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三浦とし子議会報告
平成20年7月16日(水)、7月18日(金) 臨時会健康福祉常任委員会
大阪府議会議事録より転載
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◆(三浦寿子君) おはようございます。公明党の三浦でございます。
 それでは、私のほうからは四点にわたり質問をさせていただきます。
 今般、救急医療体制の充実を重点政策案と位置づけて取り組んでいかれようとしております。これは吉村委員のほうからも質問があって、重複すると思うんですが、いわゆる救急体制の充実ということで、今問題になっているのは、緊急性の低い軽症の患者さんが、もしくは患者とも呼ばれないような程度の症状で救急病院に押し寄せることによって医師の負担が重くなっている、こういう問題が本当に今よく言われております。このことが救急医療を担う医療機関の減少、いわゆる不足している一つの要因と考えられるのではないかということで取り上げられております。
 これは実際にあった実例で、深づめをしたとか、海水浴に行って日焼けした足がぴりぴりするとか、靴ずれで足が痛い、こういった内容で救急車を呼んでいるということを、いろいろ事例を聞いて私もびっくりしたんですが、また救急医療にかかわっているお医者さんの中では、治療を受けて当たり前、そういう態度の患者が多くて、患者側のモラルの低下が目立つということもよく現場のお医者さんの声で挙げられています。また、昨今ではモンスターペイシェントなどとも言われる、暴力を振るうなどにより救急医療の支障となるような事例もあると聞いております。
 こういった事例が今後も続くと、ただでさえ医師不足を背景とした救急告示医療機関が減少している中で一層拍車をかけるおそれがあると思います。そういった中で救急医療を志望する医師を今後ふやすためにも現状を改善する必要があると考えられますが、そこで救急病院が真に必要とする場合に適正に利用されるよう、今回、重点政策が掲げられておりますが、この事業について府民に対してどのような内容の啓発を行おうとしているのか、御説明ください。

◎副理事兼医療対策課長(伊藤裕康君) 救急医療体制の充実を図る上で適正利用に関する府民の理解を深めていただくことは非常に重要と考えておりまして、救急医療適正利用支援事業を重点政策に位置づけ、取り組みを進めることといたしております。
 本事業におきましては、単なる利用抑制に陥ることのないよう府民に的確に理解を求めることが重要でありまして、真に緊急性がある場合には適切に利用していただくこと、そのために救急医療体制が、初期、二次、三次の役割分担に応じて整備されていることなどについて理解を深めていただくことが重要でございます。
 このため、適正な利用に導くにはどのような取り組みが適切かなどを議論する目的で、救急医療に関係する有識者等による検討会を設置し、将来の本府の救急医療体制を見据えた中長期的な戦略を検討することを考えております。府民啓発を行うに当たっての具体的な考え方、内容等につきましてはこの検討会で議論する予定でございます。
 なお、地道で継続的な啓発活動も大切であるため、府民に身近な市町村の保健福祉事業や消防機関とも十分連携して行ってまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) 啓発事業というのは、その内容ももちろん大切だと思うんですが、どのような手段やツールを使ってやるのか、特にこの大きな効果の違いというのが出てくると思います。
 実は私、先般、横浜市に行ってまいりました。実は救急の関係で行ったわけではなかったんですが、時間があったので、横浜でもトリアージの制度を導入すると掲げられておりましたので、消防のほうへ行ったんですけれども、そのときに、やはり救急車の適正な利用がされていないという実態に対しまして横浜市では本当にそういう取り組みを大々的にされたと伺いました。
 九月九日の「救急の日」、この前後一、二週間を利用してキャンペーンをされたそうです。私鉄も含め、九つの交通事業者に御協力を得るなどして、ポスターや中つり広告、またバスの側面に広告を載せるなど、ラッピングバスというのを走行するなど、またバスには、いわゆる救える命を救いたいという啓発をして、それで走らせていた。また、九百台の廃棄物収集車でテープを流すなど、全市を挙げて救急搬送に対しての理解を示したということで伺いました。その結果、一、二週間ではありましたが、大きく救急搬送の件数を減らしたということで伺っております。今回、大阪府でもこういった事業をされようとしておりますが、的確に府民の理解を得るために今後どのようなアプローチを行おうとされているのか、お伺いします。
◎副理事兼医療対策課長(伊藤裕康君) 委員お示しのとおり、ツールの使い方によりまして啓発効果に大きな違いがあることから、啓発の手法につきましては民間事業者の柔軟な発想を活用すべく、企画提案方式を採用することを考えております。すなわち、先日の検討会で定めた啓発の基本コンセプトをもとに、最も効果的に府民にアプローチできる手法につきまして民間事業者から広く募集をし、その中で最も効果が高いと認められるものを選定し、その提案事業者に啓発事業を委託することにより実施したいと考えております。
 企画提案の公募に当たりましては、本事業の趣旨に賛同いただく民間企業等からの協賛等を募る手法を含む企画提案に対しては高く評価することを公募条件に示すなど、より低額な費用でより高い成果が得られるよう工夫してまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) ぜひこういった民間企業等の御協力を得ていただくなど、あらゆる媒体を利用して効果が望める啓発をしていただきたいと思います。
 しっかりこういった啓発運動をしていただくことも大事なんですが、ただ府民の理解が進んだとしても、体のぐあいが悪くなると弱気になるもので、そんなようなときに相談できる体制が整備されていれば、府民の不安も解消し、救急医療の適正利用につながるのではないかと思います。
 横浜でもこういった事業に取り組んでおられるということで、消防のほうからですけれども、一度呼んでしまったけど来てもらえるかどうかわからないというときに、緊急性がないと判断した場合は、そのまま救急相談サービスにつないでいただけるという、そういうシステムを組まれようとしております。
 そういう意味でも、大阪府では既に小児救急電話相談事業というのを実施されております。これはすごく親御さんにとっては便利やという声を特によく聞きます。既に大阪府のほうでも、医療機関がわからないと救急医療情報センターに問い合わせくださいとかいうふうにインターネットで調べたら出てきたんですけれども、しかしながらやはりもうちょっとわかりやすい、♯八〇〇〇番のようなわかりやすいような内容でのこういう電話相談事業というのを実施していただければありがたいと思っております。
 これについてのお答えは、きっと吉村委員に答えられた答えであると思うんです。一回答えておられるので、今回、その中でこういった事業について、お答えの中では有識者による検討会においてこういった内容についても中長期的な戦略を検討する中で議論を行う材料の一つとしたいというお答えでございました。
 そこで、申しわけないんですけど、この検討会、どういったメンバーで、いつごろ、中長期的な内容って大体どんな内容かというのを今わかる範囲で教えていただければありがたいと思います。
◎副理事兼医療対策課長(伊藤裕康君) まだ内部的に構想の段階でございまして、検討会につきましては啓発事業との関係がございますので、議会終了後、予算が成立しましたらすぐに立ち上げたいというふうに考えております。メンバー的には、当然、救急医療の関係でございますので、消防関係者、あるいは救急医療の関係者ということになるかというふうに考えております。また、そういった事業者の関係もございますので、そういった啓発関係に詳しい方についてもできれば入っていただくようなことも検討したいというふうに思っております。
 中長期的な方向ということでございますので、年度末までには一定の方向性を出したい。とりあえずは啓発の関係がございますので、早急に啓発の基本コンセプトをまとめまして、時間はかなり制約がございますけれども、九月九日の「救急の日」、あるいはその前後の救急医療週間に間に合うように早急に一回目を立ち上げたいというふうに考えております。

◆(三浦寿子君) ありがとうございました。ぜひ、九月九日「救急の日」に間に合うように私のほうからもよろしくお願いします。
 それでは次に、助産師の活用についてお伺いします。
 今般の予算案の中にも、周産期医療体制がさらに充実した内容で盛り込まれております。今回、この事業においても、今、重症妊産婦などハイリスク分娩がふえる中で、結局は産科医の不足というものが大きな課題となって、この体制を組まれてきたと思います。そういう意味でも、大阪府においてもさらに地域ごとにバランスのとれた安全安心の出産体制というのが一つの大きな課題ではないかと思います。
 これまでも私どもは、産科医療を崩壊させないためにも、正常経過の妊産婦のケア、そして助産ができる助産師さんの活躍する場の充実というのが必要であると訴えてきましたし、指摘もしてきました。今回、予算案の中にも助産師の活躍の場の拡充事業というのが載っております。一部、見送りというのもありましたが、新規事業で計上されている部分もございました。これも含めまして、これまでの府内における助産師外来や院内助産所の現状とこの予算の内容、取り組み等をお伺いします。
◎副理事兼医療対策課長(伊藤裕康君) 府内におけます助産師外来及び院内助産所につきましては年々増加の傾向にございまして、本年四月一日現在、府内三十五の病院で助産師外来が、また四つの病院で院内助産所が設置されております。これは、前回、昨年の八月に調査したときと比べまして、助産師外来で五カ所、院内助産所で四カ所の増となっており、全国的に見ましてもトップクラスの設置状況となっております。
 また、助産師外来を設置します二病院及び院内助産所を設置します二病院に対しまして、今年度創設された国庫補助制度を活用して施設整備助成を府として行う予定でございまして、今後とも必要な支援に努めてまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) 産科医の負担軽減、そして何よりも府民の皆様に安全安心なお産の場を提供するという意味において助産師外来や院内助産所の設置件数がふえたということは大変喜ばしいことでありますし、これは国の事業もあわせてということで大阪府が取り組んでいただけたことも大変感謝いたします。施設整備助成も今回行うということで、今後も引き続き助産師外来、また院内助産所の設置、個数がふえるよう今後とも努力していただくようお願いしたいと思います。
 ある新聞の記事で、妊婦健診の助成の件、健診の回数の件なんですが、先日、ちょっと新聞を見ていましたら、この妊婦健診の助成というのは東高西低ということで、やっぱり関西が低いということで指摘した新聞がございました。また、今、未受診の飛び込み出産が問題になっております。そういった中で、この新聞にもあったんですが、助産所の健診も助成の対象にする必要があるということで書いてありました。そういうことを考えていけば、さらにこの利用の幅がふえるということになるのではないかと思いますので、こういった点でも、助産所の活用、助産師の活用を考えていただきたいと思います。
 今回、私の願いといたしましては、静岡のほうでバースセンターというのがつくられると聞いたんです。今、予算が大変厳しいですけれども、民間の病院でも結構なので、大阪でも、助産師が初期妊娠から出産まで妊産婦に寄り添って、メンタルケアもできて、本当にそこで出産した満足感が高まることができるような充実したバースセンター、こういうものの開設にもぜひ今後つなげていっていただければありがたいなという思いで要望させていただいて、この質問は終わります。
 続きまして、緩和ケアについてお伺いします。
 本年度予算において、がん対策推進事業の中に緩和ケアの推進事業も盛り込まれております。これまで我が党としても、がん対策については緩和ケアの推進というものをしっかり訴えてきました。今回、改めましてこの緩和ケアについてお伺いしたいと思います。
 緩和ケアについては、従来、末期がん患者に対する身体的苦痛の軽減という消極的な治療ととらえがちでございましたが、現在、パブリックコメントを行われているがん対策推進計画案においても緩和ケアの普及というものが掲げられております。こういった中で、計画案で推進していく緩和ケアと従来の緩和ケアとはどのように違うのでしょうか、お伺いします。
◎保健医療室副理事(福島俊也君) 緩和ケアにつきましてお答えいたします。
 がんの患者さんとその御家族等には、身体的な苦痛のみならず、経済的な問題や社会的責任を果たすことができないといった社会的苦痛、がんにかかったことや今後の治療に関して起こる不安や気分の落ち込みといった精神・心理的な苦痛など、さまざまな苦痛が発生いたします。
 これまでの緩和ケアは、お示しのとおり、終末期の苦痛軽減という概念でとらえられていましたが、今ではがんの診断時期、あるいはがんの疑いがあるとされたときからがん患者の身体的苦痛のみを対象にするものではなく、家族を含めた社会的、精神的な苦痛も軽減するものと考えるようになっております。大阪府がん対策推進計画案におきましても、この考え方に基づきまして緩和ケアの普及を行うこととしております。

◆(三浦寿子君) 緩和ケアは従来の医療教育にはなかったものとお伺いしておりますが、がん診療にかかわる医師にはこの考え方が十分浸透できているのかどうか。また、これまでの緩和ケアでは、終末期のがんによる疼痛を軽減するということから医師だけが携わっているだけでもよかったと聞いています。
 しかし、この新しい緩和ケアの考え方では、医師だけではなく多様なスタッフがかかわる必要があるということですが、がん診療連携拠点病院では、医師、看護師、医療心理にかかわる人たちを含めたチームによる提供体制を整備することになっているとお伺いします。
 またさらに、この三月に新しい指針というものが示されて、そこの中では、組織上明確に位置づけるとともに、構成員の中に身体症状、精神症状の緩和の専門的な知識、さらに技術を有する医師、そして専門的な知識や技術を有する緩和ケアの知識を得た看護師、薬剤師等を配置するよう明記されているということでも明らかでございます。
 そういう意味では、この緩和ケアチームの果たすべき役割が大変大きいと思います。府として、この緩和ケアの提供体制をどのように考えていらっしゃるのか、お聞かせください。

◎保健医療室副理事(福島俊也君) がん診療に携わる医師すべてに新しい概念としての緩和ケアを十分に浸透することが必要であるという認識のもと、がん対策推進計画案におきましては、すべてのがん診療に携わる医師が緩和ケアについての基礎的な知識を習得されることを目標としてございます。
 身体的、精神的、社会的な苦痛を治療の初期の段階から軽減し、がんの患者さんやその御家族の日常生活の質を維持向上していくため、がん診療連携拠点病院では、医師、看護師、薬剤師等から成ります緩和ケアチームを配置し、きめ細かな疼痛軽減、精神的ケアを図ることといたしております。
 府といたしましては、地域における緩和ケアを普及していくに当たりまして、このがん診療連携拠点病院を各二次医療圏の核とすることで、おのおのの連携拠点病院が主体的に地域の医療関係機関に対する人材育成について進めていくよう支援しているところでございます。

◆(三浦寿子君) 今お答えいただきまして、この緩和ケアの提供を普及していくというには、まさしくこのがん診療連携拠点病院が中心になって普及をさせていくということですが、新しい考え方に基づく緩和ケアの普及のかぎを握るのはすべてこのがん診療連携拠点病院になるわけですよね。できるだけ早くこのがん診療連携拠点病院において緩和ケアが、質、量とも十分に提供できることが大事ではないかと思います。
 また、今、特にがん患者の中でも、いわゆる住みなれた家庭や地域で家族とともに過ごしたいという希望が多くて、住みなれた地域、家庭で、地域でも療養を選択できるようにするためにはやはり在宅医療というものも大変大事ではないかと、こういうふうに言われております。
 そういった点でも、今、二十四時間体制で往診や訪問看護に応じることができる在宅療養支援診療所、そして訪問看護ステーション、かかりつけ医、こういう方たちを在宅での緩和ケアの中心としていく、そういう機関の人材を今後育成していかなければいけないと思うんですが、府の取り組みはどうでしょうか。

◎保健医療室副理事(福島俊也君) 緩和ケアに携わる医療従事者の資質向上は急務であるというふうに認識してございます。そのため、緩和ケアチームの実践能力、地域への指導能力を高めたいと考えまして、府内のすべてのがん診療連携拠点病院の緩和ケアチームを対象といたしました緩和ケアチーム指導者研修を実施することとしてございまして、この本格予算案にも所要の経費を計上しているところでございます。
 この研修では、グループ形式による実践的な内容を多様な講師陣を招いて行うことと考えているところでございます。この研修の受講者は、各二次医療圏のがん医療に携わるすべての医療従事者に対しまして緩和ケア研修を実施し、その知識と技能を向上していただくこととなります。こうした取り組みを通じまして、新しい緩和ケアの充実と普及を図ってまいりたいと考えてございます。

◆(三浦寿子君) 本当にそういう意味では、医師不足や専門家の不足といった中で、こういう緩和ケアという新しい内容の分が盛り込まれてきている。そういう意味で、こういう人材を育成していく、また育てていく、本当に大変なことだと思います。やはり大阪府としても、がんの死亡率がまだまだ厳しい状況の中で、やはりこういう体制づくりもしっかり責任を持ってやっていただきたいと思います。
 この計画案の中に、がん医療の充実ということで、大阪府としてもがん患者の意向を尊重した治療や療養を行う体制の整備充実を図るとともに、再発や進行したがん患者であっても仕事や家庭を通し社会に貢献していることを実感できるなど、ふだんの生活に近い日々や時間を生み出すことにも配慮したがん医療の提供に努めますとあります。そういうふうに大阪府の計画書の中には訴えられておりますので、どうかこのこともしっかり念頭に置いて取り組んでいただくことをお願いします。緩和ケアはこれで終わります。
 それでは最後に、自殺対策について伺いたいと思います。
 先日発表されました自殺に関する警視庁の発表を見ますと、全国の自殺者数が平成十年に三万人を超えて以降、昨年の自殺者数は三万人を上回り、また全国的に大都市圏で増加傾向が際立ち、大阪府でも二百八十九人ふえて二千二百四十一人だったという記事がありました。特に昨年一年間においては三十代の自殺者というのが全国で四千七百六十七人にも上るということで、過去最多だったそうでございます。これは、ストレス社会の現状や日本社会のひずみというのが反映されているのではないかと思います。
 これまで私ども公明党としても、さまざまな観点から自殺防止についての質問を行ってまいったところでございますし、その対策についても求めてきたところでございます。昨年の健康福祉常任委員会でも、救急医療との連携の必要性や相談体制の充実などを質問させていただき、庁内関係部局はもとより、民間団体等、関係者との連携を強化しながら、啓発・予防活動や、いわゆる自死遺族への支援など総合的な自殺対策が推進できるよう努めてまいりたいといった答弁もいただいております。
 このように大阪府としても自殺に対して深刻な状況の中で、昨年と比べ、より効果的な自殺対策をどのようにまた講じようとされているのか、お伺いします。

◎副理事兼地域保健感染症課長(野田哲朗君) 今年度の新たな取り組みといたしましては、自死遺族支援のためのパンフレットを作成いたしまして、相談機関や警察署を通して、自死遺族の団体等の情報を紹介するなど、関係機関との連携を深めながら遺族支援を進めているところでございます。
 また、現在、硫化水素による自殺が多発しておりまして、これに関しまして、危機管理室の注意喚起のホームページで相談を呼びかけたり、またそこから関連するホームページにリンクを張っていただくなどしまして、その時々の状況に応じた自殺対策を講じているところでございます。
 また、平成十八年に、教育・労働関係並びに地域で自殺対策に取り組んでいただいております民間団体など幅広い関係者の参画を得て設置いたしました大阪府自殺対策連絡協議会におきまして効果的な自殺対策に関する取り組みについて検討協議をしていただくということとしております。

◆(三浦寿子君) 平成十八年に制定されました自殺対策基本法でも、自殺対策というのは、国、地方公共団体、医療機関、事業主、学校、自殺の防止等に関する活動を行う民間団体その他の関係する者の相互の密接な連携のもとに実施されなければならないとあります。
 自殺の要因として、うつ病を含めた健康問題、また失業や就職失敗、多重債務などの経済生活問題、職場の人間関係、仕事の疲れといったいわゆる勤務問題、介護や看護疲れなどの家庭問題、いじめなどの学校問題などが挙げられておりまして、自殺予防では、特に住民に身近な市町村を初め広範な関係機関や団体の協力が不可欠であるとともに、庁内においても横断的な対策が必要であると思います。大阪府として、そういった総合的な取り組みというのはどのようなものなのでしょうか。

◎副理事兼地域保健感染症課長(野田哲朗君) 自殺対策においては、何よりも予防に向けた啓発、そして呼びかけが重要であることから、九月十日から十六日の自殺予防週間に合わせまして集中的かつ総合的な取り組みを行う予定でございます。
 具体的には、府内各市町村や大阪府自殺対策連絡協議会に参画いただいております関西いのちの電話、大阪自殺防止センター、大阪精神科病院協会、大阪精神科診療所協会などの民間団体の協力を得まして府内全域で自殺予防に取り組むこととしており、九月の市町村広報紙への自殺予防の啓発記事の掲載や、九月十日の世界自殺予防デーの街頭啓発キャンペーンの実施を予定しているところでございます。
 また、九月十五日には、大阪自殺防止センターや大阪弁護士会、大阪司法書士会などとの連携のもと、自死遺族の相談、多重債務の法律相談及び心の健康相談を行う自殺予防週間相談会を開催するよう、現在調整しているところでございます。
 また、自殺の要因の一つであるうつ病などの精神疾患を早期発見するため、大阪府医師会などの協力を得ながら、内科医等のかかりつけ医を対象としたうつ病などへの対応能力向上のための研修会の開催を予定しております。
 さらに、経済生活問題や勤務問題、学校問題などの自殺のさまざまな要因への対応につきましては、庁内の連絡会議を開催いたしまして、商工労働部や教育委員会など庁内関係部署との連携を構築しまして、横断的に自殺対策を推進してまいる所存でございます。

◆(三浦寿子君) ぜひ、庁内の横断的な連絡会議、これも早急に開催していただきたいと思います。既にこういった内容で、この基本法ができてから、幾つかの自治体は積極的に動いておるということで、秋田県などでは自殺問題を喫緊の課題として大学との緊密な連携のもと、対策の推進を図るとともに、県内の八市町村で自殺予防対策モデル事業や、団体や個人が自殺予防こころのネットワークを設立して、行政と協働で活動されているということで、こういった取り組みによって人口十万人当たりの自殺者数が全国ワースト一であったのを、これを返上されたというふうに伺います。そういった積極的な対策が静岡県や神奈川県等でも取り組まれているということを聞いております。大阪府としても自殺問題を喫緊の課題ととらえて、早急に総合的な対策を推進するためにも、自殺対策基本方針等を策定するなど具体的な取り組みが必要ではないかと思います。
 しかしながら、今回の大阪府の予算ですが、暫定予算ではこれは認められなかったし、本格予算においても昨年度から大幅な縮減となっております。こういった予算が厳しい中、今後、自殺対策を総合的に推進していくためにどのような対策を考えていらっしゃるのでしょうか。
◎副理事兼地域保健感染症課長(野田哲朗君) 自殺対策を総合的に推進するため、大阪府における自殺対策基本指針、これは仮称でございますが、策定に向けまして大阪府自殺対策連絡協議会に自殺予防、自死遺族支援、そして基本指針策定などの専門部会を設置していただきまして、より具体的な取り組みについて検討協議していただこうというふうに考えております。
 委員御指摘のとおり、自殺対策関連予算につきましては縮減を余儀なくされておりますが、厳しい財政状況を踏まえまして、こころの健康総合センターや保健所などの既存の相談機関の取り組みの充実や、民間団体の協力を得るなどいたいまして、創意工夫を図りながら事業効果の得られる方策を模索し、総合的な自殺対策を進めていきたいというふうに考えております。

◆(三浦寿子君) 大変予算が厳しいということで、職員の方が本当に汗をかいて頑張っていただかなければいけないかなというふうにも思います。
 先日、この資料をいただいて、関西いのちの電話という民間の団体が主催でですか、こういうシンポジウムが開催されたということで、自殺未遂された記者の訴えというのがあったみたいでございますが、本当に自分の今までの過去のことを、自殺に至った経過とか自殺未遂に終わった経過も踏まえてお話しされていたそうですが、なかなかしんどいときにだれかと話をするのは本当に大切やと。弱音を吐くことは恥ずかしいことではないとお話しされて、社会的ネットワークのほか、しんどそうな人に一言声をかけるような個人レベルのおせっかいをもっと焼いてもいいのかなと思いますというふうに呼びかけておられました。
 今、人間関係が希薄になる中、本当に一人で悩みを抱えて、しんどい思いをいっぱい抱えて、うつになって自殺に至るということもよくお伺いします。そういった中で、社会で一人の命を守るという意味では、本当にきめ細やかな団体や機関や人たちとのネットワークづくりが大事かなと思いますし、そのネットワークづくりを推進していただくのが大阪府の仕事ではないかと思います。
 大変予算がついてよかったなとほっとするものの、やはりなくならないようにまた頑張っていってもらうとともに、なかなかやっぱりこれ、目に見えるものではありません。どういうものが効果があるかわからない。模索状態の中での事業の推進だと思います。しかしながら、すぐに出ないということで予算を削減されるのではなくて、やはり地道な事業の展開というのは大事だと思います。
 フィンランドというのは、社会保障は豊かやのに自殺が多いと聞きます。ここも、遺族から徹底的に聞き取り調査をして対策をとられてきたそうです。そして、自殺を三〇%減らすのに十年かかったというふうに記事にありました。今後、そういう地道な取り組みになるかと思いますが、模索しながら、ぜひこの事業を進めていただきたいと思います。
 また、警察庁は年代別、職業別に今回初めて細かな原因分析というのを公表されたそうです。また、その公表分析をしっかり情報を手に入れていただいて、関係機関と対策を練っていただきたいと思います。命のセーフティーネット、大変大事な事業だと思いますので、どうかそういう点も含めてしっかり取り組んでいただきたいと思います。これは大変重要な課題と思っておりますので、知事質問をさせていただきたいと思います。
 以上で私の質問は終了させていただきます。ありがとうございました。

7/18

◆(三浦寿子君) 私のほうからは、自殺対策についてお伺いします。
 先日発表されました自殺に関する警視庁の発表を見ますと、全国の自殺者数が平成十年に三万人を超えて以降、昨年の自殺者数も三万人を上回ったということで、また全国的にも大都市圏で増加傾向が際立ち、大阪府でも二百八十九人ふえて二千二百四十一人だったという記事がありました。
 特に、昨年一年間においては三十代の自殺者の数が全国で四千七百六十七人というふうに過去最多ということだったそうです。最近では硫化水素による自殺がまた大きな社会問題となっております。現在の大阪府における自殺者の数というのは、年間の交通事故で亡くなられる方の数をしのぐと。本当に深刻な状況だと思うんですね。
 そういった中で、私どもも本会議や委員会でこれまで数回にわたり訴えさせてきていただきました。まず初めに、自殺対策というのも命のセーフティーネットであると思いますが、知事の自殺対策に対する認識を伺いたいと思います。

◎知事(橋下徹君) 大阪府における自殺者が二千人を超えているという状況は、深刻なものであると認識しております。府民一人一人がさまざまな困難を抱えつつも前向きに力強く生きていくことができるよう、いろいろな知恵を絞りながら、また関係者の幅広い協力を得て自殺対策に取り組んでいく必要があると考えております。

◆(三浦寿子君) 秋田県では、全国的に平成十八年度においてもすごく自殺者が高くなって、本当に高い状況が続いていたと。そういった中で秋田県は、喫緊の課題ということで、秋田大学を初め市町村等多くの関係機関や民間団体の協力を得て対策に取り組み、努められたと伺っております。
 中でも、この自殺対策の立ち上げに当たっては知事が強いリーダーシップを発揮されたと伺いました。また、知事みずからが秋田駅での自殺予防キャンペーンに参加したり、朝の通勤・通学客に直接自殺予防を呼びかけるなど知事の積極的な自殺対策に取り組む姿勢が県民や関係団体の協力に広がり、昨年は自殺率ワーストワンの座を返上したということを伺っております。
 今回、大阪府におきましてもこの自殺対策の暫定予算もついておりませんでしたし、金額も大幅に削減されたと伺います。こういった点で、この大阪府が自殺率というのが全国的にも高いということがあるにもかかわらず、やっぱりこのキャンペーンとか啓発に関する予算が削減されたと伺いますが、こういった点で知事みずからが、まずそういった自殺、これは予防をしっかり訴えていただかなければいけないかなと、こういうふうに思っておりますが、その点についてお伺いしたいと思います。

◎知事(橋下徹君) 自殺対策は、府民の命にかかわる重要な政策課題であります。こうした認識のもと、本年三月の自死遺族支援全国キャラバンにも私自身も伺いまして、ボランティアの皆さんや当事者の皆さんに、命のたっとさをはぐくむ大切さを訴えさせていただいたところであります。
 今後も、私が先頭に立って命の大切さを訴えるなど総合的な自殺対策を進めていきたいと思っています。いわゆる広域行政として広い一般的な広報啓発活動というのはできるかと、僕自身でも力を入れていけるかと思うんですが、自殺の原因の中でも経済的な理由というのも非常に多くて、これは、借金問題というのは絶対に命を落とすことでもないということをどうやって広めるかということを考えたときには、やっぱり僕は、その問題はどうしても最後は身近なコミュニティからいろいろ話が伝わってくると。そうなると、分権の中で市町村を軸としたコミュニティをしっかりとつくってもらいながら、この自殺原因について、これは何とかなるよ、これはこうなるよという情報がとにかく悩んでいる方の耳に入るような……。どうしても僕がこう言ったところで、府が言ってもちょっと遠い存在になっていますので、そういう意味では、悩まれている方の周りにそういうことに対応できるような人が募るようなコミュニティ、それも分権のもとにそういうコミュニティができ上がるんじゃないのかなというふうには思っています。

◆(三浦寿子君) 知事がおっしゃるとおりだと思います。秋田県でも市町村にモデル事業をしていただいているとかいうことで、そのレベルから立ち上げていただいているということを聞いていますので、まずはやっぱり身近な市町村がコミュニティの中でどうやっていただけるか。大きな意味でのキャンペーンとか、それをやっぱり知事がぜひアピールしていただければありがたいと思いますので、よろしくお願いします。
 じゃ、最後に自殺対策については、やはり今知事がおっしゃったようにいろんな要件、社会的な問題、生活での問題、学校でのいじめなどいろんな課題、その対策をとる必要があると思うんですね。そして、あらゆる関係機関との協力が欠かせないと思います。
 中でも、うつ病などの精神疾患を早期発見するためにメンタルヘルス研修で大阪府医師会などの協力を得ながらこれまで進めてこられたと伺いますし、また本年も内科医等のかかりつけ医を対象にしたうつ病などの患者さんへの対応力向上のための研修会、これを開催されるというふうにも伺っております。ほかにも大阪府医師会との協力で進められてきた事業はたくさんあると思います。
 しかしながら、今回の予算案においては大阪府医師会や歯科医師会など三師会への団体補助金等の大幅な廃止や削減となっております。こういった削減というのは、各団体を経由して郡市区レベルへの団体への交付金の削減につながったり、またそれが地域の保健医療福祉サービスの低下を来すのではないかと大変強く危惧しているところでございます。
 そういった点でもぜひ大阪府としても団体へのこれまでの経過説明、そして早急な三師会の団体との協議の場を持っていただきたいと強く要望いたしまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございます。