 大阪府地域ケア体制整備構想につきましてお答えいたします。
 本構想は、国の医療制度改革の動きなどを踏まえまして、国の指針に基づき、府民が高齢となり介護が必要な状態になっても住みなれた地域で安心して暮らし続けられるよう、その基盤となる地域ケア体制の将来像と取り組みの方向をお示ししますとともに、療養病床の再編成における転換過程を明らかにすることを目的といたしております。
 地域ケア体制の将来像につきましては、おおむね三十年後を見通し、医療、介護、見守りなどの望ましい将来像をお示しするものでございます。
 この将来像といたしましては三点ございまして、まず高齢者の希望を尊重して必要なサービスが提供される体制の確保がされていること、次に幅広い世代の住民の参画を得ながら支援を必要とする高齢者の暮らしを地域社会全体で支える仕組みが確保されていること、三点目として、高齢者の状態などに応じ、生活の質を確保しつつ、安全安心、快適に暮らすことができる居住環境が確保されていることでございます。
 さらに、この望ましい将来像を実現するため、在宅介護サービス、施設・居住系サービス、在宅医療、地域リハビリテーションなどそれぞれのサービスごとに今後取り組んでいく方向をお示ししております。
 また、療養病床の転換計画につきましては、高齢者の生活重視の視点に立って、医療の必要性の高い方には医療療養病床で引き続き医療サービスを提供し、医療の必要性が低い方にはその方の状態にふさわしい介護サービスなどが適切に提供されますよう、療養病床を平成二十三年度末までの間において介護保険施設等へ転換する過程を明らかにしております。

◆(三浦寿子君) 私もこの一月初めに療養病床の関係の記事−−今回この構想の中にもあります療養病床転換計画についてたまたま新聞を見まして、こういうことかと思ったんですが、今後の高齢化の進展に伴い、厚生労働省が、医療制度改革の一環として、慢性疾患の高齢者が長期入院する療養病床のうち、介護保険で賄う介護型療養病床を二十三年度までに廃止するということで、今説明があったとおりなんですが、また老健施設などに転換、そしてまた費用を医療保険で賄う医療型療養病床も、国のほうでは今回緩和されて二十五万床から二十万床に削減との計画という、それを進める方針を出したという、そういう記事を読みまして、そしてさらにはこの方針に伴い、厚生労働省は、各都道府県に対し、十二年度末時点で存続させる療養病床数の目標を出すようにということで求められていると記事にありました。
 本当に療養病床転換計画というのは、現在入院されている高齢者やその家族にとっては大変関心の高いものであり、そういった中でこういうものが示されているということで、この構想の中では、大阪府の計画としては、平成十九年四月現在の医療療養病床というのは一万六千二百床、介護療養病床は七千四百床、これ合わせて約二万三千六百床、これについて二十三年度は、いわゆる医療療養病床を一万五千三百床にして、残りの約八千三百床を介護保険施設等に転換していくというふうにこの計画の中にあります。
 ちょっとこれを見ただけで、私どもにすれば、この転換計画の進め方次第であれば、現在入院している方が療養病床を出ていかなければならないという事態にもなりますし、この計画どおりにうまくいけばいいんですが、医療療養病床が減って、いわゆる転換した施設が十分整備されていなければどうなるんやろかとか、いろいろ心配をするわけです。
 そういった中で、入院されている高齢者の多くは、医療行為が必要な人もたくさんいらっしゃると思うんですけれども、そうすると、悪くすれば行き場のない高齢者を抱える、こういった家族にとっては、この数字だけ見て減るということを見れば、本当に切実な課題になっているのではないかと思います。
 そこで、お聞きしますが、療養病床転換計画、この大阪府が出された計画というのは、将来を見据えた上でどのように策定されたのか、ちゃんとそれがフォローできるような体制になっているのか、そこら辺もお伺いしたいと思いますし、また医療機関を強制的に転換させることになるか、そこら辺もちょっと教えていただきたいと思います。

◎高齢介護室副理事(池田幸雄君) 療養病床の転換計画の策定に当たりましては、医療機関に対して平成十八年十月と昨年八月にアンケート調査を実施いたしまして、その意向や療養病床に入院中の患者の状況を把握いたしますとともに、医療機関や介護保険施設の代表、保険者である市町村や介護者家族の会の代表などで構成いたします有識者会議を設けまして、御審議いただいたところでございます。
 昨年のアンケート調査によりますと、医療機関としては、対象病床の約六三%につきまして医療療養病床を希望しておりまして、また医療機関から見た入院患者の最もふさわしい施設は、医療療養病床が約五二%、特別養護老人ホームと老人保健施設がそれぞれ約一八%、在宅が約五%といった回答でございました。
 療養病床転換計画は、こうした医療機関の意向や入院患者の状態、有識者会議の御意見、さらには今後の後期高齢者人口の伸びを考慮いたしまして、国の指針に基づき作成したものでございます。お示しのように、アンケート調査の結果をやや上回る全体の約六六%、約一万五千三百床を医療療養病床とし、約八千三百床を介護保険施設等に転換していく計画としております。
 この療養病床を転換するかどうかにつきましては、医療機関におきまして、地域のニーズや医療制度改革の状況、さらには経営状況等を踏まえて、みずから御判断いただくものでございます。来年度早々にも、転換先の老人保健施設の設備や人員基準、診療報酬や介護報酬など新しい基準が国から示されることになっておりまして、医療機関においては転換の検討を具体に進めていただけるものと考えております。
 府といたしましては、医療機関が適切に御判断いただけるよう、今後とも積極的な情報提供と相談への対応に努めてまいります。

◆(三浦寿子君) 今後、療養病床を介護保険施設などに転換していくということでございますが、具体的に現在入院されている高齢者の方というのがどのように取り扱われるのか。どうしても私どもとしましては、介護保険施設というのは今までのイメージがありまして、転換型の介護老人保健施設におきましても引き続き新たな必要な医療や介護のサービス、これは今までとは違って受けることができるのでしょうか、また医療機関は具体的にどういった施設に転換することになるのか、教えていただきたいと思います。

◎高齢介護室副理事(池田幸雄君) 療養病床の転換につきましては、現在療養病床に入院している患者にとりまして、その方の状態にふさわしい適切な医療、介護などのサービスの提供を目的としております。基本的には、患者が入院したまま種別転換することを想定しておりますほか、患者の状態やニーズに応じた必要なサービスの確保を前提としており、患者が直ちに退院を強いられるものではございません。
 現在の療養病床につきましては、医療サービスの提供に重点を置いた療養病床として継続する場合と、介護サービスの提供に重点を置いた施設として老人保健施設に転換する場合が主なものでございますが、そのほかにも、特別養護老人ホームや有料老人ホーム、高齢者専用賃貸住宅などがございます。いずれの場合におきましても、患者御本人にとって必要な医療・介護サービスが確保されますよう努めてまいります。
 なお、老人保健施設に転換する場合におきましても、必要な医療を確保するため、国におきまして、看護職員の配置や医療の提供などに配慮した介護療養型老人保健施設を設ける方向で検討されているところでございます。

◆(三浦寿子君) 患者に退院を強いるものではないというお答えではありましたが、しかし現実として、医療療養病床から、入院している患者がひょっとしたらこの程度ということで病院から追い出され、行き先がなくなるのではないかといった懸念や、また医療機関が介護保険施設に本当にスムーズに転換することができるのかと、そういった声もよく聞くことがあります。
 療養病床の再編成における府の具体的役割の中でも、府民に対する基本的役割ということで、療養病床の転換において、患者や家族はもとより府民が不安を抱くことがないように進めるとか、利用者に対する役割−−入院患者が転院する場合、当該医療機関が主体となって患者の状況に即した転院が行われる必要があるが、府としても患者等からの相談に応じ、情報提供や助言を行うというふうに書かれておりますが、こういったことに対して、本当にどのように具体的に府は取り組まれようとされているか、お願いいたします。

◎高齢介護室副理事(池田幸雄君) 療養病床の再編成に当たりましては、医療機関に適切な情報を提供することとあわせまして、入院中の患者やその家族など府民が不安を感じることのないよう、必要な情報提供や助言を行っていくことが重要であると認識をしております。
 府では、平成十八年八月からワンストップサービスとして、市町村や国、関係団体と連携した総合相談窓口を高齢介護室に設置し、府民や利用者、医療機関などからの相談にお答えをしております。
 また、利用者からの相談に応じまして、助言等を行いますとともに、本構想のパンフレットの作成配布や老人保健施設などのホームページへの掲載などにより府民への情報提供に努めてまいります。
 さらに、療養病床の転換により入院患者の転退院が必要となる場合には、当該医療機関の責任において患者一人一人の状態に即した円滑な転退院を進めるよう、府としては医療機関に対し、医療療養病床、老人保健施設あるいは特別養護老人ホームなどへの患者の転退院状況を確認し、必要に応じ指導助言してまいります。
 今後とも、府民を初め医療機関などからの相談に応じますとともに、計画的かつ円滑な転換を進めることによりまして、高齢者の立場に立ってより適切なサービスが提供されるよう努めてまいります。

◆(三浦寿子君) 先ほど、総合相談窓口を高齢介護室に設置しということで、あらゆる相談に対応するワンストップサービスということがありました。
 しかしながら、私たち、身近なところというとやっぱり市町村になると思います。この構想の府の基本的役割の中に市町村との連携ということもしっかり書かれておりますので、そういった情報の交換というか、そういうものも役割の中に書かれておりますので、こういったこともしっかり努めていっていただきたいと思います。
 それと、続きまして、この構想においては高齢者福祉のあるべき将来像について、支援を必要とする高齢者の暮らしを地域社会全体で支える仕組みが確保されているということが、地域ケア体制の望ましい将来像ということで書かれております。最初にも言いましたように、これからの高齢者福祉では、行政と地域、そしてここの表にもありますように、行政と福祉、そして福祉と医療の連携、これが重要なキーワードになると思いますが、こういった点について今後どのように府として取り組んでいかれようとしているのでしょうか。

◎高齢介護室長(山下満夫君) お答えいたします。
 先ほどの副理事の答弁と少し重なりますけれども、このたびの地域ケア体制整備構想では、おおむね三十年後の将来を見通して、今後の介護、医療のサービスを初め、見守りや住まいなどを含めた総合的なケア体制を整備していく方向をお示しいたしております。
 その中で、例えばリハビリテーションにつきましては、急性期から回復期、維持期までの連携したリハビリが必要であり、地域連携クリティカルパスの普及など、医療、介護の両面で課題がございます。また、地域における介護体制につきましても、必要なサービスや施設の数をどのように見込み、計画していくのかといった課題がございます。
 府といたしましては、この構想の基本理念でございます、高齢者が安心して必要なときに必要なところで必要な医療、介護などのサービスを受けながら、できる限り住みなれた自宅や地域において健やかに自立して暮らし続けるための基盤となる地域ケア体制を確立するため、それぞれの地域において医療や介護のサービスを提供されている関係機関・団体や市町村と十分連携を図りながら諸課題に対応し、今後の高齢者福祉施策の推進に取り組んでまいります。
 また、この取り組みをより計画的に行えるようにするため、現在策定中の大阪府保健医療計画と整合を図りますとともに、介護保険法に基づく第四期介護保険事業支援計画を来年度に策定し、この地域ケア体制整備構想が目指した将来像を実現していくことができるよう、必要な取り組みを位置づけてまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) 最後なんですけれども、平成四十七年度には国民の三人に一人が六十五歳以上という超高齢社会が到来すると予測されております。この今の時期に将来を見据えた施策を講じていくことが重要ですが、特に介護だけでなく医療も、必要な高齢者が在宅でどのような医療や介護のサービスを受けることができるのか。例えば、病院から退院された高齢者が自宅で療養する場合、どの範囲でまた介護サービスが受けれるのか、また在宅でターミナルケアを受けることができるのか、またそういったことをどのようなところに相談すればよいのか、本当にこういった情報が不足しているのが現状ではないかと思います。
 また、特に昨今、在宅医療を受けるニーズが多くなっていると聞きます。自宅での療養を可能とするには、この構想にも書かれているように、医療と介護が連携した在宅医療を支援する拠点の整備を促進する、あるいはこうした連携や調整を担当し、みとりまで行うことができる看護職員などの人材を養成する。さらには、答弁でもございましたように、大阪府として地域連携クリティカルパスの導入促進を図るといったことなど、医業と介護の具体的な連携を実現する施策が重要になると思います。
 こういった点を考えましても、この整備構想がただの構想だけに決して終わることのないよう、本当にお願いしたいと思いますし、特にこの柱となっております療養病床の転換、これがまずスムーズに二十三年度までにいくように積極的な取り組みをお願いしたいと思っております。
 今後も、介護を担っている家族の実情や実態をしっかり掌握していただきまして、大阪の高齢者保健福祉の充実に向けて全力で取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、里親制度についてお伺いいたします。
 先般、岬町における乳幼児の死亡事件がございました。早速、私ども公明党の健康福祉常任委員三人で岸和田の子ども家庭センターに向かいました。この児童虐待の撲滅に向けては、一般質問で大山議員のほうから質問がありました。
 それで、私のほうからは、そのとき、この岸和田の子ども家庭センターでいろいろお話を聞く中で、この家庭センターの管轄内で、その時点で虐待により施設入所されている児童が約百名ほどいると、外部の施設にも入所されてるということで、その数の多さにびっくりした次第なんです。これまでにも虐待というのは本当に減ることはなく、全国的にもこの虐待に対する相談件数というのは本当にふえているのが実態であります。大阪府においてもピーク時より減少はしたものの、全体の推移から見ると依然増加傾向にあると、そういう実態になっておりますが、これに伴い、養護施設に入所する子どもたちの被虐待児の割合もふえているというふうに聞きます。乳児院で二八・九%、児童養護施設で六二・一%を占めると伺っております。
 こういった中で、ちょっと新聞記事、これも見たんですが、変わる里親制度という記事がありまして、さまざまな事情で家庭生活を奪われた子どもたち、いわゆる要保護児童の養護のあり方を見直していた厚生労働省の専門委員会が、昨年末、里親など家庭的な養護の拡充を柱とする報告書を公表したとありました。
 この専門委員会には松風課長も入っておられるということで、この報告書におきましては、社会的養護の基本について、家庭的な環境のもと、愛着関係を形成し、子どもが社会に巣立っていくことができるような支援が求められているとして、個人の家庭で子どもを預かる里親を社会的養護の柱とする方向性を明確にしたというふうにあります。
 そういった中で、この里親制度について質問させていただくわけでございますが、これまで、我が会派の三宅議員が昨年の二月の委員会の質問でもこの里親制度の積極的な推進を訴えてこられました。改めて私のほうからも、今回この専門委員会の報告を受けて再度質問させていただきたいと思います。
 大阪府の里親の委託率、これは平成十七年度末が二・九%、また平成十八年度末が三・三%と若干増加してはおりますが、全国の里親委託率、これが九・四%。これは、全国の平均に比べて下回っているわけでございますが、こういった状況の中で、なぜ大阪のいわゆる里親の委託率が上がらないのか、その点を教えていただきたいと思います。

◎副理事兼家庭支援課長(松風勝代君) 本府といたしましては、里親の推進を図り、里親委託率を上げますためにさまざまな努力をしてまいりました。しかし、委員御指摘のように、施設入所や里親委託が必要な児童のうち里親委託は三・三%と、なかなか進んでいない現状にございます。
 その要因といたしましては、社会全般における子育て意欲が低下していることや里子の人生を引き受けることに対する不安、負担感など、里親になることへのハードルの高さがあると考えております。また、里子の実親が、里親に子どもがなついてしまうかもしれないという不安から里親への委託を望まないことが多いこと、さらに里子候補の性別、年齢などが里親の希望と合いにくいことなどの要因によるものと考えております。

◆(三浦寿子君) こども・未来プランにおいては、平成二十六年度の里親委託率を一五%とする計画となっておりますが、この計画についてどのように考えていらっしゃるのでしょうか。
 また、大阪府において、里親委託を推進するためのこれまでの取り組みと、今後、この一五%の計画目標、これをどのように取り組んでいこうとされているのか、教えていただけますか。

◎副理事兼家庭支援課長(松風勝代君) 里親委託率の目標達成に向けましては、週末など短期に子どもを預かる短期里親や養子縁組も含めました養育里親、被虐待児童を預かる専門里親などさまざまな里親制度があることをより多くの方々に知っていただき、里子を受け入れていただく家庭の状況に応じて取り組んでいただけるように、広報や研修などの施策を進めていくことが重要であると認識しているところでございます。
 このため、里親への関心を高め得るよう、府民への広報啓発を図る里親シンポジウムの開催や、里親への登録や児童の委託をふやしますために、里親希望者や受託経験のない里親を対象とした里親ステップアップ事業の実施などにより、研修や児童福祉施設における体験実習、家庭での週末体験など、段階的な里親のスキルアップを図る取り組みを進めているところでございます。
 平成十八年度から実施しております里親シンポジウムでは、十八年、十九年、それぞれ百四十人程度の府民の方々に参加いただきまして、シンポジウム終了後に開催しております里親相談会には合わせて十四組の御夫婦が参加され、里親登録につなげたところでございます。また、里親ステップアップ事業につきましても、参加家庭のうち一定割合の家庭が里親登録をいただき、委託につながった家庭もございました。
 今後、里親登録家庭数の拡大も地道に行いつつ、里親委託の実現につなげてまいりたいと考えているところでございます。

◆(三浦寿子君) 地道な取り組みで、本当に御苦労をされているということがよくわかるんです。しかしながら、十七年度末の里親登録数が百九十九人、そしてその中で里親委託児童数は三十九と、百六十人の差があります。十八年度末の里親登録数が百五十五人いらっしゃるんですけれども、里親委託児童数は三十九と、ここでも百十六もの差があるということでございます。この差を埋めることにより里親委託率も増加すると考えます。それができない要因は何かなと。
 ちょっとあるところで、全国の里親の共通の悩みというのが、子どもを養育する希望を持ち、里親登録の申請をし、自治体の審査を受け、自治体首長より里親として認定されたにもかかわらず子どもが委託されず、何年も委託を待ち続ける。待ち続けて意欲を失い、登録を取り消される里親も少なくありませんという記事もありました。こういった点も要因の一つかとは思うんですが、そこら辺も含めて、今後、ここの増加するということにどう取り組まれているか、お伺いしたいと思います。
 また、先日、岸和田の子ども家庭センターに行った際、虐待対応で職員の方も夜も遅くまで頑張っていらっしゃって大変やと、そういうふうに聞いてるんですが、そういった中で、里親、里子のコーディネーター役を担っている担当者もいらっしゃるということで聞いております。しかしながら、業務が多忙でその機能が十分果たせていないのではないかと思うんですけれども、これも里親の委託率の低さの要因かなとも思ってしまうんですが、こういった点についてはどうお考えでしょうか。

◎副理事兼家庭支援課長(松風勝代君) 平成十八年度より各子ども家庭センターにおきまして里親や委託児童に関する児童福祉司の専任化を行いまして、里親制度の推進や里親のサポートを充実させる体制を強化したところでございます。
 さらに、今年度、未委託の里親さんに児童の委託を推進するために、子ども家庭センターにおきまして児童相談ITナビシステムによりまして、登録いただいている里親に委託が進みますよう、六カ所の子ども家庭センターで児童及び里親の情報を共有するようにいたしまして、登録里親の家庭状況、受託可能状況を常時把握することといたしました。
 また、すべての養護相談において里親委託をまず検討すること、それから施設入所中の児童につきましても、里親委託の可能性を常に念頭に置いて今後の方針を検討することといったようなことを里親相談ガイドラインに明記するものとして作成いたしまして、里親委託の推進に取り組んでいるところでございます。
 これらの取り組みによりまして、里親、担当者間の情報共有はかなり進みました。また、職員も意欲的に取り組んでいるところであります。こういうことからコーディネート機能は一定果たせてきているのではないかというふうに思っておりますが、一方で、里親委託が適当と思われた子どもの実親の同意が得られないということや、里親の登録は継続されているけれども、現実には里親さんの仕事や家庭の事情により委託にまではつながらないという現状もございます。
 国におきましても、新規里親の掘り起こし、また受託里親の支援等の業務を総合的に実施するために、NPO法人ですとか児童養護施設などを里親支援機関として位置づけるという制度が創設されました。今後、これらの制度の活用も必要であると考えております。

◆(三浦寿子君) 子ども家庭センターにおかれましても、これまで積極的に取り組まれてきたかとは思います。ぜひ、今お話がありましたように、NPO法人、また民間団体の力というものを活用して、このサポート体制、国の制度化された里親支援体制の整備を大阪府も積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 それで、続きまして、今度、措置児童一人当たりに必要な経費を見てみますと、入所施設、里親を比較してみました。施設に入っている児童、養護施設に入っている一人当たりの経費は、月額二十四万五千円ほどかかります。しかし、里親委託になりますと、この委託の費用として八万八千円ほどで、この経費も三分の一程度になっております。
 こういった経費の面、これは、今度里親の委託の経費が上がると聞いてはおりますものの、里親制度というのは、より家庭的な環境のもとでの生活ができる。経費面でも助かるし、いわゆる環境面でもよりベターではないかといった点から、児童のケアにはこの里親制度というのは大変有効ではないかと思います。そういった点で、里親委託を積極的に推進すべきではないかと思いますが、そういった点はどうでしょうか。

◎副理事兼家庭支援課長(松風勝代君) 保護を要する児童を受け入れる社会的養護体制の質、量の充実は、重要な課題であると認識しております。
 本府での社会的養護の現状といたしましては、さまざまなケアを要する児童ですとか、親権者の意に反して施設に入所させるケース、それから保護者への指導を要するケースなど、乳児院や児童養護施設等の施設入所が適切なケースが現実には多くございますが、より家庭的な雰囲気のもとで養育できる里親制度の拡充は、府としても重要な課題となっております。
 これまで里親は養子縁組が中心と受けとめられておりまして、里親委託率を上げるには、こうした里親のイメージの転換を図り、養育里親を増加させる必要があると考えております。実際には、養育里親の登録数が十分でないことから、一部の里親に負担をかけている現状もございまして、養育里親の手当として、府独自に今まで加算をしてきたところでございます。
 今後、週末や夏休みなどの短期間から長期間に至るまで、里親家庭の事情に合わせて預かっていただくことなどにより、さまざまな家庭においても幅広く取り組みやすい環境づくりを進めるなど、積極的に里親委託を推進してまいりたいと存じます。
 また、現在、国におきまして社会的養護体制の充実を図るための具体的方策についての検討が進められ、今通常国会に提出される見込みの改正児童福祉法において、里親や小規模グループケアの充実及び社会的養護体制の計画的整備について盛り込まれる予定でございます。
 今後、国から示される基本指針に従いまして、府としての里親制度も含めた、保護を要する子どものための社会的養護体制の方策についても計画策定を行い、取り組みを進めていくこととしております。

◆(三浦寿子君) 相手のあることでもありまして、里親委託の推進というのは本当に困難であるとは思いますが、今後とも、里親制度のPRはもちろん、里親支援機関といったそういうサポート体制、この国制度の活用を図っていただいて、里親制度の拡充というのが図られるよう強く要望する次第です。
 最後に、今回の委員会の中では、里親、要保護児童の養護のあり方、いろんな項目にわたって見直しのポイントが書かれております。その中で自立支援策の拡充ということで、いわゆる自立援助ホーム、十八歳から、養護施設を出た後のケアが大事やということで、ここの充実が書かれております。
 大阪府は今、自立援助ホーム、これが一カ所、そらまめというところがあります。一カ所だけです。これも男子のみの施設となっております。今後はこれが重要だと言われておりますし、本当に施設を出て家庭に戻れない子どもたちというのはたくさんいらっしゃって、それを個人で支えていらっしゃる方もたくさんいると聞いております。私も幾つかそういう要望も聞かせていただいたことがありますので、きょうは質問はいたしませんけれども、ぜひ今後とも、この自立援助ホーム、これの拡充、またよろしくお願いしたいと思います。
 じゃ、以上で質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。