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三浦とし子議会報告
平成25年2月 定例会教育常任委員会
大阪府議会議事録より転載
 次に、三浦寿子君を指名いたします。三浦委員。

◆(三浦寿子君) 皆さん、きょう最後の七人目の質問となりました。公明党の三浦寿子でございます。お疲れのところ申しわけございません。
また、最後までのおつき合い、よろしくお願いいたします。
 私のほうからは、子どもの読書活動、また学校での読書活動についてと、発達障がいについて、そして大学統合について、この三点についてお伺いしたいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 まず初めに、子どもの読書活動についてお伺いしたいと思います。
 申すまでもなく、読書活動は、子どもの成長を支える重要な営みであります。子どもの読書活動の推進に関する法律には、「子どもが、言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身に付けていく上で欠くことのできないもの」ということで第二条に規定されております。
 私、この質問をなぜしようかと思ったのかといいますと、今学校ではいじめ問題や暴力の問題などさまざまな課題があります。たまたまある新聞に児童文学者の清水真砂子さんの記事が生きる力ということで出ておりました。また、この中には、読書を通じて心を耕すことが大切ということと、読書の効用についてということで、読書で賢くなるとは限りませんが、つらいことや迷いに直面したとき、よい本と出会えれば大きな助けになります。読書には時間と空間を超えて人と人をつなぐ力がありますねと。そして、読書を通じていろんな人生経験、また親子の問題、また人間関係のこと、いろんなことが学べるということをおっしゃってまして、いじめや自殺の問題への処方せんとして読書を挙げる大人が余りにも少な過ぎる、こういう記事だったんですね。
 私自身も、児童文学とかそういうものは小さいときには余り読まなくて、成人になって読みました。社会人になって読んだんですけれども、児童文学といっても、おとぎ話のようなものからちょっと難しい内容のものまであります。「お引越し」というのを読んだときには、親の離婚を通じて子どもたちの考えの変化とか思いの変化を書いている本であったと思うんですけれども、そういった難しいなという本から、本当に温かくホットな、大人になっても心和むという本を読んだ経験がございます。読書というのは、そういう意味では心を耕す、豊かにするという大きな力があるなというふうに感じました。
 こうしたことから、我が党としても読書活動推進を求めてまいりました。大阪府の教育委員会におきましても、平成十五年一月に大阪府子ども読書活動推進計画というものを策定されております。また、平成二十三年三月には第二次計画を策定され、この中にも子どもにかかわる近年の課題として、いじめや不登校、暴力行為等が挙げられている。これらの課題が生じるのは、他者との間で言葉を介する意思疎通やコミュニケーションが十分にできなくなっていることが一因であるという、そういう指摘もあります。子どもの言葉をはぐくみ、成長を支えるためにはどうすればよいか。大阪府では、図書活動の推進で子どもの言葉をはぐくみ、成長を支えることにつながる、こういうふうに書かれておりました。  そういった中で、二十三年三月には第二次計画を策定し、読書活動を推進しておられるところです。この第二次計画では、府立及び市町村立の図書館や公民館を初め、子どもの発達段階を意識されて、保健センター、保育所、幼稚園、小中学校、高等学校などでの具体的な取り組みの方策が示されております。
 それぞれの拠点で取り組みが行われることは大変重要だと思いますけれども、私は、読書習慣を身につけるには、幼いころから自然に本に親しんだという経験が大変重要であり、そのような環境をつくることが必要ではないかと考えます。そのため、保護者に対して読書の意義を啓発することや、子どもの成長に応じた絵本の情報を提供することが大変重要ではないかと考えます。
 大阪府教育委員会としての考えと取り組みをお伺いします。

◎地域教育振興課長(吉原孝君) 子どもの読書活動についてのお尋ねでございます。
 委員お示しのように、読書習慣は、幼いころから興味の引かれる本との出会い、本の楽しさを実感することの積み重ねから自然と身につくものというふうに認識をしております。
 そのためには、保護者に絵本や児童書のおもしろさを知ってもらうとともに、子どもと一緒に本を読む楽しさに気づいてもらうことが大切でございます。
 このようなことから、先ほども御紹介をいただきました第二次大阪府子ども読書活動推進計画に基づきまして、大阪府域全体の読書活動を促進するために具体的な取り組みを進めているところでございますが、平成二十二年度の当課の悉皆調査によりますと、市町村立のそれぞれの図書館の九五%が、親子で一緒に絵本を楽しむ読み聞かせなどの事業を行っているところでございます。
 さらに、平成二十三年度の調査におきましては、府内四十三市町村のうち四十二市町村で、保健センターや図書館が連携をいたしまして、おおむね生後四カ月ごろに実施をされております健診の場を利用しまして、絵本の読み聞かせや絵本の紹介が行われておりまして、乳幼児のすべての保護者に子どもと一緒に本を楽しむ楽しさを味わってもらえるよう努めているところでございます。
 また、広域的かつ総合的な観点から、府立中央図書館におきましては、市町村立図書館職員、幼稚園教諭や保育士、ボランティアなどの子どもの読書活動を推進する人材の養成事業の実施でありますとか、健診時での取り組みを支援いたしますため、絵本の選び方や子どもへの接し方を紹介をいたしました啓発リーフレットを作成し、保健センター等に配付しております。
 また、ゼロ歳児から保護者と一緒に絵本や童歌を楽しむモデル的なおはなし会を先駆的に実施をし、幼い時期からの読書に親しむ取り組みを府域の図書館に広げているところでございます。

◆(三浦寿子君) 公立図書館や保健センターの取り組みとして、子どもが幼いころから本に親しめる読書環境がつくられるよう、保護者に対するさまざまな啓発が行われていることはわかりました。
 しかし、平成二十二年度の読書の悉皆調査によると、保育所や幼稚園において保護者を対象とした読み聞かせ講座等を実施しているのは、公立、私立を問わず、三〇%以下という状況であります。この時期の保護者への啓発は進んでいないのではないかと思います。保育所や幼稚園には多くの保護者が集まる機会がたくさんあり、読書啓発ができるチャンスが多いのに、非常に残念な数字の結果ではないかと思います。
 府の教育委員会としては、この現状をどのように改善されようとしているのでしょうか。

◎地域教育振興課長(吉原孝君) 委員御指摘のとおり、多くの保護者が集まる機会が多い幼稚園や保育所での啓発は、非常に有効であろうというふうに考えております。
 大阪府教育委員会では、第二次大阪府子ども読書活動推進計画の具体的な実施に当たり、大阪府、政令市教育委員会、市町村教育委員会、学校図書館協議会、各種読書関連団体、府立中央図書館、大阪公立図書館協会から構成をされます連絡協議会を設けますとともに、その下に実行委員会を設置いたしまして、子どもの読書にかかわる横断的な組織として意見交換と情報共有等に努めておるところでございます。
 具体的には、平成二十五年度からの子どもの読書環境づくりを進めるため、新たな取り組みといたしまして、保育所や幼稚園で子どもと一緒に本を読む楽しさや大切さを保護者に啓発をしているいい事例の収集でありますとか、保育所、幼稚園の職員などを対象といたしましたフォーラムを開催する予定をしております。
 府域の関連機関での取り組みや、府教育委員会の二十五年度の新たな取り組みが効果的に広がりまして、子どもの読書活動がより推進されるよう取り組んでまいりたいと存じます。

◆(三浦寿子君) このフォーラムを開催される予定ということで、職員の皆様を対象に、保護者に対しての絵本の読み聞かせ、講座等、子どもが乳幼児期から本にふれあうことの大切さをまず職員の皆様に理解していただき、そういう機会を充実してもらいたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 そして、就学前の取り組みについては、今説明があった状況で、これからもさらに取り組んでいただくということですが、学齢期の読書も大変重要でございます。現在、府下の小中学校において、子どもたちが本に親しめるような取り組みはどのようになっているのでしょうか。

◎小中学校課長(吉美学君) 委員御指摘のとおり、学齢期の子どもが読みたいときに本が読めるよう、積極的に学校図書館の環境整備を行うことは重要であるというふうに認識しております。
 この間、府内の小中学校におきましては、子どもたちがいつでも本に親しめるような取り組み、また学校図書館の機能を充実させる取り組みなどが増してきており、文部科学省が平成二十四年度に実施いたしました学校図書館における現状調査では、府内におきまして、学校全体で一斉読書に取り組んでいる小中学校は九一・五%となっております。また、学校図書館で読み聞かせや図書の貸出業務に保護者や地域の人材などボランティアが協力していただいているというふうな問に対してお答えのあった小中学校は六四・三%で、どちらも二年前の同調査に比べまして、広がりを見せているところでございます。
 具体的な工夫といたしまして、中学生が小学生に絵本の読み聞かせをしている取り組みがございます。また、定期的に公共図書館から本の貸し出しを受け、子どもたちの希望する本をそろえ、推薦図書や季節の本を集めたコーナーを設置する学校もあり、子どもたちが読みたいときに読みたい本が身近にあるような取り組みが進んできているというふうに思っております。

◆(三浦寿子君) 今、状況を伺ったんですけれども、実はこの読書活動推進計画の中でも、子どもの読書に関する調査結果では、大阪の小学生、中学生の読書好きな子どもの割合というのは、全国平均よりもちょっとポイント数が低いという状況もございます。
 そういった中で、子どもたちが本に親しむということは、学校図書館が単に本を読むだけの場所ではなくて、子どもたちがもっと知りたいと思ったことを調べたり、新しいことを発見したりするような、いわゆる学習の場であるべきではないかと思います。
 島根県は、県を挙げて小中学校の学校図書館の整備と活用に取り組んでいるという記事がございました。二〇〇七年度にこういった事業が始まりまして、これは松江市の小学校なんですけれども、ここの小学校では、二〇〇七年度に図書館の活用教育ということで、専任の司書教諭と学校司書、それから担任の先生が、特別支援学級を含めた全学年が毎週一こま、図書館で図書の時間を設け、図書館活用教育というのを実施されてきたそうです。
 そういったことをやる中で、六年間の取り組みで起きた変化というのが、導入当初の二〇〇七年度と一一年度、これは一昨年なんですけど、本の貸出冊数は、全校平均で年間一人当たり八十冊が百二十五冊になるなど、児童たちの読書量が格段にふえ、読む力がついたと。学び方の力も培われていて、児童たちはどの教科で調べた内容も、ノートではなく、一枚の情報カードに箇条書きにしたり、写し書きではなく、大事なところだけ書くことで要約の力がついたとありました。そして、以前、県の学力検査では、多くの児童が記述式問題を白紙で出したが、今では白紙率は激減し、学びに食いついていく意欲が養われてきている、そういう効果が出ているという記事がございました。
 こういうことで、私は、せっかく学校にある図書館機能というのを無駄にしてはいかんなというふうに思ったんです。そういう意味でも、府教委でも実際に取り組んでいる学校があれば教えていただきたいのと、こういったことも踏まえてどういうことを考えておられるか、ちょっとお聞かせ願えたらありがたいと思います。

◎小中学校課長(吉美学君) 学習指導要領では、学校図書館を計画的に利用し、その機能の活用を図り、児童生徒の主体的、意欲的な学習活動や読書活動を充実することと、こういうふうに示されているところでございます。
 府教委といたしましては、これらのねらいを具現化するため、平成二十二年度より小中学校及び府立高等学校の学校図書館担当教職員や市町村教育委員会の指導主事を対象といたしました読書活動フォーラムを開催し、府内の読書活動の先進的な取り組み事例等を紹介しているところでございます。
 本年度、このフォーラムの中で御発表していただいた内容でございますが、学校図書館を学習の場として取り組むということで、中学校なんですが、国語で学習した教材と同じ著者の本、これらを図書館に取り寄せまして、それらを再度読んだ子どもたち、生徒たちの感想を交流し合って、著者の考え方をより深めるというような取り組みをされている例でありますとか、それからこれは府立の高等学校ですが、レポートを英語で書くというような学習の支援といたしまして、さまざまなジャンルの英語の本を集めまして、それをいつでも閲覧できるようなコーナーを学校図書館の中に特設をして取り組んでおられるというような事例を報告していただいたところでございます。
 府教育委員会といたしましては、委員お示しの学校図書館の読書センターとしての機能とあわせて、学習・情報センターとしての機能を充実させることは大変重要であると考えておりまして、今後とも市町村教育委員会との情報交換の場などを通じまして、学校図書館のさらなる充実を図ってまいりたいというふうに考えております。

◆(三浦寿子君) ぜひ読書センターとしての機能と学習・情報センターとしての機能を充実していっていただきたいと思います。
 実際には、この冊子の中で、授業で学校図書館を活用している学校の割合というのは、大阪府は残念ながら公立小学校では三九%、公立中学校では二二%、公立高等学校では二五%、公立支援学校一一%、私立小学校六三%、私立中学・高等学校で一四%という、大変厳しい数字ではないかなと思います。
 そのためには、司書教諭の方の充実というのも大事であると思うんですね。司書教諭も九六、七%ぐらい各学校にいらっしゃるというふうには聞いてるんですけれども、島根なんかは一〇〇%を目指すと。司書教諭は先生が持っている資格なので、その先生自身が異動されるともういらっしゃらない場合もありますので、そういうことがないように、絶対だれか司書教諭の方がいらっしゃるようにして、その先生と一般の教員が図書館をしっかり活用するということを念頭に置いてもうて、こういう推進をしていかれることが大変大事ではないかと思います。
 先ほどいじめという問題を言ったんですけど、いじめ問題も今回いろいろあって、今度スクールローヤーとか第三機関を置かれるということを聞きました。いじめの問題も一過性のものであってはいけない。地道な取り組みが大事やと思います。大阪府でもいじめ対応プログラムでしたか、冊子があるんですけれども、フィンランドという国でもいじめ問題は大変重要な問題ということで、何年もかかってプログラムを開発され、本当に地道に取り組んでこられたという事例もあります。いじめの予防プログラムというのをしっかり使うとともに、こういった地道な図書による心の豊かさというものをつくっていく中で、そういう対応ができるような子どもたちというのを育成していっていただきたいなというふうに思いました。
 ぜひ学校図書を活用していただいて、先生方、各教諭もその自覚に立ってもうて、司書教諭と連携しながら、いないところはボランティアの方を活用しながら、学校の図書の学び、これをしっかり進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、発達障がいについてお伺いいたします。
 先ほど古川委員のほうから、就学前と小中の発達障がい児の連携ということでおっしゃっておりました。私は、高等学校の発達障がいの支援について重点的にお伺いしたいと思います。
 今回、知事の重点施策ということで、高等学校に対応しても予算がついておりました。平成十八年の文部科学省調査によると、高等学校には、発達障がい等特別な支援を必要とする生徒が二・二%いると言われております。大阪府で換算すると約二万人近くが対象かと思ったんですが、そうすると大阪の府立高校にも多くの支援が必要な生徒が学んでいることになるわけです。
 障がいのある生徒の指導支援については、長期的な視点に立って、幼児期から学校卒業後までの一貫した支援を行うことが重要であり、そのための取り組みを示した個別の教育支援計画を作成することが必要であると考えます。
 そこで、高等学校における個別の教育支援計画の作成、活用の状況についてお伺いいたします。

◎高等学校課長(和田良彦君) 障がいのある生徒の学校生活を円滑に送るための指導支援と、卒業後を見据えた進路指導の充実のためには、委員おっしゃっておられましたように、個別の教育支援計画の作成と活用が重要な課題であると認識しております。

 平成二十四年度、府立学校では、中学校からの引き継ぎや保護者の聞き取りにより発達障がいがあると学校が把握している生徒の数が約五百五十名となっておりまして、それらの生徒については、個別の教育支援計画の作成が行われております。
 しかし、府立高校全体で見ますと、個別の教育支援計画を作成している学校の割合は三三・一%となっておりまして、小中学校と比較しますと低い状況となっております。作成していない学校におきましては、委員も御心配いただきましたように、発達障がいの特性があり、学校生活に困り感を感じていると思われる生徒が在籍しているというふうに考えられます。引き続き、個別の教育支援計画の必要性について周知していきたいというふうに考えております。

◆(三浦寿子君) 私、平成二十二年の二月の一般質問で教育長に質問させていただきまして、いわゆる公私間の連携ということで、幼稚園や保育所等の就学前から学校卒業までの一貫した支援をつないでいくためにも、就学前と小学校との連携、また中学から高等学校への連携というものが大事ではないかと。そしてまた、加えて高等学校における支援体制というものについて質問させていただきました。
 そのときに、ある進学校の高校の先生からの相談だったんですけれども、進学校においても発達障がいの子がいてて、進路指導のときにどういうふうに対応していいかわからないという先生が多いということでした。小中はしっかり連携もできる可能性は高いんですけど、高校というのは、義務教育ではなくて入試を経た生徒である、どうしてもそういう認識が強くて、学校自体も普通どおりの授業を進めていくということで、見逃されがちだと。その中で、障がいを抱えていた生徒が不適応を起こしやすく、また先生方も認知できていないので、やはりそういう問題があるのかなというふうに思いました。
 そのときに教育長から、まず中学校との連携を深めるため個別の教育支援計画を活用するとともに、すべての府立高等学校において支援教育コーディネーターを指名するなど、校内体制、支援体制、一層の充実に努めてまいります、そういう答えをいただいたところでございます。
 支援コーディネーターの先生も全校で指名されたというふうに聞いておりますが、個別の教育支援計画の作成というのは、生徒の障がいの特性についての理解が大変重要であると思います。とりわけ発達障がいにはさまざまな特性があり、生徒によって状況やニーズが異なると聞いておりますし、発達障がいのある生徒一人一人に適切な指導支援をするためには、各学校に配置されている支援教育コーディネーターの役割は大変重要であると考えます。
 現在、すべての府立高校に支援教育コーディネーターが指名されているとのことですが、どのような教員の方が指名され、どのような役割を担っておられるのでしょうか、お聞かせください。

◎高等学校課長(和田良彦君) 府立高校では、平成二十三年度にすべての学校において支援教育コーディネーターの指名が完了したところでございます。人選につきましては、校長が教員の中から、障がいのある生徒の指導や、また教育相談の経験がある者の中から、これまでの実績を考慮して指名しているものでございます。
 支援教育コーディネーターは、臨床心理士等の専門家とも連携しまして、ケース会議を開催したり、具体的な支援計画や指導計画の作成など、校内の支援体制の中心的な役割を担っております。また、中学校からの引き継ぎや連携、関係機関との連携など、対外的な調整も担っておるところでございます。

◆(三浦寿子君) 高等学校における支援教育コーディネーターの指名については、特に資格等の要件はないということと、校長の裁量に任されているとのことですが、支援コーディネーターに指名されても、研修会を行われているというふうに聞いてるんですけれども、実際には指名された先生が全員参加されてるわけでもないというふうに聞いてます。そういうことから、支援コーディネーターの先生の中でも専門性もまちまちであり、ましてや研修も受けられていない先生もいらっしゃるということから、これはどうかなという気はするんですけれども、専門性ということには疑問があるわけです。
 イギリスなんかは、八〇年代から約十年かけて専門家を養成し、それから義務化して、いわゆる資格みたいな形で配置してきたというふうにも聞いております。
 そしてまた、今、日本においても、この間記事であったんですけれども、佐賀県では、これは特に乳幼児期なんですけれども、早い発見とか気づきということも大事であるということで、ぜひ専門家を養成しようということで、特に発達障がいの体系的な知識を持つ保育士、幼稚園教諭を育てようと、佐賀大学など佐賀県内の五大学、短大が連携して、共通の教育プログラムを導入するとか、こういうことも書いてありました。
 さらに、佐賀県では、平成十九年度より佐賀大学というところと連携して、専門的な知識、技術を持った人材をいかに養成、確保していくかが重要だということで、佐賀大学文化教育学部では、医学部附属病院とも連携し、教育学のみならず医学的な知識、技能も備えた教職員の養成に着手してきたわけです。佐賀県では、発達障がいに対して専門家の育成ということが大変重要であるということで、先駆けて取り組んでおられます。
 大阪府においても、障がいのある生徒が安心して学校生活を送るためには、支援教育コーディネーターの専門性が大事ではないかと思います。  私のところにもいまだに小中学校の子どもさんをお持ちの御両親からよく相談があります。教育センターに行っても、教育委員会に行っても、支援学校を紹介されても、学校に来られるソーシャルワーカーに相談しても、なかなか納得がいかへんと。それは、まだまだ専門化とか情報が共有化されてないんかなというふうに思うところもあるわけです。そういう意味では、支援教育コーディネーターの立ち位置というのは大事ではないかというふうに思います。
 さらに、せっかく全校で支援教育コーディネーターが配置されているわけですから、コーディネーターの方が情報交換できるような場も必要ではないかと思います。
 発達障がいの特性のある生徒については、授業等で身近に接する教員が、生徒の困り感に早く気づき、支援教育コーディネーターにつなぎ、適切な支援に結びつけることが大変重要です。
 府の教育委員会として、これらについてどのように取り組まれているのか、お聞かせください。

◎支援教育課長(三ツ石浩幸君) 発達障がいのある生徒への支援、とりわけ専門性の向上でありますとか情報共有等、るる御質問をいただきました。
 まず、支援教育コーディネーターの専門性の向上といたしましては、府教育センターにおきまして、支援教育コーディネーター養成のための研修、これを実施しております。また、先ほど佐賀県の例もございましたけど、私どもも例えば大阪大谷大学と府教委が連携をして実践的な研修というようなことにも取り組んでおります。こういった点も、機会があればいろいろやっていきたいというふうに思っております。
 また、昨年九月には、支援教育コーディネーターを対象としたフォーラム、これを開催しまして、実践報告等を通じて情報共有に努めますとともに、具体的支援方策の検討を行いますなど、支援教育コーディネーター間の情報共有、これにも取り組んでいるところでございます。
 また、委員お示しのとおり、発達障がいのある生徒の支援に当たりましては、支援教育コーディネーターだけでなくて、クラス担任でありますとか授業等で身近に接する教員、これが生徒の困り感にいち早く気づくということが大事でございまして、これが適切な支援に結びつけるために大切であるというふうに考えております。
 そのため、昨年作成しました授業をテーマとしました冊子「高校で学ぶ発達障がいのある生徒のための共感からはじまる『わかる』授業づくり」という冊子を全府立学校に配付をいたしまして、支援の中心となる支援教育コーディネーターだけではなくて、すべての教職員が生徒の困り感に気づくスキルが身につくよう、校内研修等で活用を図っているというところでございます。
 さらに、知的障がいのある生徒が高等学校で学ぶ取り組みでございます自立支援推進校、共生推進校、こういった学校がこれまで培いました教科指導あるいは仲間指導等のノウハウを府立高校全体で活用する高等学校支援教育力充実事業でありますとか、支援学校のセンター的機能としての相談活動も活用いたしまして、高等学校で学ぶ障がいのある生徒が安心して学校生活を送れますよう取り組んでいるところでございます。

◆(三浦寿子君) 発達障がいについては、大阪府において平成十九年度より、高等学校で学ぶ発達障がいのある生徒について、高等学校における発達障害支援モデル事業、これは国の事業ですけれども、この事業を受けまして、平成二十三年度までにモデル校として府立高校五校が指定されまして、研究を行ってこられました。
 その報告では、私も見させてもらいましたけれども、発達障がいのある生徒の支援に向けて教員の気づきの重要性、これは本当にたくさん出てました。周りの教員が早く気づくことが大事やと。また、保護者と中学校と連携し、早期に支援することが大切ではないか。また、コーディネーターの役割は大変重要やし、人的配置の支援も必要やと。また、よい理解者となるため、教職員の研修も必要ではないか、そういうことも書かれておりました。さらには、保護者への理解を求めるための情報や支援の共有化ということも書かれていたような気がします。
 いずれの学校でも、就労支援とかその取り組みの必要性というのが述べられております。高等学校における発達障がいのある生徒への就労支援についても本当に大きな課題ではないかということを、このモデル校を見て思ったわけです。
 特にこのモデル校に関しては、枚方なぎさ、これは自立支援推進校、佐野工科高校、これは定時制ということで、私はこの二つを読ませていただきました。自立支援推進校におきましては、これまでハローワーク等の連携とかでうまいこと就労に結びついてるなというのはわかったんですが、まだまだ課題はあるわけです。
 今年度、この予算についております高等学校における発達障がい等支援事業は、これまでのモデル事業の成果と課題を踏まえたものと考えておりますが、これまでの国のモデル事業の成果と課題の検証と、それを踏まえて今回実施されるこの新事業の目的について、お伺いします。

◎高等学校課長(和田良彦君) まず、平成十九年度、二十年度のモデル校の成果の検証につきましては、学校生活において対人関係や問題行動等について困り感のある生徒、それに対する支援、これが課題である、そのことについてまず研究してきたところでございます。また、平成二十一年度からは、わかる授業ということをテーマとして取り組んでまいっておりまして、それぞれの取り組みにつきましては、冊子としてまとめて発行してきたところでございまして、すべての府立高校に配付したところでございます。
 次年度から実施します高等学校における発達障がい等の支援事業では、府立高校四校をモデル校に指定しまして、高等学校卒業後の就労や進学にスポットを当てまして、環境が大きく変化する中で、生徒が自立していくための支援について研究したいというふうに考えております。
 発達障がいのある生徒が社会に出たときに、例えばその特性として、一方的に話をしたり、人の気持ちが理解しにくいなどがあり、コミュニケーションでの課題があらわれたりしますし、また急な予定変更の対応ができなかったり、作業の順序へのこだわりなどがありまして、そうしたことが、周囲の理解がないことから、職場での人間関係や職務上のトラブルに発展する例もございます。また、それらのことをきっかけに離職の繰り返しやひきこもりなど、そういったことも起こることが見られております。
 この事業を通しまして、発達障がいのある生徒が社会的自立に必要なスキルを身につけることができますように、支援について研究してまいりたいというふうに思っております。

◆(三浦寿子君) 高等学校というのは、発達障がいの生徒さんにとっては最後のセーフティーネットやと私は思います。小中では引き継いでも、高校にほとんど進学するとしたら、あとは送ればいいということで、高校からの進路というのは、本当にいろんなところに行くわけですから、高校の段階でその発達障がい児の特性とか可能性、またその問題に気づいて、しっかり支援してあげることが大事かなと思います。
 今回、四校をモデル校というふうにおっしゃっています。これまでのモデル校というのは、どちらかというと、進学校とかそういうところは指定されてなかったような気がするんですね。でも、学力があって、そのままセンター試験も通っちゃって、大学も行ってしまって、社会に出たときに人間関係がうまいこといかなくて、いわゆるひきこもりになるという例もたくさん聞いております。もし高等学校で気がついておれば、その子の能力というのはまた見詰め直されて、将来のビル・ゲイツやアインシュタインという人材が生まれる可能性もあるわけです。だから、高等学校での気づきというのが一番大事かなというふうに思います。
 大阪府では、授業をテーマとした冊子をつくられた、教科に対する冊子もつくられた、これは全国的に先駆けてすごいと思いました。でも、この本は学校に二冊ぐらいあるだけで、学校の先生がその本にたどり着くまでの気づきが私は大事やと思うんです。
 千葉県では、平成十九年度に特別支援教育が制度としてスタートしたときに、高等学校の教職員に対して、特別支援教育推進のための資料として、「一人一人の可能性を引き出す特別支援教育」というリーフレットが配付されていまして、障がいの理解、子に応じた指導、校内支援体制、関係機関の紹介などをしっかりされて周知されているということでございます。
 私は、学校の現場の先生が、身近なところにも発達障がいの子がいるんやでという、そういう意識を持って取り組んでもらいたいなと思いますので、このモデル校の指定に関しましても、いろいろ検討して指定していただきたいなというふうに思いました。
 ただ、支援コーディネーターの先生というのは、教科を持ってやられてるから、専門性を持てと言ったって難しいところもあるし、コーディネートする役割やから、まずは情報をしっかり持ってはることが大事かなということと、こういうモデル事業でも、今後、学校現場では先生はいろんなことがあって大変なんで、やはりNPO団体とかと協力して、そのノウハウを持ったところをいかに活用するかが大事やと思います。
 例えば、大阪府の青少年・地域安全室のほうで、高校中退・不登校フォローアップモデル事業というのがあります。西成高校の一室を借りて、隣にとなりカフェというのをつくって、まずは問題のある子にそこの部屋に来てもらって、そこでいろいろ支援する。それでちょっと心配やったら隣のカフェに連れていって、さらに大変やったら専門機関に結びつけるという、そういう事業もされています。今年度も定時制高校を対象に、青少年・地域安全室のほうで、これは不登校なんですけれども、高校での不登校を支援する事業をNPOを使って考えておられます。
 私も、以前、ニートとかひきこもりの課題というのをやったんですけれども、これは大きな社会問題で、全国で六十万人もいると言われているニート、ひきこもり、この中には発達障がいの人もいます。不登校の中には、三割近く発達障がいを持つ方もいらっしゃる可能性があるというふうに言われています。そういう意味では、大きな社会問題の一つとして、気づいて発達障がいの子もしっかり支援してあげて、大きな社会問題の一因を少しでも減らすような、そういう対策にしっかり教育委員会としても取り組んでいただきたいし、学校現場と福祉、また民間団体、そういうものが一体となってこれからも取り組んでいただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 最後でございますが、大学統合について質問します。
 今般一月十八日に、外部有識者から成る大阪府市新大学構想会議から、府立大学と市立大学を統合した新大学についての提言が出されました。この提言では、平成二十八年度から新大学スタートを目指すこととされております。
 両大学は、ともに長い歴史があります。市大というのは、一八八〇年に創立され、大阪商業講習所というのが起源だそうでございます。また、八学部十研究科というふうにあります。そしてまた、府大は、一八八三年に設立された獣医学講習所が起源ということで、ここも二〇〇五年には大阪女子大、府立看護大が統合され、四学域七研究科と、それぞれ歴史と伝統というか、学部の構成も違うわけです。
 そういう意味では、大阪では長い歴史を持った大学であり、大阪の財産と言えますが、今回、提言で示された新大学像が、果たしてその特性や強みを生かし、さらに発展させるものとなっているのか。そもそも大阪の成長に寄与し、学生や教員にとってより魅力あるものとなるのか、そういった視点から質問していきたいと思っております。
 まず初めに、統合の意義、そしてコンセプトをどう考えていらっしゃるのでしょうか。

◎府民文化部副理事(神谷雅之君) これまで、理系に強い府立大学と医学部を含む総合大学である市立大学は、それぞれ特徴を生かしながら優秀な人材の育成、研究成果の還元を通じて大阪の成長に貢献してまいりました。
 しかしながら、グローバル化や少子化の進展など、大学を取り巻く環境が厳しさを増す中で、このままでは世界的な大学間の競争に勝ち残っていくというのが厳しい状態になっていると考えております。
 そのため、両大学を統合し、そのスケールメリットや統合のインパクトを活用して改革を推し進め、より強い大学となることを目指してまいります。
 一月になされました新大学構想会議の提言では、新大学の基本コンセプトとして、研究で世界と戦える大学、次代を拓く人材を養成する大学、地域活力の源泉となる大学、柔軟で持続的に改革する大学、この四つを掲げておりまして、新しい教学体制の導入や選択と集中による教育組織の再編など、改革の方向性が示されたところでございます。

◆(三浦寿子君) 今回の提言は、公立大学の学長経験者や企業経営者といった外部有識者で構成する大阪府市新大学構想会議からなされたものであります。構想会議では、両大学へのヒアリングや経済界との意見交換のほか、必要に応じて両学長から現状説明などを求め、提言をまとめてきたとのことですが、示された提言はあくまで大学外部としての提言ではないでしょうか。
 実際に大学を統合しようとすると、個々の学部のあり方、またカリキュラムの検討など、教員の方々が前向きに取り組まないと新大学の実現はできないと思います。今後、新大学の具体化に向け、どのように取り組みを進められようとしているのか、お伺いします。

◎府民文化部副理事(神谷雅之君) 構想会議の提言を受けまして、本年八月には、府市両大学によりますより具体的な新大学案というのを策定する予定としております。その際、新大学の教育・研究分野については、両大学の学長や副学長から成る、仮称ですけれども、新大学推進会議を設けまして、さらにその下には、例えば経済・経営や理工、看護などの分野ごとに両大学の教員から成るタスクフォースというのを設けまして検討を進めていくことを予定しております。
 こういった両大学の教員を含めた検討体制を築きまして、新大学の具体的内容を詰めてまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) 現在、両大学にはそれぞれ百億円以上の運営費交付金が投入されてきております。府立大学は平成十七年度に、市立大学は平成十八年度に公立大学法人化されて以降、両大学への運営費交付金は、これまで急激に削減されてきております。
 提言の中では、府市の財政が逼迫する中で、それぞれに百億円以上の税金を運営費交付金として投入することの意味は改めて厳しく問い直さなければならないと書かれております。これを見ると、今回の統合がさらなる合理化を目指しているように見えます。一方で、最初の答弁にあったように、新大学は世界で戦える大学を目指している言われておりますが、果たしてこうした状況で新しい大学が世界で戦えるような強い大学となり得るのでしょうか。

◎府民文化部副理事(神谷雅之君) 今回の提言では、選択と集中の視点から、両大学に重複する分野を統合再編し、そこから生み出された資源を大学の強みが生かせる分野、戦略分野に集中投入することという考え方が示されております。
 新大学におきましては、より一層の外部資金の獲得強化や効率的運営など自律性の高い経営を行いつつ、両大学の強みをさらに伸ばすことにより、教育、研究、地域貢献の面で、大阪にとってより価値のある大学となることを目指してまいります。

◆(三浦寿子君) 先ほど私、教育委員会の質問に際しまして、佐賀県の事例で、佐賀大学が発達障がいなどのある子どもたちのより質の高い教育、サポートを目指して、文化教育学部と医学部などが従来の学部の垣根を越えて連携し、教職員の養成に取り組んでいるという話をしましたが、このように社会のニーズや地域のニーズは、従来の学部の枠を超えたところで大きくなってきております。
 新大学が行政のシンクタンク、また大阪のシンクタンクとしての役割を担うのであれば、こういった課題に対応できる体制が不可欠と考えますが、その点はどうでしょうか。

◎府民文化部副理事(神谷雅之君) 府立大学では、垣根のない大学を目指しまして、平成二十四年度から、従来の学部、学科の区分を大きくした学域・学類体制というのをスタートしております。より広い学問領域での学びを促進し、学生や社会のニーズに対応できる教育研究を推進してきたところであります。新大学におきましても、学部と学域を併存させることを予定しております。
 また、新大学では、学部、学域といった教育の組織と教員が所属する研究組織を区分しまして分離いたすことで、社会のニーズに柔軟に対応できる教育研究体制を導入することを予定しております。
 こういったことを踏まえて、新大学では医学部も含めた幅広い教育、研究の分野を有することから、従来の学部の枠を超え、より社会のニーズに柔軟に、また幅広く対応することが可能となると考えております。

◆(三浦寿子君) 提言で示された新大学は、果たして学生にとっても魅力あるものとなっているのか、その点をお伺いします。
 新しい学部を設けた大学が、学生にとって何を学ぶところかわからず、志願者が減ってしまったという話もよく聞きますし、もともとの名称のほうが何を目的にしているかよくわかって、統合になってからその特徴がわからなくなって、現実に大学ランクも下降ぎみというところもあると聞きます。
 こういった意味から、これまで公立大学として高い人気を誇ってきた府立大学と市立大学がなくなり、新たな大学を目指すことは、これから入学を希望する学生にとっては期待がある反面、新しい大学ではどういった教育が受けられるのか、またどういった人材の育成を目指しているのか、不安も大きいと考えます。
 特に九学部四学域十二の研究に再編すると、大変多く、わかりにくいんですけれども、特に学部と学域がどう違うのか、また新たに設置する学部や学域では何を学べるのか、どういったところに就職できるのかなど、これから受験する学生や高校生に、新大学の具体化を図る中でしっかりと説明やPRをしていく必要があると思うんですが、その点はどうでしょうか。

◎府民文化部副理事(神谷雅之君) 新大学におきましては、これまでの両大学の強みと特徴を生かすため、基礎・学術系は学部、応用・学際系は学域という名称の教育組織とすることとしております。
 こういった形態は、学生にとってより幅広い選択肢を示す−−基礎的な研究をしたい方、学際的な研究をしたい方、いろいろと幅広い選択肢を示すことができる一方で、その教育内容がわかりにくいという問題もあると考えております。
 特に新たに設置する学部や学域で何を学べるのかをきっちりと示すべき必要があるということは、委員お示しのとおりでございます。
 今後、先ほど申しました両大学教員が参画するタスクフォースにおいて、学部や学域のあり方、それぞれの内容につきまして、より具体的に検討をさせていただくこととしております
。  そこで検討した結果につきまして、その上でどういったことが学べ、どういうキャリアを得ることができるのか、受験生や高等学校への事前周知、PRに精力的に取り組むとともに、学生の就職先となる企業などにも、学部、学域の理念、特徴を積極的にPRしてまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) ずっと見たところ、提言では大学の国際化について余り触れられていないなと感じました。少子化、グローバル化の進展により、大学間競争は国内だけではなく、世界的にもますます激化していきます。その中を勝ち抜いていくためには、大学のグローバル化は急務であると感じます。また、大学の世界ランキングが毎年公表されております。世界でのランキングの向上は、受験生にとって大きな魅力となるのではないでしょうか。こういった点でも大学の国際化への取り組みの推進は不可欠ではないかと考えます。
 新大学では国際化についてどう取り組むのか、教えていただけますか。

◎府民文化部副理事(神谷雅之君) これまで両大学におきましても、海外の大学等と学術交流協定を締結するなど国際的に取り組んでまいりましたが、平成二十四年度の実績で申しますと、海外からの留学生は、府立大学で百八十名、市立大学で三百十八名にとどまっております。また、両大学から海外に留学する学生も十分とは言えない状況にあると考えております。
 新大学では、この点も十分認識し、海外の大学との人の交流をより促進し、学内の国際化、多様化を実現するため、例えば英語による授業だけで修了できるカリキュラムを編成するとか、そういった海外に留学しやすい、また留学生を受け入れやすい環境の整備などを検討し、取り組みを進めてまいりたいと考えております。

◆(三浦寿子君) 教育研究活動や人材育成を通じて大阪に貢献してきた府立大学、そして市立大学は、まさしく大阪にとって貴重な財産であります。そのよき伝統や歴史は受け継いでいかなければならないと思います。
 四月を目途に府市が策定する予定の新大学ビジョン案や、八月を目途に策定する新大学案の検討に当たっては、今回の質問を通じて明らかになった課題についてまだまだ十分な論議が必要ではないかと思いますし、また期限があるわけですけれども、そこも踏まえつつしっかり論議していただいて、新大学が大阪にとってより価値のある大学となることをお願いしたいと思います。よろしくお願いします。
 最後、あとちょっとしか時間はないんですが、私、言わんとこうかと思ったんですけど、教育長、本当に長い間ありがとうございました。たった一年のおつき合いでした。私は教育常任委員は初めてだったんですが、これまで本会議や決算委員会などで教育問題を幾つか質問もさせていただきました。
 今、大阪は過渡期やし、大変な状況の中での教育委員会であった、教育全体で大変やったんではないかなというふうに思いますし、まだまだこれから多くの課題、問題があります。そういう中で、今回教育長は勇退されるわけですが、私は、教育というのはやっぱり現場力やと思います。現場での学校の先生の頑張りがどう影響するかということは大変大事やなというふうに思っております。
 そういう意味で、今回去られるに当たって、現場にいらっしゃる教員の皆さん、また職員の皆様、また教育委員会の後輩の皆様に一言エールを送っていただけたらありがたいと思います。

◎教育長(中西正人君) 本会議の答弁でも申したんですが、私自身、本当に行政の人間で、三十年間ずっと行政の世界でやってまいりました。
現場のことは、正直に申し上げて、私にわかる部分というのは限られてますけれども、教育委員会で仕事をさせていただいた七年間、学校を訪問させていただいたり、また生徒たちから訪問してもらっていろんなことを教えてもらったなということを本当にありがたく思ってます。
 今委員がおっしゃいますように、教育というのは本当に現場があってこそやと思いますし、現場で先生が生徒が元気に頑張る、それに対して教育委員会がしっかり応援をする、それが一番大事やと思ってますので、皆さんで頑張ってほしいと痛切に思ってます。

◆(三浦寿子君) ありがとうございました。これで質問を終わらせていただきます。どうもありがとうございます。

○委員長(林啓二君) 三浦委員に確認しますが、知事質問の通告については、どうされますか。

◆(三浦寿子君) そうですね。発達障がいの件について、ぜひ知事質問させていただきたいと思います。

○委員長(林啓二君) それでは、ただいまの質問項目につきましては、委員長預かりとさせていただきます。