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三浦とし子議会報告
平成25年5月 定例会本会議
大阪府議会議事録より転載
○副議長(杉本武君) 次に、三浦寿子君を指名いたします。三浦寿子君。

◆(三浦寿子君) 公明党大阪府議会議員団の三浦寿子でございます。今回、一般質問の機会をいただきましたので、順次質問をさせていただきます。
 初めに、府立高校の入試制度のあり方についてお伺いします。
 平成二十五年度の入試では、普通科等を前期、後期に分割して募集したことや、入試日程の繰り上げ等制度を変更して実施されました。その結果、受験生の選択肢がふえ、受験機会がふえたことは、一定の成果と評価されていますが、前期入試普通科では、二万人を超える受験生が不合格となりました。中学校の現場では、進路指導を早目にする必要が生じたほか、前期にほとんどの子どもが受験するため、不合格になったときの対応を本人や保護者にあらかじめ説明しておく必要があった上、不合格になった場合には、発表から次の願書提出まで一週間しかない日程の中で、ショックを受けている子どもたちをフォローし、後期の入試に向けて頑張らせることに非常にエネルギーが必要であったと伺っております。このような課題について、来年度はどうされるのでしょうか。
 また、この十年間で入試制度がさまざまな形で変わってきています。平成二十六年度の入試では、普通科等の通学区域が府内全域となる変更が予定されております。さらに、その後は調査書に絶対評価導入が計画されるなど、今後も入試制度の変更が続くと聞いているところです。入試制度については、毎年変更するものではなく、よりよい制度にするには、時間をかけて論議すべきと考えます。教育長のお考えは、いかがでしょうか。
 以上、あわせてお答え願います。

○副議長(杉本武君) 教育長中原徹君。

◎教育長(中原徹君) 済みません、先ほどは長々と皆さんに御迷惑をおかけしてしまいましたので、スピード感を持ってお答えします。
 三浦議員が御指摘なさいましたように、やはり今回入試−−前期、後期の間が狭かったこともあって、まずそもそも女生徒を中心に、やっぱり試験に落ちてしまうとショックを受けてしまう子がおられて、その生徒らの気持ちを非常に重く受けとめています。それから、もう一つ、やはり実質三営業日ぐらいしか準備の期間がなかったので、その間で進路指導を担当される先生の御苦労が多大なものであった。ここについても、やはりこの二つはデメリットとして出てしまったんだなという認識があります。
 しかし、いろんな学校を前期、後期通して、私学も含めて受けられるという、多くの選択肢を付与するというメリットも一方で達成されていまして、それに付随して、幸いにも府立高校の志願倍率が上がりましたんで、そういったメリットのほうもあるわけでございます。
 ですから、ことしは、まず学区撤廃ということで次の平成二十六年度の入試は行いますけれども、それ以上の改編はございません、細かいところはあるかもしれませんが。大きな改編としては、平成二十八年度の入試に向けて、まずは先ほどお話ありましたように、絶対評価を導入することは決まっております。ただし、この中でどういった形で絶対評価をするか、調査書に統一テストの結果−−統一テストを行うのか、行うんだったらどうやって導入するのか、ここは非常に深い議論が必要でございます。
 同時に、前期、後期の見直しをする必要があるのか、あるいは受験科目も三科目、五科目、どういう試験内容がいいのか。この点についても、トータルで高校入試というものも、中学校のほうからも、毎年毎年いろんなことでころころ変わるのはやめてほしいと、中学生のほうも混乱する−−よくその気持ちはわかりますので、平成二十八年度の入試に全ての高校入試改革を盛り込んで、その後十年ぐらい自信を持って永続できるような制度をつくろうと思っています。
 そのためには、府教委独自で考えても知恵にも限界がありますので、各市町村あるいは首長、中学校、高校、それから塾関係者の方々も中学生を育てておられる皆さんですんで、そういった方々、あるいはもちろん生徒、保護者の皆さんの意見も聞きながら、本当に自信を持ってできる入試制度改革を平成二十八年度入試をめどに行ってまいりたいと思います。

○副議長(杉本武君) 三浦寿子君。

◆(三浦寿子君) ぜひ、さまざまな現場の声を聞いて検討していっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 次に、万博記念公園の承継についてお伺いします。
 現在開会中の通常国会において、吹田市にある万博記念公園を管理している独立行政法人日本万国博覧会記念機構を廃止する法律が成立しました。この法律によると、予定では来年四月から万博記念公園事業を大阪府が承継することになります。万博記念公園事業が府に承継されれば、緑豊かな自然文化公園エリアと南側の活性化エリアが連携を図ることで、公園全体の新たな魅力の創出につながり、これまで以上に府内外から多くの方々が万博記念公園を訪れてくれることと期待しております。
 現在、万博記念公園南側エリアでは、府が公募した事業者による大型エンターテインメント複合施設の整備と、Jリーグガンバ大阪のホームスタジアムになる吹田市立スタジアムの整備が進められているところであり、今後、地元吹田市とも十分協議を進め、公園事業の円滑な承継と南側エリアの活性化がしっかり果たせるよう取り組みを進めていただく必要があると考えますが、府民文化部長の所見をお伺いいたします。

○副議長(杉本武君) 府民文化部長大江桂子君。

◎府民文化部長(大江桂子君) 日本万国博記念公園につきましては、これを承継する大阪府といたしまして、これまでどおり緑に包まれた文化公園として良好に運営して、後世に引き継いでいくという大変重い責任があるというふうに考えているところでございます。地元吹田市にも、これまで公園事業の承継に係る進捗状況等についてお伝えいたしまして、意見をお伺いしてきたところでございますが、万博記念公園南側ゾーン活性化事業についても、吹田市や事業者等と構成する万博公園南側エリア開発事業関係者連絡会の場を通じまして関係機関と協議し、吹田市立スタジアム建設事業とも連携が図れるよう努めてきたところでございます。
 今後とも、地元市とも情報共有を図り、府民、国民の貴重な財産である万博記念公園事業の円滑な承継に努め、南側エリアを初めとして、地域の活性化につながるよう取り組んでまいります。

○副議長(杉本武君) 三浦寿子君。

◆(三浦寿子君) 次に、生活困窮者対策についてお伺いします。
 大阪府は、生活保護受給者が三十万人、人口に占める受給者の割合は三・四%と全国平均の二倍になっており、生活保護制度に続く第二のセーフティーネットとして生活保護に至る前の段階から早期の支援を行い、生活保護に陥ることのないよう自立促進を図っていくことが重要であります。
 折しも、国においては、生活困窮者の自立促進を図り、国民が安心して暮らすことができる社会の実現に寄与することを目的として、生活困窮者自立支援法案が今国会に上程されたところです。法案審議の状況によって流動的な部分はありますが、居住、学習等の支援策のほか、いわゆる中間的就労など新しい取り組みも検討されているとのことであります。
 こうした個々人の生活全般にわたる支援の実施に当たっては、住民に最も身近で地域の実情に明るい基礎的自治体である市町村の役割が何よりも重要と考えますが、府としても、広域自治体として市町村における取り組みをしっかりとフォローし、府域において生活困窮者対策が円滑に実施されるよう環境を整えていくべきであります。
 生活困窮者対策の推進に向けて、府としてどのような対応を行っていくのか、福祉部長の所見を伺います。

○副議長(杉本武君) 福祉部長酒井隆行君。

◎福祉部長(酒井隆行君) 生活困窮者自立支援法案は、経済的に困窮されている方々を対象に、相談支援窓口の設置、住居確保のための給付金の支給、就労に必要な訓練などをトータルで実施することで、生活保護に至る前の段階での対策、これを強化することが狙いです。国におきましては、平成二十七年四月からの本格実施に向けまして、今年度から全国各地でモデル事業を展開し、新たな支援制度の効果検証や課題の把握、これを行うということになっております。
 本府といたしましては、法案審議の状況などを見ながら、府内の意欲ある市町村が、社会福祉協議会やNPO団体と連携して取り組んできましたこれまでの実績を生かして、まずは自立相談支援のモデル事業を円滑に実施できるよう国としっかりと調整をしてまいります。
 また、法案には、軽易な作業等に携わりながら一般就労に向けた訓練を行う、いわゆる中間的就労の場を提供することが盛り込まれています。
これは、都道府県知事が事業者の基準適合の認定などを行う仕組みですので、社会福祉法人やNPO、営利企業などへの働きかけや調整など準備を進めてまいります。

○副議長(杉本武君) 三浦寿子君。

◆(三浦寿子君) 生活困窮者対策では、自立を促進するため、生活困窮者を一般就労につなげることが目的ですが、支援対象となる方の中には、いきなり一般就労へ移行することが難しいような方もおられ、軽い作業等を行いながら一般就労に向けた訓練を行う中間的就労の役割は、極めて重要であると認識しております。
 例えば、京都府では、ひきこもりの若者の就労支援として、食堂での雇用やものづくりの場での技術指導などの中間的就労に取り組み、釧路市では、生活保護受給者を対象に、公園清掃等のボランティア活動などで中間的就労の場を提供するなどとし、これにより、就労による収入増を理由に生活保護受給をとめる世帯割合がふえたそうです。しかし、いずれにしても、協力していただく事業者の確保が課題であると言われています。
 また、今回の法案では、中間的就労は、事業者の申請に基づく自主事業、いわゆる財政的措置がないとして行われる予定であるため、ただ待っているだけでは事業者は手を挙げてくれません。このため、制度の本格実施に向けて、府として中間的就労に御協力いただける事業者の掘り起こしに積極的に取り組む必要があると考えます。その一方で、経済的困窮者の味方を装いながら、実はこうした方々を対象に不当な利益を得る、いわゆる貧困ビジネスの問題が深刻化しており、中間的就労の推進に当たっては、良心的な事業者をしっかりと見きわめて、不当なビジネスの横行を許さないといった毅然たる姿勢が求められます。
 先ほど答弁のあった中間的就労の基準適合に関する認定については、この法案の仕組みでは、必ずしもこれを取得しなくても中間的就労を行うことはできるものではありますが、御協力いただける事業者は、全てこの認定の取得をしてもらえるようにしていただくことが重要であると考えます。
 中間的就労の場を市町村単位で見出していくことは大変難しいと思われることから、いかにして不当な事業者を排除し、良心的な事業者を確保していくか、中間的就労の推進に当たって、広域自治体たる府の役割は大変重いと考えますが、福祉部長の所見を伺います。

○副議長(杉本武君) 福祉部長酒井隆行君。

◎福祉部長(酒井隆行君) 中間的就労は、対象者の意欲や生活特性に応じて、生活習慣の形成や就労の体験など個別のプログラムがきちんと提供されるということが重要であります。ですから、広域自治体の役割として、議員御懸念のようなことがないよう、こうした取り組みを実施できる事業者をしっかりと確保していくということが必要です。
 このため、府としては、さまざまな事業者、とりわけ福祉の中心的担い手であります社会福祉法人等に対しまして、啓発や研修、アンケート調査などを実施し、中間的就労に関する理解を深め、協力を得たいと考えております。あわせて、こうした事業者の関連情報を技術相談支援の窓口を設置する市町村に対し適宜提供をしてまいります。
 また、本格実施に向けましては、情報開示による透明性の確保はもとより、対応事例の収集や事業者へのノウハウの提供、困難ケースへのスーパーバイズ機能の整備などについて種々検討を進めてまいります。

○副議長(杉本武君) 三浦寿子君。

◆(三浦寿子君) 二十七年度が本格実施と伺います。ぜひ、大阪府の協力でしっかり市町村が実施できるよう、よろしくお願いします。
 次に、未受診妊婦対策についてお伺いします。
 平成二十四年度の大阪府による実態調査報告によると、未受診妊婦の事例は、三百七例で、調査を開始した平成二十一年度の事例数百五十二例の倍増となっております。母体と胎児のとうとい命を守り、健やかな出産につなげるため、妊婦健康診査を定期的に受診することが大切です。しかし、未受診あるいは飛び込み出産は、患者の医療情報もなく、緊急性の高いハイリスクの妊娠、出産であるため、病院側の負担も大きいのが実情です。
 府では、全国に先駆けて未受診出産の実態調査を実施するとともに、望まない妊娠に対応する相談窓口−−にんしんSOSの開設や若者向けに命の大切さを啓発したDVDの作成など、これまでも対策に取り組んでこられたところです。それにもかかわらず、今回の結果は、これまでの調査の最多の事例数となっており、私としては大変ショックを受けております。
 調査報告書にありますように、未受診妊婦は、未婚、居住地不明、無保険、不安定な雇用、パートナーからのDVなどさまざまな問題を抱えており、思いがけない妊娠や将来の子育てや生活の不安から出産をちゅうちょし、受診に至らないのが現状です。妊婦健診の充実や周知啓発はもちろん大切ですが、それだけで未受診の問題が解決するとは思いません。
 未受診妊婦は、社会的に孤立し、さまざまな行政サービスを受けていないケースが多いことから、未受診をなくすための支援策として、私は、気づきとつなぎがキーワードになると考えています。
 まず、一つ目の気づきとつなぎは、医療機関での診察です。未受診の定義の一つは、受診回数が三回以下ということですので、わずかではありますが、医療機関との接点があります。例えば、予約したにもかかわらず健診に来ないとか、経済的に困っているといった情報を医療機関から市町村の保健機関につないでいくことが重要になります。
 そこで、医療機関が、リスクのある家庭の情報を保健機関に提供する仕組みがあるということですが、この制度がうまく機能しているのか、健康医療部長に伺います。

○副議長(杉本武君) 健康医療部長高山佳洋君。

◎健康医療部長(高山佳洋君) 保健機関の情報提供の仕組みについてお答えいたします。
 児童虐待予防の観点から、医療と保健の連携体制の強化を図りますため、府では、平成二十一年度より、養育支援が必要なリスクのある家庭の情報を医療機関から市町村の保健センター等に提供していただいているところでございます。情報提供件数は年々増加しておりますが、妊婦健診未受診など妊婦の情報をより多く医療機関から提供していただきますため、昨年度、一つの報告様式を妊婦版と産婦・乳幼児版に分け、今年度から活用しているところでございます。
 産婦人科を標榜している府内の全医療機関及び市町村へ周知したところでございますが、情報の収集につきまして、今後とも医療機関に協力を呼びかけてまいりたいと考えております。

○副議長(杉本武君) 三浦寿子君。

◆(三浦寿子君) 次に、二つ目の気づきとつなぎについてです。
 さきの調査報告書では、受診した病院のメディカルソーシャルワーカーの尽力により、行政機関の支援サービスにつなぐことで無事に出産できた事例が紹介されていましたが、対応いただいたスタッフは、ほかにも業務を抱えているため、その負担が大きい状態になっています。メディカルソーシャルワーカー以外にも、同時に気づきとつなぎを行い、寄り添った対応をしていただけることが重要です。すなわち、誰かが妊婦の悩みに気づき、孤立した妊婦を行政機関の支援サービスにつなぐつなぎ役が必要であります。この点については、どのようにお考えでしょうか。  また、事例の中には、具体の支援を提供する市町村間で、未受診妊婦に対する認識や対応に違いが見られたり、母子保健と児童福祉の連携で不十分な点が指摘されていました。確実な支援につなげるよう、府として市町村への働きかけが必要と考えます。
 以上について、健康医療部長の見解をお伺いします。

○副議長(杉本武君) 健康医療部長高山佳洋君。

◎健康医療部長(高山佳洋君) 行政サービスへのつなぎ役及び市町村への働きかけの必要性につきましてお答え申し上げます。
 妊婦健診未受診は、児童虐待の背景因子の一つとも指摘されておりますことから、妊婦が社会的に孤立しないよう必要とされる行政サービスにつなぎ、支援していくことが重要と認識しております。このため、出産前から妊婦と接点を持つことができる産婦人科の医師や医療スタッフ、助産師がつなぎ役となるよう、人材育成を目的とした研修の実施やリーフレット等の作成を進めてまいります。
 さらに、担当者が、未受診妊婦についての現状や支援の必要性につきまして共通認識を持って対応できますよう、昨年度に引き続き母子保健と児童福祉の担当者の合同研修会を開催するなど福祉部と連携し、市町村へ働きかけてまいりたいと考えております。

○副議長(杉本武君) 三浦寿子君。

◆(三浦寿子君) 次に、女性の活躍を支援するためのプロジェクト体制の整備についてお伺いします。
 女性が能力を生かして活躍できる環境づくりを進めることは、単に労働力確保のみならず、女性の能力や個性が発揮されることによって、新たな需要や価値の創造に結びつき、経済を活性化させる上で極めて重要であると認識しています。特に三十代から四十代にかけての女性の就業率が下がる、いわゆるM字カーブの問題については、少しずつ改善の傾向にあるものの、いまだに多くの女性が、育児をとるか仕事をとるかという二者択一を迫られている現実があります。
 全国知事会においても、M字カーブの解消により、新たに就労できる女性は全国で約九百三十八万人、それに伴う年収の増加額は約二十五兆七千億円と推計されています。また、二〇一二年十月のIMF−−国際通貨基金ワーキングペーパー「女性は日本を救えるか」では、日本の女性労働参加率は、OECD−−経済協力開発機構諸国の水準をはるかに下回っており、これを日本とイタリアを除くG7レベルに引き上げることができれば、日本のGDPは約四%増加すると言われております。
 そこで、働く場における女性の能力活用を図る観点から、府としてどのように取り組まれているのか、あわせて庁内や産業界との推進体制について、府民文化部長にお伺いします。

○副議長(杉本武君) 府民文化部長大江桂子君。

◎府民文化部長(大江桂子君) 働く場における女性の能力活用を進めるためには、固定的な性別役割分担意識の払拭はもちろんのこと、仕事と子育てとの両立のための雇用環境、保育環境の整備が不可欠でございます。このため、府におきましては、知事を本部長とする男女共同参画推進本部を設置し、また各部局に男女共同参画推進員を配置しまして、全庁挙げておおさか男女共同参画プランに基づく施策の推進に努めているところでございます。
 また、企業、行政、大学等で構成するおおさか男女共同参画促進プラットフォームも設置しておりまして、女性の能力活用方策に関する情報交換や効果的な企業啓発の検討など、相互の連携を図りながら大阪全体の取り組みが進むよう努めております。
 この間の取り組みによりまして、状況は改善をしてきておりますものの、議員のほうから御指摘がございましたとおり、M字カーブの問題など、まだまだ女性の能力が社会において十分生かされているとは言いがたく、とりわけ仕事と子育ての両立に悩む女性も多いのが現状だと認識しております。
 府といたしましては、今後とも府庁内外のネットワークを活用しながら、社会全体の理解と取り組みが進みますよう、女性の能力活用が着実に進みますよう、引き続き粘り強く、息長く取り組んでまいります。そして、女性と男性が、よきパートナーシップのもと、それぞれが能力や個性を十分に発揮することのできる男女共同参画社会の実現を目指してまいります。

○副議長(杉本武君) 三浦寿子君。

◆(三浦寿子君) ただいまの答弁で、全庁的な取り組みとあわせ、各方面からの意見を取り入れながら施策を推進されてきたことは、一定理解いたしました。先ほどのIMFレポートでも、女性の能力が発揮されないことが、日本の成長にとってのマイナスになっているといいます。同レポートでは、女性の労働参加の実現に向けて、二つのハードルの解消が重要だとしています。
 一つは、国際的にも極端に少ない女性の管理職や役員をふやすこと、それは女性のリーダーがふえれば、手本となるモデルがふえ、働く女性の増加につながるということです。
 二つ目は、家庭と仕事の両立です。例えば、韓国では、企業の幹部に女性を登用する国家戦略で国際競争を高めようとしております。また、オランダでは、同一労働、同一賃金のもとでのパートタイムで働く女性をふやし、その能力を生かすことにより、オランダの奇跡と呼ばれる経済復活を果たしました。
 しかし、日本の現実は、出産した女性の実に六割は仕事をやめてしまい、再就職した女性の多くが非正規雇用です。
 また、厚生労働省の調査では、日本の企業の女性の管理職、役員等の割合は、平成二十三年度で六・八%というのが現実です。
 女性の社会参加が日本再建の鍵とするIMFレポート、経済、社会の活性化につなげるためには、まずこの大阪から女性の活用に向けた実効性のある戦略を考えていくべきです。そのためにも、これまでの取り組みをさらに推し進め、女性の能力を活用し、大阪の成長につながるような方策について経済団体、企業、大学、福祉関係、医療分野等さまざまな分野から提言をいただく仕組みをつくり、施策に反映していくことが必要と考えますが、知事の所見をお伺いいたします。

○副議長(杉本武君) 知事松井一郎君。

◎知事(松井一郎君) 三浦議員の御質問にお答えをいたします。
 人口減少社会の到来、少子高齢化など社会経済情勢の変化を踏まえ、女性の能力の活用は、労働力人口を増加させるだけではなく、生活者の視点に立った商品開発等を進めることにより、消費の活性化や新たな需要の創出など経済の活性化が図られるものと認識をいたしております。これまで、男女共同参画の効果的な推進を図る仕組みとして、幅広い分野の方々の意見を聴取するため、ネットワークを整備してまいりました。
 今後は、おおさか男女共同参画促進プラットフォームの発展的改組も含めた府庁内外のネットワーク組織の活性化を図り、女性の能力活用に向けた施策を推進してまいります。

○副議長(杉本武君) 三浦寿子君。

◆(三浦寿子君) ぜひ、知事、実効性のある取り組みを大阪から進めていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。
 次に、橋下市長発言についてお伺いします。
 橋下大阪市長の慰安婦制度は当時は必要だったとの発言は、明らかに女性の名誉と尊厳を深く傷つけ、当時のこととしながらも、結果として、女性を戦争のための性の道具、手段であることを認識し、肯定したものと言わざるを得ません。市長の発言は、結果として、女性の人権、いやいや男性の人権までも深く傷つけるものであります。
 また、橋下市長は、日本だけが性奴隷を活用した特殊な国と非難するのは違うと言うことによって、他の国も同じではないかと置きかえることによって、論点を変えようとされているようですが、慰安婦制度の容認という女性の人権をじゅうりんした発言をすりかえようとしているだけであり、女性の尊厳を深く傷つけたことの釈明にはなっておりません。
 これに対して、松井知事は、戦争という非日常の社会の中で犠牲があったと橋下市長の発言を擁護されているようですが、女性や弱者の人権を否定する戦争のような社会状況をつくり出さないこと、何があっても一人一人の人権を守るということが、政治家の果たすべき役割です。
 松井知事においては、過去の反省に立って、二度と人権を否定するような社会にしないという行政のトップとしての決意を強く表明すべきであったのではないでしょうか。橋下市長の発言を擁護された知事の真意と認識をお伺いします。

○副議長(杉本武君) 知事松井一郎君。

◎知事(松井一郎君) まず、先生、僕は、過去のあのような戦争を二度と起こさない、ああいう悲惨な状況をつくらない、そのためにも歴史というものはしっかり直視しなければならないと、そう思っています。それを直視するからこそ、ああいう悲惨な状況をつくらないでおこうということを再認識させられるもんだと。僕自身も、橋下市長自身も、戦争を肯定するようなそういう価値観は一切持っておりません。これは、戦争にどちらが勝った負けたがあったにせよ、もうそのもの自体が、僕は、やるべき行為でなかったというふうに思っておりますので、まさに先生がおっしゃるように、そういう悲惨な過去を繰り返さないためにも、現実起こったことは直視していくというのが、政治家にとって必要なことではないかなと、こう思っています。
 そして、今回の橋下市長の発言について、擁護されたんではないかということですが、僕は、擁護したつもりではありません。どうも誤解をされている部分があるようなので、丁寧に少し解説をさせていただいたということであります。
 先生も御存じのように、今日本の中で、一番人権を攻撃されてきた、人権侵害を受けた張本人が、僕は橋下徹という人間だと、こう思っています。その彼が、人権を侵害したり、女性の人権じゅうりんを認めるような、そういう価値観を持たない人であることは、この議場にいらっしゃる先生方も皆さん御存じだと思います。伝わり方によっては、そういうふうに捉えられていることは非常に残念でありますが、橋下徹は、人権を大事にする政治家だと、そういうふうに僕は感じていますし、信じております。
 知事としては、人権を守ることを基本として府政の推進に努めてきたところでありまして、今後とも女性の人権のみならず、全ての人の人権が尊重される豊かな社会の実現に向け、積極的に取り組んでまいりたいと思っています。僕自体も、人の人権を無視したり、じゅうりんをしたり、そのようなことをやった覚えもありませんし、これからも人の人権は十分大切に守っていきたいと、こう思っております。

○副議長(杉本武君) 三浦寿子君。

◆(三浦寿子君) 今知事のほうで、女性の人権をじゅうりんしたことはないとおっしゃっておりましたが、しかし私も、この報道を見て、これまで松井幹事長という立場で発言されたかわかりませんが、私たちにとっては、大阪府知事の発言だと思うんですが、問題意識を建前論でなく本音でぶつけていく中での発言だった、慰安所は現実にあったわけで必要とされていた、こういう発言もありました。また、在日米軍の風俗業の活用に関する発言には、合法的な店はいっぱいあるので、軍関係者にも楽しんでいただけたらいいんじゃないですかと。まさしくこの発言は、女性を性の対象としか見てない発言であって、本当に女性の人権というものをどのように考えていらっしゃるのか、私としては理解がしがたいと思っております。
 これまでのこの発言、誤解を生じているとしたら、でもマスコミにはしっかり報道されているわけですから、私は、しっかり今この発言を撤回するとともに、ぜひ謝罪していただきたいと思うんですけど、その点はどうでしょうか。

○副議長(杉本武君) 知事松井一郎君。

◎知事(松井一郎君) 幹事長として、いろいろと立ちレクの中で、橋下市長の発言に対して、誤解を受けないような形での解説をさせていただいたのが、その発言でありますが、まず風俗営業という形の中では、合法的な風俗営業店の−−非合法なものを伝えた、お話ししたわけではありません。これはなかなか英語に直すとちょっと表現が難しいらしいですけど、日本には風俗営業店の許可というものがありまして、さまざまなそういう形で−−性的な行為をするようなもんではないですよ、そういう形のお店があって、そこでいろいろといろんな人が楽しみながらお酒を飲んだり、そんなことをしてる場所がいっぱいあるわけで、そこは誤解のないようにしていただきたいと、こう思っています。
 私は、市長の発言に対して、その誤解のあった部分については丁寧に説明すべきだと思いますし、解釈の仕方として違う方向にとられるようなもんについては撤回をし、そのことで嫌な思いをされた方々がいらっしゃるとすれば、そこは謝罪をすべきだと、こう思っておりますが、彼が言ってきたことに対して、あの戦時下の状況、そして二度と戦争を起こさないためにも、歴史の戦争というものを直視して、当時行われたことから目を背けずに、それを解決するためのいろんな形での政策やとか、そういうものをしっかりと国民の皆さんに訴え、諸外国にも訴えて物事を解決していくのが、政治家の役割ではないかなと、こう思っております。

   (発言する者多し)

○副議長(杉本武君) ちょっと場内御静粛にお願いいたします。三浦寿子君。

◆(三浦寿子君) 知事は、よく合法的なお店とか言われるんですけども、あの話の流れから見ると、到底合法的なお店のことを指してるような気もしませんし、ましてや合法、非合法にしても、いわゆる男性がそこに行ってストレスを解消するとか、性のコントロールをするということは、やはり男性に対しても失礼ではないかと私は思っております。
 今まで、橋下市長にしても知事にしても、いろいろ論点をすりかえようとされておりますが、私は、やっぱりこういった発言で、大阪のイメージが大変ダメージというか、マイナスのイメージに陥ったと思っておりますが、その点について知事の認識を伺います。

○副議長(杉本武君) 知事松井一郎君。

◎知事(松井一郎君) 先生がおっしゃるように、そういう誤解のもとで大阪のイメージダウンになってはだめだなということで、誤解のないように、僕は、彼の発言にちょっと解説をつけ加えさせていただいたということであります。
 これからも、大阪府の知事として、府民の人権を守ることを基本として府政の推進に努めてまいりまして、今後とも積極的にそういう人権を守る取り組みを進め、大阪が全ての人々の人権が尊重される豊かな社会である、そういう地域であることを認められるように努めてまいります。

○副議長(杉本武君) 三浦寿子君。

◆(三浦寿子君) 私は、知事としてのこれまでの発言に対してどうであったかということをやっぱりもっと聞きたかったと思っております。松井知事におかれましては、まずは八百八十万の府民の皆様の人権を守る立場にあります。こんな人権感覚、これまでの報道による人権感覚、これは誤解があると言われてますが、本当に自分のお言葉でしゃべっていらっしゃる限り、女性の本来の人権、性に対する尊厳、こういうものが全然感じ取れておりません。こんな人権感覚で、本来府民の信頼が得られるかと私は思います。
 本来であれば、大阪を変えるために大阪府市一体として取り組むと常日ごろおっしゃっている松井知事におかれましては、真っ先にパートナーの橋下市長をいさめるべきではなかったのでしょうか。それとも、府市一体で、知事と市長の意見は同じとでもおっしゃるのでしょうか。
 皆さん、日本国憲法では、第十四条、法の下の平等で、男女差別を禁じております。さらに、家族生活における個人の尊厳と両性の平等を定めた第二十四条の規定があります。この制定には、草案を書いたのはGHQ民生局員のベアテ・シロタ・ゴードンさんという若い女性でした。音楽家だった父親の仕事で、五歳から十五歳までを日本で過ごしたベアテさんは、日本の女性の置かれた悲惨な状況を目の当たりにし、日本の女性が幸せになれるよう権利条項をつくりたいとの思いでこの草案を書かれたとのことです。
 私たちは、改めて現憲法の成立の舞台裏を認識を持って見直すべきと考えます。残念ながら、ベアテさんは、昨年十二月、八十九歳の生涯を閉じられました。私は、改めてベアテさんに対し、尊敬と敬意でもって哀悼の意をあらわし、私の一般質問を終了させていただきます。御清聴ありがとうございました。

○副議長(杉本武君) この際、休憩いたします。

午後二時五十五分休憩