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三浦とし子議会報告
平成22年9月 定例会環境農林水道常任委員会
大阪府議会議事録より転載
◆(三浦寿子君) おはようございます。公明党の三浦寿子でございます。
 私のほうからも、環境農林水産総合研究所の独立行政法人化の課題についてお伺いしたいと思います。
 まず初めに、先ほどの中村委員と質問が多分ダブると思うんですが、よろしくお願いいたします。
 この環境農林水産総合研究所というのは、平成十九年度に三つの試験研究機関を統合されまして、これまで組織運営の透明化を確保するために、統合後の運営に関して評価システムを導入されたり、外部委員の評価によるPDCAサイクルを回してこられていると思っております。
 昨年度には、その評価システムで中期計画の中間的な評価を行っておりまして、委員からも、組織運営の効率化や外部資金獲得の努力などが高く評価されてきているところでございます。
 統合されて、その成果は十分達成してると思っているんですけれども、二月の我が党の代表質問でも、両研究所については、独立法人化をして、組織の自己責任のもとにPDCAサイクルをしっかりと回して、またその成果に基づいてそれぞれの組織の構成員が評価されるような、そういう組織の姿を目指していきたいと知事は答弁されていましたが、今現在、十分その成果を果たしていると思うんですが、その点についてはいかがでしょうか。

◎知事(橋下徹君) 外部委員から一定の評価を受けていることは承知しております。これは、今の研究所が頑張ってくれてると思うんですね。
でも、それにとどまらずさらに頑張ってもらうそのためには、みずからの責任のもとに組織を運営していく、やっぱりここが一番重要だと思うんです。
 僕は、この知事の立場に立って、いろんな外郭団体、出資法人等見ましたけれども、出資法人ですら、大阪府というものがあるとほとんど自己責任というものなく、PDCAも回っていない。僕が、それは知事という立場でここまでやらなきゃいけないのかというぐらい、全部資料をひっくり返して数字から何からをチェックしていって、外部の評価委員会と詰めて、それでやっとその出資法人がえっちらおっちら動くという事例も山ほど見てきたんですね。
 僕は、公を否定するつもりはありません。行政というのはしっかり日々仕事をやってますし、府民生活を支えるために多くの職員が頑張ってますけれども、でもさらにその組織に頑張ってもらうためには、やっぱり自己責任でみずからマネジメントをする、その仕事のよしあしが自分たちにはね返ってくるというようなその構造をつくり出すことが、僕は府民サービスをさらに向上させる成長発展につながるものだというふうに思ってます。

◆(三浦寿子君) 知事のおっしゃることは、十分理解できるところでございます。
 私もこのマネジメント会議の内容を見てまして、各委員の方が、これ、二十三年度までの計画の中で中間報告をされているんですけど、その中で昨年この独法の話が出て、その急速感についてちょっと疑問も感じておられたり、不安も感じられているように、私自身もそれに対してちょっと明確でない点ということを、これまで委員会で指摘してきたところなんです。
 先ほども中村委員のほうからも言われましたように、委員会でこれまでお伺いしてきたところ、法人の裁量や判断で財務や人事を自主的に運用でき、より幅広い研究に取り組むことができることにより、今以上の質の高いサービスが提供できるとのことですが、現状では、先ほどもあったように、研究費の府費の割合は一〇%を切っているなど、外部の研究資金でほとんど賄っているのが実情です。
 また、マネジメント会議の中でも言われていますが、予算、職員数が減少する中、工夫しながら、研究費においても、研究課題、評価システムを活用し、運営の改善や調査分析業務の見直しを行っているとのことです。もともと予算が小さく、限られた予算の中で柔軟な財務運営で幅広い研究が確保できるのか、ちょっと疑問を感じるところでございます。
 前回、委員会の部局の答弁の中で、この研究所というのは、府域の特性に応じた調査研究、技術開発を行うことは研究所の重要な使命であると、こうおっしゃってたわけなんですね。そういう意味では、やっぱり研究力というのは大変重要ではないかと私は思っているんですけれども、こういう予算が小さい中で運営していくには、本当にその研究力というのが保たれるのか、すごく心配している点ですし、それがひいては府民へのサービスが低下することになるのではないかと思ってるところなんですね。
 さらに、今回、独立行政法人化に当たっては、イニシャルコストで五千二百万計上されてますが、今独法にするのではなくて、二十三年度までもうちょっと待っていただいて、今そのお金があるんなら、もっと研究力を高めるために、環境整備とか、そういう研究しやすい環境というのを整えることが府民サービスにつながるのではないかなと、こういうふうに思ってるんですけれどね、済みません、そこはどうでしょうか。

◎知事(橋下徹君) イニシャルコストの額だけを見ればそうだと思うんですが、僕は、やっぱり組織というものは、みずからがマネジメントを行う、自己責任のもとでPDCAを行う。やはり緊張感も持ちながら、研究分野をふやすためには次は何をしたらいいのか−−多分このままいけば、予算規模が小さい、外部から研究費をもらうものが小さいというところで終わると思うんです。それを乗り越えていこうと思えば、まあ、これは難しいですけども、それはイノベーションといいますか、何かそこで考え方をぽんと変えたり、今までにない取り組みをやったりとか、そういうところから、この現状から、改善じゃなくて発展ですよね、そこに結びついていくと思うんです。多分このまんまいくと、今の枠組みのまんまでずっといってしまうと思うんです。この枠組みを、殻を破って変えようと思えば、やっぱり組織は自律的運営、自己責任、PDCAをみずから回す、マネジメントを自分たちでやる、そこからその殻を破っていく可能性というものも出てくるんではないかと思ってます。

◆(三浦寿子君) そういう御答弁になるかと思っておりました。
 それで、ちょっと確認なんですけど、今、中村委員のほうから質問されてましたが、行政でやらなければいけない仕事以外のものは民でもやれると。今回、独法に当たっては、これまで法的に定められているもの、これは府の直営でやられるとおっしゃってました。じゃ、それ以外のものというのは、行政でやらなくてもいい仕事と思っていらっしゃるのかどうか、ちょっと確認したいと思います。

◎知事(橋下徹君) ごめんなさい、何でもかんでも民間というわけではなくて、当然公が、行政が、大阪府庁がやるというものと、それから民間がやるというものと、当然間には独立行政法人という、やはりそこには一定の公的な色彩を帯びた仕事もあるということで、単純に官と民でという区分けではなくて、ただ本当に府庁がきちっとこうやらなければいけないものと、そこからもうちょっと自律的な運営といいますか、完全民営化ではないですけれども、民間ではないですけれども、自律的な運営、自律的なマネジメントというものを求めてもいい分野というものがあるというふうに思っています。官と民の二つで色分けするんではなくて、そのために間に独立行政法人があると思ってるんです。
 今回も、その研究所の仕事の内容をいろいろ詳細に見てみますと、どうしても府庁がばしっとやらなきゃいけない仕事と、民間の会社が利益をもってやるような仕事ではないにせよ、でも府庁が直営でやらなくても、自律的な組織運営の中でやれる仕事というものもあるんじゃないかということで、今回この研究所の、府庁が直営でやるもの以外の部分は、間の独法でもできるんじゃないかという位置づけをしたわけなんです。
 ですから、官か民かという二者の発想であれば、恐らく研究所の仕事は行政だということになると思うんですけども、今、独法というそういう新しい組織運営のやり方ができるようになりましたので、これはその範囲でもできるんではないかと。
 ですから、府立病院にしても、府立大学にしても、独法はいろんなものがありますけれども、成人病センターとか府立病院機構というのは、あの仕事を全部通常の民の医療法人ができるかといったら、無理だと思うんですね。だけれども、かつてのように大阪府が直営でやっていたことも、今の現状を見てみれば、独法にすればきちっとできてるわけですよね。
 この研究所の問題も、研究所の仕事全部が全部独法でできる問題ではないと思いますけども、その仕事を一個一個見ながら、これは府が直でやるものと、それとまた独法でもでき得るもの、独法ででき得るものは別に府で直でやらなくても、独法でみずから自律的な運営のもとにやってもらえれば、成人病センターや府立病院の成功例を見ても明らかなように、みずからPDCAを回すことによって、累積債務は別としても、年間のフローの部分はもう黒字になってるんですよね。ずっと今まであれ赤字だったですよね。そうだったんですね。
 だから、何でも黒字転換とは僕は思わないんですけども、やっぱり独法にしてPDCAを回すことによって、いろんな将来のことやら何やらを考えながら、どんどん前に向いて僕は進んでいけるもんだというふうに思ってます。

◆(三浦寿子君) 一番懸念してるところは、病院機構なんかはやっぱりパイが大きいので、その中で毎年シーリングをかけられたりしたときに、かけられても大きいから運用がうまくいくと思うんですけど、私この委員会でも言ったんですけど、今回すごい小さい研究所なんで、それがもし毎年のコスト削減と言われたときに、それが同じように一律にシーリングをかけられたりしたら、今まで細かい業務をやってはる分が、ほんとにうまく回せるんかというとこら辺もすごく心配してたところなんですね。
 そういった点も踏まえて、今までずっと委員会で質問させていただいて、連携方策とか、それは今後検討していくとか、制度設計していくとか、体制を整備していくとか、仕組みを構築していきたいなど、不明確な点が本当にたくさんあったということがちょっと気がかりでありました。
 また、知事から先ほど、独法化するに当たって、民でできるところとか、公でしなければいけないところというのは確認させていただいたんですが、緊急時や、そして知的財産管理、こういったものにかかわる業務の費用というのは、なかなか民で−−例えば緊急時なんか、特に民ではできない仕事で対応せなあかんことも多いと思うんですね。そういう意味では、これから独法化するに当たって、そういうときに出てくる新たな負担とか財源の確保というのは、これまで明確に示されてないかなというふうに思うんです。
 研究所は、こういう行政的な使命を果たしていくことが目的で、さまざまな行政サービスを行っておりますが、先ほど言ったように、緊急時、これが大切な使命ではないかと思っております。それが、予算繰りがうまいこといかへん、今までやったら配当で部局の中でもうてたもんが、運営費の中でやらなあかんのでやりくりせなあかんと。そうなると、ひいては農・漁業者や私たちの生活、食の安全とか安心、そういう環境確保に直接響いてくるのではないかと思ってます。
 知事は、我が党の二月の代表質問で、公がお金を出さなければいけない部分に関しても、きちんと必要な財源措置をしていきたいとおっしゃっていましたが、運営費の具体的な担保、これが示されてないかなと思うんですね。
 今、この独法化に当たって定款だけが整備され、これから細かいことを中期計画で盛り込んでいくとのことですが、制度設計がされていない中、私たち府民にとっては、行政的使命が引き続き実施されるかどうか、大変不安になっています。組織の改編は、府であれば、もとに戻したり、新たに再編したりできますけれども、一回独立行政法人になると、これは法律では、地方独立行政法人というその枠で縛られているので、もとに戻れず解散になるというふうに聞いてます。これを独法化する判断というのは、本当に慎重にしなければいけないのではないかと思っておりますので、もっと十分な議論が必要ではないかと思っておりますが、その点についてお伺いします

◎知事(橋下徹君) 運営費については、それはしっかりと精査をして、行政としてやらなければいけないこと、また府民サービスとして必要なものに関しては、これは財源が確保できるように、それは府も、単にもう独法化して、あと全部自分でと、これはそんな考えではないです。ただ、ほんとにその仕事がこの金額かかるのかどうかというのが、今よりももっともっとシビアに浮き彫りになってきますから、単純に漠と、これ必要ですという話ではなくなって、これはこうこうこうでということがもっと具体的に、その金額とやる仕事のその牽連性というものをチェックをしなければいけない、またチェックにさらされるような状況になると思うんですね。
 厳しいことだけを研究所に求めるだけではなくて、みずからのマネジメントのもとに、じゃどういうことを求めるのか、期待しているのか。それは、まずはその組織のほうの研究員の皆さんにもしっかり考えてもらいたいと思うんですが−−この研究員の方って、職務発明って、研究の特許の関係はどうなってるんですかね、実績は。これ、もらえるんですかね。産技研のほうはもらえるみたいなんですが。半分半分ですね。産技研もそうだったんですけども、研究してそのロイヤリティーがもらえるようになれば、半分半分になるとかありますけども、半分半分で、これは府が半分は取っちゃうんですね。
 だから、こういうことを、いろんな制度設計をします。やっぱり研究とか技術ということになれば、新しい技術、新しい研究、もちろん今もですよ、農家の皆さんに物すごい評判のいいいろんなサービスを提供していますけれども、さらにさらにということを考えていけば、これは自律的な運営のもとにやっていけば、青色発光ダイオードのあの問題で、職務発明の問題は大変大きな問題になりましたけれども、その研究者といいますか、発明者のほうにその対価がきちんと入ってくるなり、またその組織自体にきちんと対価が入ってくるようになれば、やっぱりそういうところがインセンティブになって、よりいい発明、よりいい研究というものも出てくる可能性というものが、今よりもチャンスが出てくると思うんですね。
 ただ、委員の御指摘のとおり、まだまだ不十分な御提案だったかと思いますので、そういう仕組みも考えて、議会の皆さんに、委員の皆さんに御提案をしたいと思います。
 研究技術なんていうものは、これは外国かぶれしてるわけじゃないんですけれども、シンガポールにしても何にしても、すごい厳しい環境の中であるがゆえに、新しいもの新しいものがどんどん出てくるわけなんですね。今の産技研も研究所も、僕は頑張ってないと言うつもりはないですけど、もっと頑張ってもらいたい。頑張ってもらう環境をつくるのが僕の使命だと思ってます。自律的な運営、自律的なマネジメント、そして研究やら何やらで成果が上がればちゃんと自分たちにはね返る、そういうきちっとした組織の枠組みをつくって、今のすばらしい優秀な研究員にもっともっと頑張ってもらいたいというふうに思ってます。
 材料はきちんとそろえて、また御提案させていただきたいと思ってます。

◆(三浦寿子君) ぜひお願いしたいと思うんです。
 最後になんですけど、今回の質問に当たりまして、我が会派で林委員と岩下委員とで三つの施設に行かせてもらいました。施設を回って、私たちの食の安全安心、また生活環境、これをしっかり守ってくれてるところやというのをすごく感じたことが一つです。
 それと、今、地産地消と言われてて、農作物の残留農薬の問題があった以降、私たち消費者にとったら、安心で安全な野菜、農産物というのは大事なことやなと。スーパーに行きましても、顔が見える野菜とかそういうものをやっぱり買ってしまう。そういう意味では、大阪産(おおさかもん)というのは、エコ農産物とか伝統野菜とかEマーク商品とか出していただいてますけれども、これからの安心安全の食生活という意味では、これは大変需要が大きいものではないかと思います。こういうことを広めることの使命もあると思います。
 さらには、研究所に行きましたらエコテック商品というのが置いてあって、それも初めて見たんですけれども、ここの研究所では、中小企業への環境技術、開発技術の提供や普及に努められていて、コーディネート事業もされてると。これはやっぱりもっともっと宣伝してもらって、大阪の中小企業の新しい技術開発やその支援になるのではないかなというふうに思ったんですね。そういう意味では、この研究所というのは、まだまだ大阪にとって大きな使命があると思うんです。
 今、知事がおっしゃったように、しっかり制度設計していただいて、これを普及するためには、しっかりした人材、また資金も要るのではないかと思いますので、そこら辺はしっかりそういうことも見据えていただいて、制度設計や資金の確保というものを確立していただいてまた提案していただけたらありがたいかなと思いますので、よろしくお願いします。
 以上で私の質問を終わらせていただきます。